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*8*
「狂奏宴!!?あの魔法は東洋の一族しか使えなかったはず…!!」
何時の間にかナツを囲んでいたのは、氷の壁。
触れると、ナツの腕が凍った。
「な…!!!」
「―眠れ、獣よ…、眠れ、狩人よ!」
グレイは呪文をとなえた。
そして腕を高くあげる。
するとナツの体は凍り、顔だけが出ている。
「くそっ!ぬぅううううう……。」
「1,2,3… タイムオーバー!グレイの勝ちだ。」
エルザのカウントが終わる。
グレイの勝ちが決まった瞬間、全員が叫んだ。
「すげーぞグレイ!あのナツに勝ったな!」
「宴だああ!!」
「え、えっと……。」
グレイが戸惑っていると、ナツに腕を握られた。
「………。」
「ナッ、ナツ?怒ってるか?」
さすがにあれだけナツを痛い目にあわせた。
怒っていると思ったが
「すっげええええええええええええええええええええ!!!!!!」
「へぁ?」
ナツの唐突の叫びにグレイは驚く。
そして、今度は指を指された。
「明日!明日また勝負な!もっと色々な技だしてくれよ!」
「お、おぅ?」
そしてナツもグレイも喧騒に混じる。
マカロフとエルザは奥の個室に行った。
「……マスター。」
「うむ。…グレイは、普通ではないの…。」
ギルドでは、喧騒が響きわたる。
その影で、レヴィは考え事をしていた。
「あの魔法…、東洋の『氷昌の一族』の魔法…。
なら、グレイの正体は『氷蓬莱の古龍』になる…。」
レヴィは騒いでいるグレイを見つめる。
「…まさか、ね。」
その首には、剣を模したネックレスが揺れていた。
三話・終
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