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*362*
ただただ目を見開くことしか出来なかった。
ここは魔梨の家。
と言っても、ただの家ではない。
志穂の家が和風な城ならば、こちらの魔梨の家は洋風な城。
そう言っていいほど立派な家だったのだ。
「す、すごい・・・・」
「・・・・・」
驚いているサーヤの横で、レイヤは平然とインターホンを押す。
『はい』
インターホンの向こうから、いつもどおりの魔梨の声。
「魔梨?来たけど」
『ああ、黎夜たちか。待ってろ、今開ける』
言ったきり、魔梨の声は聞こえないので、ドアの前で待っていると。
カチッと音がして、魔梨が顔を出した。
「入れ」
「え・・・・?」
「?」
言われるがままに魔梨の家に入る。
やはりそこは、城級の豪華さだった。
「うわぁ・・・・・」
サーヤがあたりを見回していると。
「紗綾、黎夜、こっちだ」
魔梨に先導され、階段をあがり、ひとつの部屋に入る。
ふっと、去年の記憶が脳裏に駆けた。
そして、ドアを開け入ると・・・・・・。
パアンッッ!!
大きなクラッカーの音。
肩をビクッと震わせ、その音のほうを見ると。
「志穂ちゃん、徹平さん、みんな!!」
「・・・・・!」
そこには、マテリアル、ルナ、タイ、ゆのり、霧亜が集まっていた。
「もしかして、皆このために集まってくれたの・・・・?」
サーヤが聞くと、皆があたりまえだというように頷く。
「うれしい・・・!ありがとう!」
サーヤが最上級の笑顔を見せる。
それにつられたのか、となりのレイヤの表情も、いつもより穏やかなものになっていた。
その後、テーブルにならんだ料理を平らげ――ほぼ徹平が――、全員でミニゲームをしていたときだった。
ガタンッと、椅子のおと。
全員一斉にその方向を振り向く。
そこには。
苦痛に顔をゆがめ・・・・・サーヤが倒れていた。
+++
ちなみにサーヤは意識なくなってしまいました!←