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FAIRY TAIL ―誤りの戦争― 完結
作者: ハヤチ  (総ページ数: 57ページ)
関連タグ: FAIRYTAIL ナツ・ドラグニル 二次創作 微々グロ 闇落ち 
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*11*

りんごあめs

引き込まれるなんてっ・・・ありがとうございます!
精神のみでも7歳はいいですよね?ね?(賛同してくださらないかもと不安中)


輝夜s

発想力がすごいなんて・・・
星霊を愛してたルーシィだからこそ、かもしれません!







グレイは、エルザに手を伸ばした。
何かを渡せといわんばかりの手は、降りる気配もない。

「…どうした?」
「地図、くれよ。ここに何時までもいたら、母さんに怒られちゃう」

もうこの言葉で幼さが分かる、エルザは目を伏せた。
彼の故郷、イスバンには何もない。
彼の過ごしていた町は、人々は、夢は。
一体の怪物で、全てが風化してしまったのだ。
そんな事を、精神が幼いグレイに言っては残酷過ぎる。

「グレイ…、ナツという人物を知ってるか?」

せめて仲間の名前を言えば、少しは記憶が戻るかもしれない。
そう考え、改めて問う。
グレイは緩く首を横に降り、「知らない」と答えた。




「ルーちゃん、こっちむいて」

レビィの優しい声に、ルーシィは無表情のまま顔を上げる。
そのこげ茶色の綺麗な瞳は、光など灯っていなかった。

「ナツがいきなり―」
「知ってるわよ、裏切っちゃったんでしょ?」

無機質な高い声で、レビィの言いたかったことを続ける。

「…うん、だから助けよう?ルーちゃん、きっとナツも帰りたがって―」
「いや」

こんなに冷たくて張り詰めたような、ルーシィの声は初めてだ。
その目は確かに、怒りをもっていた。

「あいつ、裏切り者じゃない。助けて、何になるのよ。また…また、裏切るだけじゃない!」

反論が出来ない、レビィは声がつまるのを感じた。


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