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*253*
バタンッ!
大きな音がして、ウィンドミルのドアが開く。
「紗綾さん!」
志穂だった。
魔梨が全員に連絡を入れたのだ。
「志穂か・・・・いま、寝てる」
魔梨が、志穂に簡単に状況を説明する。
「・・・一体、どうしたんでしょう・・・何か、心当たりはあるんですか?」
志穂に聞かれ、レイヤたちは顔を見合わせ・・・
『!!!』
3人そろって、息を呑む。
「な、何かあるんですか?」
志穂が言う。
「い・・・いや・・・・何も、ない」
魔梨が、何とか平静を装う。
「・・・・そうですか」
志穂のことだ。隠し通すことは出来ないだろう。
でも、これが確かだとは言えない。
レイヤたちが、再びだまって、サーヤのほうを見ていたら。
「サーヤ!!」
「さあやっち!」
「サーヤちゃん!」
雪乃、徹平、ルナ、タイが到着した。
「さ、サーヤちゃんは・・・・」
ルナが、肩で息をしながら聞く。
「それが、何も心当たりが無いらしいです。」
志穂が、魔梨から聞いたとおりのことを話す。
「それじゃ・・・サーヤちゃん、よくわからないことばをつぶやいてから、倒れたの・・・?」
ルナが訊く。
「・・・そうらしいです。」
志穂が、頷く。
その数分後には、マテリアルたちも全員そろった。
翔が、言いかけた。
「おい、レイヤ、なんかわかんないのかよ。
自分の姉さんのことくらいわかるだ・・・」
「お前らみたいにずっと一緒にいたわけじゃない」
その言葉を、レイヤが中断させる。
「・・・・」
レイヤはついと顔をそらす。
そのときだった。
トタ・・・
上のほうだった。2階だ。
「サーヤ・・・?」
レイヤが言う。
徐々に、階段を降りる音が近づいて。
「レ・・・イヤ、くん・・・・」
まだ青い顔をしていたが、サーヤが起きてきた。
「紗綾!」
魔梨がサーヤのところへ駆け寄っていき、手を貸す。
「ありがとう、魔梨ちゃん・・・・」
サーヤは、魔梨の手を借りながら、イスに座る。
「・・・・何?あれは。私なの・・・・?」
再び、あの続きの言葉を口にする。
「何のことなんだ・・・・サーヤ」
「・・・悪魔・・・悪魔がいた。その悪魔を・・・・
冷たい瞳で・・・・消してた・・・・・」
思い出したのか、身震いをするサーヤ。
その言葉を聞いて、レイヤ、魔梨、ユウヤの脳裏に、ひとつの記憶がよみがえる。
「・・・・・・さか・・・まさか・・・・」
レイヤが目を見張りながら言う。
「サーヤ・・・は・・・・・」
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