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作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 63ページ)
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*52*
【第11話】
「見えるようで見えないもの」
天夢
「う、うーん………この感覚は…………」
「天夢、聞こえるか、天夢。」
天夢は再び真っ暗な世界に降り立っていた、目の前にはあの少女もいた………
天夢
「…………あっ!!ちょうど良かった!聞きたいことと言いたいことがある!」
天夢
「………まず、暗滅教のダーズの復活は目前らしい」
「そうか……ダンテの力はどんどん強くなっている、そんな気はしていた」
天夢
「……………それで、そっちはどうなんだ?」
天夢
「キーラの復活は、どれくらいかかりそうだ?」
「…………答えることは出来ない」
「だが、お前次第と伝えておこう…………」
天夢
「………せめて、俺以外に適合者が居ればな………暗滅教は2人、もっといる可能性もあるし………」
「それについては………悪かったと思っている、これだけが精一杯だ」
天夢
「いや、マスターが謝ることじゃないよ………必ず守るよ、この世界を」
天夢
「……………あれ?」
天夢
「守るっていえば………そういえばマスター、気のせいだったら悪いけど」
天夢
「こうやって話す前にも、どこかで会ってたりとか………してない?」
「…………!」
天夢
「……あ、いや、確証はないんだけど、何となくそんな気がして」
「……………守る、か」
「そうか、そうだな………ずっと、守られてばかりだ、私は」
天夢
「マスター?」
「借りは必ず返す、虎伏天夢………お前だけが頼りだ」
「必ず………暗滅教を…………」
天夢
「マスター!!」
「ダーズとキーラを倒してくれ…………!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
天夢
「はっ!!」
マリー
「天夢!!あんたまた!!」
天夢
「あ、ああ………悪い、マリー」
「天夢!」
天夢
「あっ………剣丸さん!!」
剣丸
「怪我が治ったので駆けつけたでござる、だがそなた………灰路という者から聞いたが、そなたまた暗滅教に………」
天夢
「え、ええ………すみません」
剣丸
「全く……無事で良かったでござる」
バイオ
「天夢君!」
空束
「天夢」
天夢
「あっ、バイオと空束も!!」
>>
天夢
「あっ、聞いてくれ!実は………」
天夢はデスプレイの事、ダンテが言っていたことを話す
剣丸
「何と!?ダーズの復活はもうそこまで進んでいたのでござるか!?」
天夢
「このままじゃダーズが復活してしまう、早めになんとかしないとまずい!」
空束
「天夢、お前は多分、また光救教と話をしたな?キーラは、どうなっている」
天夢
「それが………そっちはまだ掛かるって」
剣丸
「無理もない………暗滅教と光救教では、分かっているだけでも規模が違いすぎるでござる」
天夢
(あれ、そういえばマスター………最後に、ダーズを倒してくれじゃなくて)
天夢
(ダーズとキーラを倒してくれ、と言っていたような………マスターは、光救教………だよな?)
バイオ
「天夢君?」
天夢
「え、ああ………なんでもな………」
天夢
「うっ………」
天夢は歩こうとした途端目が眩んで膝を着く
マリー
「おい、大丈夫か!?」
剣丸
「無理もない……休まず2度も暗滅教と相手をしていた、もう限界でござる!」
天夢
「でも………俺がやらなくちゃ………!!」
空束
「……………」
空束
「天夢、お前は、残れ」
天夢
「え!?」
空束
「3番目の幹部は、とっくに目星が着いている、だが、今のお前は休むべきだ」
バイオ
「そうよ、私たちの分まで頑張ってたんだから………貴方も休むべきよ」
剣丸
「我々とて任天堂戦士、もう二度とあのような失態は起こさぬ!」
灰路
「僕達も世界を守りたいんです………選ばれたんですから!」
ブルース
「お前1人に任せる訳には行かない、休むんだ」
天夢
「だが………!」
天夢
「………………分かった、お願いします」
天夢
「実は、俺の方でも気になることが山ほどあって………休むついでに考えたり、調べたりする時間が欲しかったんです 」
剣丸
「うむ、それで何か分かったらこちらにも教えて欲しいでござる」
空束
「しかし、天夢を1人にするのは、それはそれで問題が残らないか」
マリー
「お前のところのヨッシーを使えばいいんじゃ?」
空束
「あいつらに、戦闘能力はない」
>>
空束
「スタープライド団は?」
天夢
「この前の件以降連絡がつかないって」
マリー
「ああ、どこをほっつき歩いてるんだかね…………」
バイオ
「………そうだ、私の友達に任せてみる?」
天夢
「バイオの友達?」
天夢
「…………まさか、キンの一種とか?」
バイオ
「あなた、私をなんだと思ってるの………違うわよ!普通の人間の友達!」
空束
「俺以外に、そんな奴が、居たのか?」
バイオ
「いるわよ失礼ね、すぐ呼ぶからちょっとまってて」
…………
天夢
「あ、そういえばバイオって研究が得意だからマガイモノの研究頼みたかったんだが」
剣丸
「マガイモノとは?」
灰路
「僕達もよくわかってないんです、真っ黒な液体から生き物になるんですけど、それは不死身で………」
天夢
「すごい力があって、ダーズの力で品質を良くしたものを入れることで、奴ら暗滅教は適合者になるらしいんだ」
