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更新しすぎて一ページ使う可能性大。
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カラン・・・・
静かに開くウィンドミルのドア。
でも、サーヤは手伝いをする気には、どうしてもなれなかった。
唯一つ、自分のことを考えて。
私は、どうしたの?
忘れている?
何を?
何故何もわからないの?
ねぇ誰か・・・・教えて
だんだん涙がこぼれてきて。
サーヤは声を殺して泣いた。
_____
「・・・・・」
レイヤは後悔していた。
サーヤに言ってしまったことを。
まだ何もわからないはずなのに。
寂しい気持ちにさせてしまった。
そのことは、すでに伊吹に話してある。
サーヤが何を忘れているかは、話さなかった。伊吹も無駄な詮索はせずに、レイヤの話を静かに聞いてくれた。
「おい。今度、紗綾つれてどこかに行って来たらどうだ?」
提案されて、レイヤはハッとする。
「・・・・うん、そうしてみる・・・・」
レイヤは、軽く頷くと、二階へあがっていった。
「・・・・面倒なことになってきたな・・・。」
伊吹は一人、つぶやいた。
_____
「サーヤ?いいか?」
レイヤは、サーヤの部屋のドアをノックしつつ、声をかけた。
「・・・・・?」
が、サーヤからの返答はない。
寝ているのかと思い、ドアを開けると、
「サーヤ?」
部屋の中に、サーヤの姿はなかった。
「っ!」
いそいで階段を駆け下り、裏口から外へ出た。
まずは魔梨の家。
「いや・・・・紗綾は来ていないぞ?・・・いなくなったか?」
「・・・・ああ。」
「わかった。・・・・志穂に探してもらえば速いだろう。」
「ああ。じゃあ」
レイヤは志穂の家の近くまで走る。
すると、志穂も同じく外へ出てきた。
「レイヤくん!電話の・・・・どういうことですか!?」
レイヤは、走っている間、志穂に連絡していたのだ。
「わからない・・・・ただ、部屋にいなかった・・・」
「わかりました。探してみます!・・・風よ運べ、八百万の声・・・」
志穂は数秒、目を閉じていたが。
「わかりました。私たちが行った事のない場所を選びましたね、紗綾さん」
志穂が言い、走り出す。
レイヤもその後を追った。
___
「そっか・・・・なんか、つらいことがあったんだね・・・サーヤちゃん」
サーヤはたまらなくなって、ルナに話し始めた。
タイは家、とのことで、さらに気楽に。
「・・・うん。何か・・・・私は、何かを忘れているの・・・・?」
サーヤはわからない、といった表情で、したを向いた。
ここは東川公園。
パトロールなどでも、一度も来たことが無い。
志穂の力で、すぐに見破られるのはわかっていた。
でも、少しでも楽になりたかったのだ。
その時。
「・・・日守?」
ふと、後ろから声をかけられる。
振り向くと、
「・・・宇佐見くん!・・・なんでココに・・・・」
「あ、いや・・・・ちょっと散歩・・・・」
少し照れくさそうに、視線をそらす宇佐見。
「・・・・私は・・・ちょっと、ね。レイヤくんに聞いても、話してもらえなさそうだし・・・・」
「え?」
宇佐見が首をかしげる。
「ケンカか?」
「違うよ。もっと・・・複雑。もう、正直いって、よくわかんない・・・」
サーヤは、宇佐見から視線をそらす。
(・・・・?日守って、こんな・・・・)
宇佐見は考えて、真っ赤になる。
「宇佐見くん?」
「う、え!?あ、いやぁ、何も・・・・」
サーヤは ? な顔をして、微笑んだ。
「ここなら、少しは見つからないと思ったんだ。ね、ルナちゃ・・・・え!?」
そう、ルナがいなかったのだ。
「うそ、どうして・・・・・」
サーヤが宇佐見を見ると、宇佐見が顔を真っ赤にして、そっぽを向いていた。
(・・・・なんだアイツ・・・・ルナって言った?
さっき・・・・・・。・・・・・・・。なんか頑張れとかいわれたんだけど!?)
思い返してさらに赤くなる宇佐見。
サーヤは、はじめは驚いていたが、プ・・・と噴き出して。
「あはは・・・・・どうしたの、宇佐見くん」
「な、なんでもねぇよ!」
サーヤの心は少し、楽になった。
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あーーーー、宇佐見アレだね、モロあれだね。
てかルナナイス!!!