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SOUL COLOR(消えない罪)
作者: 璃蘭  (総ページ数: 53ページ)
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ⅣⅧ、儀式の代償

「掛橋」にて―神前美波―

「グレイス、よく『掛橋』を繋げた。礼を言う。しかし…まだ終わりではない。」
「終わりじゃない!?どうして…。」
「代償が、まだ残っている。」
 そうだ…。「掛橋」を繋げるのはあくまでも使命。償いではない。だから儀式の代償にはならない。
「私は何度もサトゥレイトに言った。代償など必要ないはずだと。でも、運命の方式は変えてはならないと言われてしまった…。」
「それは…受け入れるつもり。どんな運命でも、私は恐れない。」
「そう…。分かった。ならその受け入れた運命へ行きなさい。…そうだ。伝えるべき事を忘れていた。グレイス、即位式がある事、忘れてはいないだろうか?」
「即位式…そうだ!確かにもうすぐある。」
「人間界に行ったら、早めに事を進めた方がいい。」
「分かった…。」
 目の前が白く輝いている。
 この人間界に行くのも、もう最後になるのかな…?
 そう思いながら、私は光に包まれた。

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