ドッジボール~当たると死ぬ~ 作者/チョコ☆

三話



二週間はあっという間だった。


クラス皆でドッジボールの練習をしたえり、作戦を立ててるといつの間にか本番前日。


「二週間って早いな・・」

俺は勇樹に言った。


「まったくだよ・・」


勇樹は元気がなかった。


そんな勇樹を元気付けるように俺は言った。


「大丈夫だって!俺が守ってやるよ!」


俺はニカっと笑い勇樹の背中をバンバン叩いた。


「そうだな!春が居るから大丈夫か♪」


「そうだべ♪」


2人は笑いながら帰り道を歩き続けた。


十字路に差し掛かり2人は左右に別れた。


「じゃまた明日!頑張ろうな!」


「おぅ!また明日」


2人は手を振り別れを告げた。


俺は暗い道を歩いた。


家まではまだ時間がかかる。


途中買い食いしようとコンビニに寄った。



お茶とおにぎりを持ちレジへ向かった。


「会計346円です」


レジの人の声と共に、鞄から財布を出した。


しかし驚く事に、財布の中には一円も入ってなかった。


(嘘だろ・・・)


俺は動きを止め呆然とした。


今から家に戻ってまたココに来たら時間がかかってしょうがない。


もぅ諦めようと思ったその時・・


自分の後ろから白く、細い綺麗な手が出てきた。


その手からはお金がこぼれ落ちた。


俺は後ろを振り向いた。


立っていたのは自分と同い年ぐらいの女の子だった。


「斉藤春くんでしょ?私同じクラスの荒木聖。お金ないみたいだからコレ使って良いよ♪」


荒木聖・・・。


そういえば同じクラスに居たような・・


荒木聖はにっこり微笑み店を出た。


その時から俺は、荒木聖に恋をしてしまったのだ。