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その日僕に落ちた神様は人生を喰いました〜完〜
作者: にゃは  (総ページ数: 69ページ)
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*17*

支度を終えた後、俺達は正門に集まった。
「で、俺が一番最後なのかよ…」
「遅いよ天くん」
いやいや、男より早い女の支度ってどうかと…
「そういや、ローズなんの仕事なんだ?」
「うん?あぁ、おばけ退治だよ」
おばけ退治?なんでまた…

「帰ります」
そうそう…帰りますじゃねぇ!!
「ロム、どしたんだ?」
「べ、別におばけが怖いとか言ってませんよ」
勿論そんなこと聞いてない。
「なら留守番だな」
「申し訳ありません…」
「あはは、じゃ3人だね」
こうして3人で行くこととなった。



ガタンッゴトン、ガタンッゴトン、ガタンッゴトン


馬車に乗っていた。この都会にも馬車あんだな…
「き、きもぢわるい…」
ローズが顔色を変えて窓にぶら下がっている。
「なんで馬車でいくんだ?」
「乗りたかった…」
「酔うのに!?」
「うん」
素直だな…

「天と、初……旅行……」
「旅行じゃないからな?仕事だからな?」
こっちもこっちでめんどくさいな…





【日本列島 兵庫県】

「ついたー!!」
「町中!?」
ついたのはおもいっきり町中だった。
見渡す限り家、家、家、家、家。


「ここなのか?」
「うん」
「ここ……なにか…いる……?」
確かにさっきから気配がする。殺気にも似たこの感じ。


その時…
目の前の明かりが薄くなり…視界が暗くなる。

「これって………」
目の前には幽霊の化け物がうじゃうじゃいた。
ほとんど動物の形をしている。大小はさまざまだが鳴き声は違うようだ。

「仕事はこれか?」
「そだよ」
「天……これは?」
見たことないなら普通の疑問だろう。
「こいつらは幽霊の神が作り出した幻想的存在だ。物質には触れることができないが、幽力で攻撃してくる。まぁ一種の雑魚キャラかな?」
しかし数が多いな…しんどいぜ…


「全く……神様も困ったものだよね♪」
「嬉しそうだな…」
「あの台詞行こー」
「う?」
やるか………幽霊の神よなめんじゃねぇぞ!!


「お前らにやられるほど…

「「人間はおとなしくねぇぞ」」
ローズと天の声が鳴り響く。


「壊れろ、おらぁ!!」
天の破壊の力で幽霊を砕く。

「大地を潤す…残照…疑惑……大地の点輪」
銀音の言葉と共に大地が震え上がり地割れを起こす。
「うん、……楽勝」


ローズの方向にもおばけが向かっていくが前方のほうが何故か止まっている。
「銀音、ローズの声聞くなよ」
「う?……なんで?」


「おーよしよし、君たち賢いね…」
おばけを撫でている。何故か反撃しない。


「あいつの力は「言霊」つまり言葉の力だ。」
「言葉の力?」
「言霊ってのは発言力や元方が基づき、催眠や心理的なことになってるが、あいつのはまるで「命令」だ」
つまり……あいつは無敵に近い。


「言霊の神シルフィル…あいつに落ちた神」
7年前だったっけ…


「まだ……わからない…」
「まぁ簡単にいうと、「格が違う」「次元が違う」」


「もう、飽きちゃった♪バイバイ」
おばけを手放し、天たちの方へ歩きだす。
不意をついたと思ったのかおばけは襲ってきた。

「……爆発♪」

ドォオオン…跡形もなく消えてしまった。

「す、すごい」
……かわんねぇな…昔から…

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