完結小説図書館

<< 小説一覧に戻る

FAIRY TAIL ―誤りの戦争― 完結
作者: ハヤチ  (総ページ数: 57ページ)
関連タグ: FAIRYTAIL ナツ・ドラグニル 二次創作 微々グロ 闇落ち 
 >>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック

10~ 20~ 30~ 40~ 50~

*30*

走る走る。
そのまま、二人は走った。
するとハッピーが、急に止まる。


「…ドラグを、奪う気?」

目の前に現れたのは、怒りに震えているレベリカ。
レベリカの周りの地からは、太く大きい茨が突き出ている。

「…グレイ、先に行って。アタシじゃナツとは、互角に戦えない」
「ルーシィ…でも、お前…」

ルーシィの顔は、悔しげだ。
自分の力では到底、ナツに及ばない。
この手で救いたかったのだろう、彼女の握り拳は震えていた。

「…ルーシィ、お前の心がナツを助けてるからな」
「!…ありがとね、グレイ」
「ああ」

ハッピーが、ルーシィの隣に降りた。

「オイラも、ここに残るよ。ルーシィが傷ついたら、ナツが悲しんじゃうからね」
「ハッピー…」

グレイは頷き、もうすぐたどり着く丘へ走った。






「…やっぱな、来ると思ったぜ」
「ナツ…」

グレイは、ナツの目を見つめる。
いつもの若草色が、酷く淀んで見えた。

「火竜の…」
「氷造型…」

炸裂、した。

「翼撃!!」
「戦斧!!」

ナツの腕と、グレイの斧が交差する。
力は圧倒的にナツだが、魔力の精密さは明らかにグレイが上だ。
お互いの顔が近い、グレイは改めてナツを見る。

「お前はっ、何で操られてんだ!」
「操られてる?どこがだ、これが俺の意思だ!」

ナツが力を振り絞って、グレイの斧を破壊した。
力の余韻で、グレイは吹っ飛ばされる。

「ぐっ」
「火竜の鉄拳!」

追撃とばかりに、こちらに迫るナツにグレイは間一髪避ける。
元いた場所には大きな、穴が空いていた。

「はぁ…、セーフ…」
「チェッ…外したかぁ…」

29 < 30 > 31