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*60*
終わりと狭間〜4〜
九「綺砂那!?おい、どうしたんだ!?」
あちらの俺は、優しく綺砂那を介抱している。俺には触ることなどできない・・・だが、悲観している俺ではない。
さ「零路、何をした・・?答えろ、何を知っている。」
零「冷静だな、それは余裕か?」
余裕なはずがない、一刻を争うのだ。どうせ、偽者なら私情を捨ててやる。
零「まあ、いい。俺は何もしていないさ。そいつにはな。」
九「嘘をつけ!!なら・・・」
零「別に認めないならかまわない。が事実はつげてやる。たしか、そいつは“巫女”だったな。」
さ「巫女?それは、綺砂那が二つの世界にいることと関係しているな」
これは賭だ。確証もない。綺砂那の存在を俺は理解しきれていない。故に、予想を話に織りまぜる。そして、
零「知っているのか、なら話してやる。」
真実を語らせる。虚言で事実を知るなど、邪道だろう。だが、俺は聖人じゃない。神など恨んでばかり・・・
だからこそ、なんとしても最善策を探す。“過去の全て”も俺は知りたい。俺は強欲だ。
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