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*11*
心が自らの過去を求めて・・・
「なにがしたい?」
それは、公園で出会った。散歩中のことで偶然だろう・・・
「いきなりなにを?人違いだろ?」
黒衣を着たその男はただ問いかける。
「知りたいだろ?あの世界を。いや、それとも自らについてか?特に生まれだろうな、気になるのは・・・」
腹立たしい、この男が・・・
「お前になにが分かっ・・・!?」
出かけた言葉が止まる。体が震える。止まらない。嬉しいはずなのに、求めていたのに、ただ怖かった。目が眩む。ぼやけた視界には、最後まで“九政則”が写っていた。
“カレヲコロシテシマッタハズナノニ”
倒れた俺を彼は見守っていた。その姿は妙に切なくて・・・昔と変わっていなかった。
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