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作者: にゃは (総ページ数: 69ページ)
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・tatatatata様
コメント?ありがとうございます(* ̄∇ ̄*)
はい、頑張りまーす
では続きです♪
下降気流が叩きつける中、視線に火花を散らせているものたちがいた。
「天くーん、戻ってきたんだね♪」
魅咲にあまりにも似すぎた声で天の思考子を擽る。壁に激突した時の氷の瓦礫を退かして、三咲の姿が見えた。
「魅咲に聞いたさ、お前…魅咲の一部だろ?」
「あらら?教えちゃったんだ」
何がおかしいのかわからないが三咲は微笑み、まるで挑発してるように見えた。素直に戻れと言っても戻ってくれそうにない。天は踏み場に力を入れて赤いオーラを発揮する。
「帰る気はないのか…三咲」
「残念だけど、今は分裂した肉体だからね♪いくらなんでも自分は【善】だなんて自意識過剰だよ」
ついさっき共に行動をしていた三咲とは思えない口ぶりを見せる。天は歯をギリギリ言わせて力を解放した。
「無理矢理戻してやる…破壊する地上(ブレイクステージ)」
下に流した力をシヴァの破壊で補い、地面に亀裂が走った。ほぼ地割れ状態の威力、足場がなければ普通は万事休すだが天たちには魅咲が作った怪鳥がいた。
崩れ落ちる魅咲、ロムを怪鳥が素早くフォロー。どうやら無事のようだ。
「あははは、地面破壊したら天くんも行き倒れじゃん」
「この氷は戦いにくいんだ。こっからは俺のステージだ」
ニヤッと天が笑い紫のオーラを纏う。
「撞讀(つくよみ)【三日月の幄】」
天が力を爆発するように解放させると、すぐに周りの景色が一変した。輝いていた氷のステージは即様、闇夜の空間へとなった。
地面があるのか真下の紫の空間へと足を踏み入れる。
地面を蹴りながら三咲の顔が歪みこちらに目線を合わす。
「これは神関法則の空間?」
「流石、魅咲の一部だな。そうだ、この空間は俺が作り出した…いや、撞讀が作り出した神の空間。あらゆる法則は俺によって決まる」
「で、リミットはなんなの?」
「ねぇよ、んなもん。ただ気温、湿度、時間、を感じないようにはしてある。俺の戦いやすいステージにな」
不利ではない。しかし有利でもない。このステージは力をぶつけるただひとつの空間だった。
「じゃぁ、殺ろっか…来なよ♪」
「お前が来な!ロムを傷つけた罪は重いぞ」
ニヤーと笑いながら、三咲が天に前進して行く。普通の人間出もなく、ましてやゴットイーターでもない。ただの片隅だと思っていた天には少しびびってしまう早さだった。
目で追っているといつのまにかいなくなり、後ろから気配がして振り向いても誰もいない。
(流石、魅咲…気配を消すのはうまいな…だが)
「所詮、片隅だ!!あめぇよ!!」
ガシッと見えない何かを掴んだ。動きが止まり三咲が見える。捕まると思っていなかったのか随分と焦っていた。
「手よ、刀となりて…この者を払え!!」
「ぐっ!!!」
天の手が三咲の腕から離れる…天の右手は血だらけになっていた。そして合間を切り離した三咲の腕は原型を保っておらず鋭い刀とかしていた。
「まさか付喪神までコピーしてるなんて…」
後ろから魅咲の雨水声が聞こえた。
「さぁ天くん…【善悪】を止めてみなよ…」
(善悪…そんなのは…)