完結小説図書館
<< 小説一覧に戻る
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
*50*
ぱしん、ぱしん。
脳を雨粒が、叩く。
うるさいほどに、流れていく。
ぱしん、ぱしん。
それと同時に記憶も流れ込んだ。
―ああ、そうだ。
今、自分のために涙を流す金髪の少女はルーシィ。
…俺が、連れてきたんだっけ。
何するにも、いつも何だかんだ言って付き合ってくれて…。
―ああ、それに。
今、自分の下に倒れている黒髪の少年はグレイ。
…いつも喧嘩ばかりだったな。
でも、意外と心配性で…悔しいけどまあ強くて…。
―ああ、それと。
今、俯いて綺麗な涙をこぼす緋色の女はエルザ。
…いつも成敗されてたんだよな。
だけど結構、脆かったから俺が救い上げたりして…。
―ああ、じゃあ。
今、幼い泣き声をあげる青髪の少女はウェンディ。
…すっげぇ、優しいんだっけ。
今じゃ立派な魔導士で、すげぇ強くて…。
―ああ、そうか。
今、涙をこらえている二匹のネコはハッピーとシャルル。
…二人とも、仲良しで。
辛い事でも、絶対くじけなくて…。
ナツの精神が、意識が浮上する。
その目に光が取り込まれた
それでも、神は許さない。
PR