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作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 97ページ)
関連タグ: メイドウィン小説SEASON3 短編集 依頼解決 多重クロス 読者参加型 ヴィラン
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*27*
………
魔トリョーシカ
「ふざけてるね………」
魔トリョーシカ
「大事な弟や妹を犠牲にして守ってきた村」
魔トリョーシカ
「それを反する兄弟愛によって滅んだ村」
魔トリョーシカ
「そして、溢れた悪霊による虐殺の………逆恨み」
魔トリョーシカ
「そして、その村から無事に逃げた数少ない生き残り達、子供たちを蛍で誘ってはこうして水贄にしている。」
魔トリョーシカ
「霊を清める為ではなく……ただ、気に食わないだけで。」
【憎い……奴らが憎い………】【奴が逃げたせいで我らまで死んでしまった……】【あいつが死ねば生きられたのに………】【逃げたあいつが生きているのが気に食わない】【あいつさえ……】
魔トリョーシカ
「もう喋るな」
魔トリョーシカ
「兄弟の気持ちを………」
魔トリョーシカ
「妹、弟への気持ちを………」
魔トリョーシカ
「なんだと思っているんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
魔トリョーシカは魔法陣を展開し、黒いエネルギーを池全体に放つ
魔トリョーシカ
「お前たちがこんな事をいつまでも憎んでいるのなら!!」
魔トリョーシカ
「ボクはそんな事を思いつくお前らがその10000000000000000倍は憎い!!!」
魔トリョーシカ
「だから………正義の悪役らしく正統法は使わない」
魔トリョーシカ
「ボクはお前らがやったように、悪霊のお前らを【拷問死】させる」
【!?】
魔トリョーシカが指を鳴らすと、周囲の悪霊達が悶え苦しみ始める
【ギャアアアアア】【いたいいたいたいたい】【息が出来ないいいいい】【体が裂けるうう】
魔トリョーシカ
「絶望魔法の真髄は、【いかに相手を苦しめるか】にある」
魔トリョーシカ
「ボクの得意魔法【オーバードーズ】これは感覚を反転させる」
魔トリョーシカ
「具体的には………『安らぎ』は『苦痛』になる!」
魔トリョーシカ
「ボクがさっきまで唱えていたのは回復の魔法さ………それも、少しずつ持続して回復するタイプ!」
魔トリョーシカ
「だがオーバードーズの範囲内ならその魔法は、少しずつ対象を死に追い込む劇薬となる!」
魔トリョーシカ
「苦しんで死ね!!!」
【あああああああああ!!!】【ギャアアアアアア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛】
悪霊達は絶望的な表情になりながら、体を少しずつすり潰されていくかのように消滅していった。
そして………池の中から次々と蛍の死骸が浮かび上がっていった
魔トリョーシカ
「そして………オーバードーズ内では、『苦痛』は『安らぎ』に変わる」
魔トリョーシカ
「回復魔法は解除しておくよ、だから………」
魔トリョーシカ
「虐げられた人々よ、ゆっくりお休み………」
魔トリョーシカが祈りを捧げた後、ゆっくりと戻って行った………
………
七夜
「………所長。」
魔トリョーシカ
「とりあえず、全部消してきたよ………もう幽霊騒ぎが起きることも無い」
ネズミの神さま
「心霊スポットの依頼の方はどうするの?」
魔トリョーシカ
「それはまた適当にでっち上げておくよ」
優
「あの……本当にありがとうございました!」
魔トリョーシカ
「それよりも早く帰ろう、波瑠くんを病院に運ばないと」
………
こうして正義の悪役と依頼人は、螢火村から脱出することが出来た。
あれほど苦しみを与えれば悪霊達も出てくることは無いだろう。
魔トリョーシカ
「………」
プルルル
「もしもし?お姉ちゃん、何の用?」
魔トリョーシカ
「いや……ちょっとね、声が聞きたくなったんだ」
「え〜?なにそれ、今あたし達姉妹水入らずなんだよ?」
魔トリョーシカ
「酷い言い方だなぁ、ボクだって姉(ドーラ)なんだよ?」
魔トリョーシカ
「あ、そうだ………今度予定がないなら一緒に遊園地でもどう?」
「どうしたの急に?」
魔トリョーシカ
「……ボクさ、今でも後悔してるよ、君に姉として何も出来なかったこと、だから」
「……そういうのはいいから!」
「約束だよ!遊園地絶対連れてってね!」
魔トリョーシカ
「ああ、約束する。」
ネズミの神さま
「………あ、見てあれ」
ネズミの神さま
「蛍よ」
正義の悪役達は山を下り、それを蛍が見送っていく………
【オカルト・ブラザー・ネクロマンス・メモリー】
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