完結小説図書館
作者: にゃは (総ページ数: 69ページ)
関連タグ:
*3*
第二神話「ゴッドイーター」
ジリジリと響くような緊張感…
たがエンリルのみの緊張感だった。
天はゴッドイーター(神殺し)だ。ためらう必要はない。
しかしエンリルはそれほど強敵と交えたことがないのだろう…
「引くか?」
優しく言葉をかけるが重さは軽くない。
やるなら…やる!っという感じだ。
「う…うぅぅぅ…」
苦しむ声?…………違う……やる気か…
天には戦おうとする相手の心が読める。それなりの覚悟を決めるもの、最初から諦めて戦おうとするもの、逃げるもの。
決めていいいのは…自分だ…
「人間ふぜいがぁぁあ!!!!」
気が狂ったように水圧の塊をはなつ。
「人類の怒りを知れ…」
水圧の塊が粉砕してゆく…触れただけで。
「次はお前の番だ、エンリル様」
後方にさがるがここは湖…さすがに逃げる場所などない。
「ならば…我ごと…死に至るがいい」
直感で感じたのか天は動揺する。
が、遅い…すでにエンリルは湖と一体化し、膨大な水圧の塊となっている。
「諦めが…肝心だぜ…神様よぉ」
「だまれぇ愚かな人間よ」
声と共に水弾が飛んでくる。
「数が多いな…」
体制を建て直す。
「「吉」及び「守」よ、かのものに与えん」
後ろで一人の少女が呟き光が天を包む。
「守護の魔方陣…流石アーテナーだな」
知恵の力で魔方陣の解文を変えて防御の幕を作ったのだ
「あいつは一気には力を使えないから」
ロムが天に叫ぶ。
「なるほど全部つかうと…」
水弾が空を切るが魔方陣に守られた天は無傷。
ゆっくりと前へ歩きだす。
水に入ると少し冷たいのか手が震えていた。
「電子は時に細胞をも破壊する」
水に手を入れて力を込める。
「なにを…?」
エンリルが戸惑いを見せる。
「水は電気をよく通す。……破壊の電子(エレクトーンブレイク)」
電子はたちまち水を通りエンリルの体に入り、破壊の力がエンリルを滅ぼしていった。
「もう一度言うぞ…人間はおとなしくねぇ」