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*2*
Ⅰ、揺れる炎
A.D1999
ある少年が公園で友達と遊んでいる。彼の名は、工藤直人。まだ小学生だが、ある人に執事として仕えている…らしい。
ふと、直人は身に殺気を感じた。
とても強い憎しみ、殺意…。
考える前に体が動いた。殺気を発する何かに向かって、とっさに手をかざした。ほとんど無意識だった。すると、その何かが正体を見せた。
漆黒の様に真っ黒な炎…。それは、揺れながら直人達の方に向かってきた。
直人の友達も見えていたようで、一目散に駆け出した。直人も、わめき叫びながら駆け出した…。
あれから6年…。
直人は高校1年生になり、平穏な日々が続いていた。しかし、再び怪異は起きた。
最近、また揺れる炎を目撃する。しかも、それを見ると過去のトラウマが蘇り、動けなくなったりもした。更には記憶が欠落し、ある時は危うく屋上から落ちそうにもなった。エクソシストである父に相談したが、原因は分からなかった。
直人は、自分の身に見えない悪魔でも憑いているのではないかと考え、悩みは消えずにいた…。
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