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*39*
「グレイ様を返しなさい!!」
ジュビアがルドに襲い掛かる。
ルドは小さく微笑み、ジュビアの体に何かを入れた。
瞬間、ジュビアが倒れる。
「あっ!!貴方、まさか…!」
「今のは毒薬。君の体とと混じったから君そろそろ死んじゃうよ。」
グレイがルドに掴みかかる。
その目は恐怖と怒りが混同していた。
「やめろ!!お願いだから殺さないでくれ!!」
「……君はもうギルドの一員じゃないんだろう?じゃあどうでも…。」
刹那、ルドの首には氷の太刀が先をつけていた。
少し動いたら血が流れる。
「…解除。」
ジュビアは体が軽くなったのを感じる。
そのとき、グレイの太刀は消えグレイはルドとの距離を置いた。
ジュビアは少しふらつきながらも立つ。
「グレイ様!ジュビアが今助け…」
「いいんだ、もう。」
無感情な声がジュビアに届く。
グレイは涙をポロポロとだしながら、ルドに歩み寄った。
「もう、俺は戻れない。」
人を殺してしまったから。
グレイはそう言い、ルドと一緒に立ち去った。
皆はしばらく、その場にいたがジュビアが泣き崩れる。
「何で!どうしてぇ…!!」
ギルドには雨女の涙が流れていた。
「…グレイ、まだ準備はあるけど大丈夫?」
「俺はもう何でもやるさ、どうせこんな体要らない。」
そう、この体なんて。
一話・終
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