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東方奇妙譚
作者: 彩都  (総ページ数: 150ページ)
関連タグ: 東方Project 二次創作 三次創作 クロスオーバー ジョジョの奇妙な冒険 
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「ほう……この料理、美味しいな。名前を何と言う?」
「ふえぇっ!? 私の名前ですか? 私の名前は……」
「いや、料理の名前なんだが……」
 周理外円はそう言って、料理名を聞こうとするが、目の前の少女は自分の名前を聞かれている、と勘違いして、少女は名を名乗る。
「そ、そうか。有難う……」
 周理外円は大人の対応をして、その場で溜息を吐く。それにしても、未だに我が弟、輪廻は椅子に座って、のんびりしている……ふむ、『スタンド』能力で『痛みを飛ばそう』かな? そんな事を考えていると、部屋の扉を思いっきり開ける存在が現れた。その存在は青い作業着のような服を着ていた。目が悪い人が見たら、青いワンピースを着ている、と勘違いしそうだった。
「はぁはぁ……間に合ったぜ! おい、此処に周理輪廻って奴はいるか!?」
「えっ? 俺? 急にどうしたんだ?」
 自分が顔を上げると、自分の目の前に青い格好の少女が現れる。そして青い格好の少女は自分を見つけるや否や、目を輝かせる。
「お前が周理輪廻か!? 周理輪廻なら嬉しいぞ!」
「あ、あぁ……俺が周理輪廻だ」
「そうか! よかった! 外に出てくれないか!? 実はお前の為に花火を作ったんだ!」
「は、花火? こんな真昼間に?」
 自分がそう言うと、『あっ』と間抜けな声を出す少女。もしかして気付かなかったのか? 自分がそう思っていると、少女の背後から、魔理亞が現れる。
「あっ、魔理亞だ。一体何処に行っていたんだ?」
「んー? コイツに花火を作らせに、だ。別に夜に花火を打てば良いが、コイツが『昼の方が良い』って煩くてな……」
「へぇ……」
 自分はそう言って、静かに納得する。何だ、魔理亞はこの子を呼ぶ為に外へ出ていたのか……自分はそう判断し、少女を見つめる──

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