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フェアリーテイル ―雪国の氷―  完結
作者: ハヤチ  (総ページ数: 65ページ)
関連タグ: FAIRYTAIL グレイ・フルバスター 二次創作 微グロ 
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*9*

二章『疑い・詮索・隠密』


一話「少しずつ変わる」


次の日、約束どおりナツとグレイは戦う事になった。
中にはどちらが勝つか賭ける者もいる。

「若干グレイに賭けてる人多いわね…。」

ルーシィはため息をつく。
どうしてそう簡単に金を賭けられるのだろう。

「そうねぇ。よくやったけど今はなんだか勿体無くなっちゃったわ。」
「そうですね…ってミラさん!?私の心でも読めるんですか!?」
「ううん?」

つくづく凄い人だなと思い、ナツとグレイの方を向く。
今から始まるらしい。


結果。

「氷古龍の太刀!!」

グレイの氷の太刀でナツが一撃KO。
皆が歓声をあげた。
ルーシィは疑問に思う。

「?ねぇグレイ、その技って氷の造型と似てない?」
「ああ、これは古龍の魔力纏ってるから違うぞ、魔力的には、な。」

やっぱ造型のほうがいいけど。
グレイはそう言ってナツの方へ歩を進めた。

「もっかい、やるか?」
「おお!!!」

だが、エルザが前に出た。

「グレイ、次の勝負は造型魔法にしろ。」
「へ?」
「油断するな、敵はすぐそこにいるかもしれん。…それに。」

エルザは真剣な声から少し声をやわらかくして、ナツを見た。

「ナツは、グレイのあの魔法に勝てん。」
「んだとおおおお!?勝てるに決まってるだろーがぁ!!」
「だが、今のグレイはギルダーツを倒せないかどうかもわからんが。」

さすがにそれは過大評価しすぎだろ、と周りがざわつく。
だがエルザはそれに、と言葉を続けた。

「さっき、グレイの技を見たとき。半分造型魔法が入っていた。
 …グレイ、先ほどで何割の力だった?」

いきなり問われて、グレイは慌てる。
だが、エルザから若干目を背けて、言った。




「…4割。」


その瞬間、ギルドが静かになった。
ナツが一撃KOしたのに、6割の力はだしていないことに。

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