完結小説図書館
作者: モンブラン博士 (総ページ数: 198ページ)
関連タグ:
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~ 110~ 120~ 130~ 140~ 150~ 160~ 170~ 180~ 190~
*102*
俺たちはなんとか滝に打たれる修行を終わらせ(不動さんがこの修行は断念したから)、朝飯を食べた後、スパーリングへ突入した。
相手は星野やメープルなど、選ばれなかった奴らだった。
最初こそ、とてもじゃないけど、俺が倒せるような相手ではなかったが、毎日スパーリングを繰り返すうちに、相手の癖や戦法を知り、そこを突くことによって、勝てるようになっていった。
俺自身信じられないほど、プロレスの腕が上がったことで、改めて彼らのすごさがわかった気がした。
☆
そして、運命の当日。ついに奴らが来襲してきた。
指定された場所は東京ドーム。世紀の一戦を見ようと、プロレス好きの観客で超満員だった。
開かれたドームの上、つまり、上空から奴らは現れた。
8人揃って、頭まで白装束を被り、正体を隠している。
前々から思っていたんだが、宇宙人は白装束が好きなのか?
彼らは備え付けられた特設リングへ着地すると、中央にいる奴らのリーダー格と思しき奴が口を開いた。
「お前たちのために、我らはそれぞれ、この地球の地で、特設リングを用意した。勇気があるならそこで戦おうではないか」
「ああ、いいぜ!やってやる!」
「いい度胸だ。では、リングで待っているぞ!」
奴らが瞬間移動のように消えると、8つのゲートが俺たちの前に出現した。
それぞれ、『月』『火星』『木星』『天王星』『海王星』『冥王星』『金星』『彗星』と書かれている。
さて、どの扉に入ったほうがいいだろうか。
「ぼくが一番に入るー♪」
ディナーがまっさきに『火星』の扉の中に入っていった。残り7つだ。
「あたしも行きますわ」
フォルテは『彗星』の扉へ入り、
「フフフフフフ……この扉が俺を呼んでいるようだ」
ジャドウは『天王星』の扉へ入った。
続くアシュランとマルコも『海王星』『金星』の扉に突入し、ラグは
『木星』に入っていく。
カイザーさんは何も言わず、『冥王星』の扉に入っていった。
残るは『月』しかない。なんだかしょぼい気がするが、しょうがない。
俺は『月』の扉へと入っていった。