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*25*
二話「迷い」
「…よし、もういいだろう。」
皆がグレイから離れる。
それに少しだけ寂しさを覚えた。
「さぁ、時間もない。行くぞ。」
エルザが馬車の馬を引っ張る。
そして旅が再開した。
「この山…下がりってこんなに長いの?」
ルーシィの疲れたと言わんばかりの発言にグレイが振りむかえる。
「ここ、まだ山頂だぞ。」
「ええ!?結構歩いたわよ!?」
「ここの山頂は平原みたいなんだよ。」
いやだと叫ぶルーシィの声を軽く聞き流し、グレイは辺りを見わたす。
すると、少し遠くに子供が泣いていた。
「!何でここに子供が…?」
「うし、俺が話しかけてくるわ!」
ナツが子供の傍へ駆け寄る。
少ししゃがんで子供と話していた。
「どうした?」
「っひく……!村に戻り…たくて迷子になっちゃ…たの!」
涙を手で拭いながら話す少年。
ナツは少年の頭を撫でる。
「名前、なんてーの?」
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