空束
「なるほど、調べれば適合者について、もっと分かるかもしれないな」
天夢
「それと、なんというか………傲慢な心を持った奴は精神が壊れるとか」
剣丸
「………無理もない、悪魔に魂を売るような行為、身も心も崩れて当然の行いでござる」
空束
「…………となると、お前は、なんだ?」
天夢
「そう、光救教と暗滅教の適合者は異なる存在だと思うんだが………俺はこんなもの入れられた覚えはない」
天夢
「俺は、一体…………」
灰路
「………それを確かめる、ですよね?」
天夢
「ああ………」
バイオ
「おまたせー!」
剣丸
「お、きたでござ…………えええ!?」
天夢
「はい!?」
マリー
「はあ!!?」
バイオは…………天夢達よりはるかに大きいロボットに乗り込んで天夢達の前に現れた
灰路
「ば、バイオさん…………!?そ、それは一体………」
バイオ
「これ?これは人形よ」
天夢
「人形!?それが!?」
空束
「…………【超操縦メカMG】か」
空束
「あれも、任天堂戦士の力だ」
天夢
「巨大ロボットもあったのか、任天堂…………」
空束
「ある」
剣丸
「あれが糸で動いてると来た、不思議なからくりでござるなぁ」
>>
ロボットのコックピットからバイオと全身武装した人間が降りてくる
バイオ
「アイゼンベルグさん、私の動画のリスナーさんらしくてね」
アイゼンベルグ
「…………」
天夢
「よ、宜しくお願いします………」
アイゼンベルグ
「…………………」
ブルース
「さて、そろそろ行動に移さないとまずいんじゃないか?」
剣丸
「左様」
空束
「次のやつに、ダンテの居場所を、吐かせるか」
剣丸
「……………では、また後で落ち合おうでござる」
天夢
「はい、剣丸さん達も気をつけて………」
マリー
「……………あっ」
マリー
「まっ………待った!!」
天夢
「え?」
マリー
「そ………その、さ、アタシも!!」
マリー
「アタシも天夢と残る!!」
天夢
「えっ」
マリー
「…………なんつーか、こいつって、勝手に動いてすぐ行動するしさ」
マリー
「やっぱ、知ってるやつが誰か見ておかないと………危ない、かもしれない、だろ」
バイオ
「…………ふふふふっ」
マリー
「なっ、何がおかしいんだよ!!」
バイオ
「いや、ごめんごめん………そっか、天夢くんすっかり王子様みたいだねー」
灰路
「最初はちょっと怖かったですけど優しい子なんですね」
バイオ
「ということでね………いいかな?アイゼンベルグ」
アイゼンベルグ
「…………………」
天夢
「………OK、なの?」
バイオ
「うん、そうみたい!」
天夢
「………ありがとうございます」
剣丸
「マリー、そなたに天夢殿を任せたでござるよ」
マリー
「ああ、だからあんたらも………絶対帰ってくるんだよ!!」
灰路
「はい!それでは………行ってきます!」
天夢
「気をつけて!!」
………
天夢
「…………よし」
マリー
「それで、気になることってなんなんだ?」
天夢
「まずは……キーラとダーズについて調べたい」
マリー
「ダーズはともかく、キーラって奴はどこかで聞いたな………どこだったか」
天夢
「本当か?………ちょっとこれから頼みますね、アイゼンベルグさん、バイオたちならきっと」
アイゼンベルグ
「バイオ【さん】な?」
>>
天夢
「えっ」
アイゼンベルグ
「お前、あの人の事をどこまで知ってる?なんだと思ってるんだ?」
天夢
「え、何って言われても、それは仲間………」
アイゼンベルグ
「分かってないなお前は、いいか、あの人は累計48万再生、登録者20万人、スパチャは年に460万円も貰ってるんだよ」
アイゼンベルグ
「その内の数百万は俺だけど………バイオさん、だろ?」
アイゼンベルグ
「ゲノナーでもないやつがあの人を呼び捨てにすんな」
天夢
「………え?あ?はい?」
マリー
「ああ………そうか、こいつ………」
天夢
「いや、それよりも、アイゼンベルグさん………あなた、普通に喋れたんですね………」
アイゼンベルグ
「バイオさんの前で言葉なんか言えるか、今懐に4000円しかないし………」
マリー
「おい天夢、あいつは【囲い】って奴だよ」
天夢
「か………囲い?なにそれ?」
マリー
「お前バーチャルユーチューバーの事なんにも知らないんだ、特定のVをめっちゃ推してるヤツら」
天夢
「じゃあ、スパチャって?」
マリー
「スパチャってのは、リアルタイム配信中にコメントと一緒に金を送れる奴なんだ、こいつは相当筋金入りみたいだがな」
アイゼンベルグ
「その通り、俺はバイオさん1のゲノナーとして、ライブ配信時は常にコメントして、10万以上のスパチャをしているんだ」
天夢
「10万!?そんなにお金もってるの!?」
アイゼンベルグ
「年収のうち9.8割をバイオさんに送っているだけだ」
天夢
「……………………」
マリー
「うわー………めんどくさい奴が一緒になっちまったよ、どうする?」
天夢
「ま、まぁ悪い人では無さそうだし………バイオ」
アイゼンベルグ
「バイオさん」
天夢
「………バイオさんの関係者なら、まぁ悪人ではないでしょ」
天夢
「というか俺よりも空束の方が関係性強い気がするんだけど、俺より前に会ってたし………乗り物代わりにしてたし」
アイゼンベルグ
「は?乗り物代わり???」
天夢
「あ、うん………ヨッシーアイランドの能力者で、ヨッシーみたいに乗せて………」
アイゼンベルグ
「…………MGよりヨッシーの方がいいのか………バイオさんは…………」ガクッ
天夢
(確かにめんどくさいかも)
END