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*9*
次の日。
「よっしゃあ!!!メリーの化身、探すぞぉ〜!」
『お〜!!』
一味一同、声をそろえて言った。
「んじゃ、手分けして探しましょ。ん〜っ・・。どうしようかしら。
アホの船長は一人にしておけないから・・・。じゃっ、ゾロと、フランキー、ルフィ、あたしってことで!・・・ウソップ、一人でいい?」
「ふぇぇぇぇぇ!!!!???何でおれ!?」
「いいじゃない。別に。あたしの気分よ。気・分!!」
「だめだだめだ!!!!絶対ダメ!!!!」
いつもナミの気まぐれに振り回されるウソップであるが、今回は譲れないらしい。
が。
「じゃっ、行きましょー。」
2グループが左右に分かれていく。ウソップはただ一人ぽつん・・・。
と立っていた。
「・・お、オレだって勇敢なる海の戦士だ!こっ、このぐらい大丈夫だ!!」
と、自分に言い聞かせ、一人でメリーを探しに行ったのだった。
*
「あの、すみませ〜ん!ゴーイング・メリー号っていう船の化身、知らない?」
「メリー!めぇ〜りぃ〜!!」
「メリー!」
「すみません。美しいレディたち。ゴーイング・メリー号という船を、ご存じではありませんか?」
「メリーさぁ―ん!!」
「ごめんなさい。ちょっといい?ゴーイング・メリー号という船、知らないかしら?」
「ん〜・・・。メリー!!どぉ〜こだぁ〜!!」
「メリー!!!!」
一味は必死でメリーの名を呼び続ける。
「いたかぁ?」
「だめ・・・人に聞いたけど、手がかりも何一つ無かった。」
「こっちもだめだ。」
「そういえば、ウソップは?見つかったかなぁ。」
チョッパーがウソップを心配した。
ただ、ただ、青い空が広がっている。
このどこまでも続く空の下に、メリーはいるのだろうか。
そんな不安が、一味を埋め尽くしていくのだった。