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*69*
「海賊になるということは、この島を離れるということだろう!?それは駄目だ!!」
「?なんで・・・?」
「おいおいミヨシ!親じゃあるめぇしそれはないだろうよ!?」
フランキーがわざとらしく言うがミヨシはフランキーをキッと睨むとメリーに近寄った。
「兎に角駄目なんだ!メリー、俺の言うことを聞け!」
「・・・よ。」
「?」
「やだよ!」
メリーは目に涙を浮かばせ、うるんだ瞳で訴えた。
「私だってもっと冒険したい!!もっと・・・、皆と・・っ!一緒に居たいもの!!!」
「けどメリ「やだ!!私は行く!いいでしょ!?ルフィ!」おいメリー!」
ミヨシの言うことを無視してルフィの返事を待つメリー。ルフィは黙ったままだ。
「・・・メリー。」
「・・・何?」
「お前は・・・。俺と来たいか?」
「!!うん!もちろん!!」
メリーは目を輝かせていった。ルフィはまたいつものようにニカッと笑うと、ミヨシにもその笑みを向けた。
「俺、メリーのこと大事にすっから!そんな心配すんな!」
「違う!!違うんだ!!メリーの体は・・!」
ミヨシは焦っているようだが、皆は気にも留める様子はない。
すぐに、サニーが停めてある岸辺についた。
「またね。ミヨシさん。」
「ちょっ、人の話を・・・!!」
メリーがミヨシに別れのあいさつをするが、ミヨシはまだ納得していないらしい。
「もうそろそろ船出していいかしらぁー!!」
「うん!!いいよーっ!」
メリーがナミに返事をする。
「出航ー!!!」
ルフィの掛け声とともに、船はゆっくりと進み始めた。
と。
「きゃああっっ!!」
『!!?』
「っ!!遅かった!!」
『メリー!!?』
なんということか。メリーは甲板に叩きつけられ、そのまま体が動かない。
「っ・・・!いやっ・・!消えてく・・・!!!」
そう、メリーの体が、消えていったのだ。
「メリーは・・・、‘‘選ばれた化身‘‘だ。性別が男なら国王、女なら女王になる使命がある。同時に、島の外から出てはいけないという掟もあるんだ。・・・だから・・っ俺は止めたのに・・!!」
「船を戻して!!」
「了解ナミさん!メリーちゃん!!消えるんじゃねえぞ!!」
一味は呆気にとられていたが、ナミが我に返り、続いて次々とクルーも動き始めた。