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*61*
「ほぉ・・・。メリー?王子様のご登場だなぁ?ハハハハハ!!!!!」
「ミヨシさん・・・!逃げて・・っ!!」
メリーは泣くのをこらえて、ミヨシに言った。
「お前が俺に命令するな。」
ミヨシはメリーに何かを耳打ちすると、メリーはこくんと頷いた。
「いくぞ・・・!」
ミヨシはオメガとリュークに銃口を向け、撃った。
と、極太の縄の盾が立ち塞がる。
「・・・・チッ」
ミヨシは小さく舌打ちすると、真っ直ぐオメガに向かっていった。
すると、先程の弾とは思えない速さで銃が放たれた。
「・・・!覇気持ちか・・!!」
オメガは少し表情が変わった。と、言うよりは、笑みが変わった。
怪しげな笑みから、楽しげな笑みに変わったのだ。
「こりゃ、久しぶりに楽しい戦闘になりそうだ・・・!!」
と、オメガの姿が消えた。
「・・・!!!なにっ!?」
気が付けば、ミヨシの顔の横に、オメガの顔があった。
「どうした?覇気もちぃ。本気出せよ・・・。」
「お前みたいな雑魚に誰が本気を出す・・・。」
「これ見てもそんなこと言ってられるかァ?」
「っ!!!」
みると、オメガの足が、ミヨシの体を貫通していた。
けれど、痛みはない。
「能力者の部下が居る俺が、非能力者なわけねえだろ?俺は‘‘クギクギの実‘‘の釘人間・・・。なんにでも俺の体は貫通し、さらに貫通したものを動けなくする・・・!」
「(っ!動けねえ・・・!)」
「せっかくもっと楽しめると思ったのになァ・・・。こんなに雑魚だったとは、呆れるな。」
「っ・・・!」
「・・・?」
ミヨシは、自分の体の異変に気づいていた。
体が、痺れてくる。
「・・なんだ・・・?」
どうやらオメガの能力のせいではないらしい。
「クッ・・・。ウワアアア!!!」
ぴょこん。
まさに、その音があっていた気がする。
『!!!!!!!』
一味全員が、驚愕した。
「みっ、ミヨシ・・・!!あんた!」
「ミヨシ・・の腰に・・・!」
『しっぽぉぉぉぉ!!!?』
「なんだっ!?」
オメガは思わず、自分の足をミヨシから抜いてしまった。
ぐらりと、ミヨシの体が崩れ落ちる。
「よっとっ!!」
眩む視界からかろうじて見えた人物は・・・。
ルフィだ。
「・・ルフィ・・・!」
「よぉ!!待たせたな♪」
ルフィはいつもの調子で二カッと笑うと、振り返った。
見ると、麦わらの一味は全員完治し、戦闘態勢を取っているようだった。メリーが縄を持っている。
「ミヨシさん!私、ちゃんとやれたよ!!」
「・・・上出来。」
ミヨシはにやりと笑うと、メリーの頭をなでた。メリーは嬉しそうに
顔を綻ばせた。
「メリー・・・!手前どうやってリュークの縄を・・・!!!」