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スマブラ戦記Another レジスタンス(完結)
作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 63ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 スマブラ戦記シリーズ 灯火の星 スマブラ 
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*56*

【第15話】
「世界の半分をやろう」

灰路
「………おっと逃がしませんよ」

テンズ
「ひっ!!」

灰路
「絶対逃がさない………ってのもありますが、この世界暗滅教が作った特別なところなので」

灰路
「聞いてません?ふっかつのじゅもんありませんよここ、逃げてどうするんです」

灰路
「モンスターにやられたら、貴方本当に死にますよ」

テンズ
「……………た、助けて、命だけは………」

灰路
「いや、命はなんとかなりますって」

オウカ
「ぎ、ギン!!あんたがなんとかしなさいよ!」

ギン
「!」

オウカ
「あんたただでさえ誠実気取りの馬鹿なんだから、なんとかしなさい!」

ギン
「…………分かった」



ギン
「申し訳ありませんでした」


ギン
「これは、スタープライド団の暴走を止められなかった私の責任でもあります」

ギンは灰路に向かって頭を下げ、ミサイルを下ろした

灰路
「…………」

ギン
「私も………この世界をゲームだと思っていた」

ギン
「でも、ゲームなら楽しく皆が明るくなれるプレイをしたかった」

オウカ
「何言ってるのよ!!ゲームは相手を蹴落としてこそ全てよ!」

灰路
「CPUとドカポンでもやってればいいのに」

ギン
「………ポイントなんてものに縛られて、発言権さえ与えられなかった」

ギン
「いや……そんなものに甘えていた」

ギン
「誰も苦しまない、蹴落とさないゲームプレイをしたかった、それを押し通せなかった私が悪い」

ギン
「申し訳……ありませんでした」

灰路
「…………ははは」

灰路
「………そうだな、僕もせめて、【ごめんなさい】くらいは、あの子たちから聞いてみたかったものだ」

オウカ
「うっさい人殺し!!ゲームの中だけで済ませておけばいいのに、あんたみたいなやつが………」


灰路
「…………貴方、自分が悪くないと思うために何かを蹴落とすタイプでしたか」

灰路
「じゃあいいです、これで打ち止めにします、謝罪もくれたし………」


灰路
「これで………」

灰路はオウカの握っていたブラスターを持って頭部に…………


ギン
「させない」

>>

ギンは波動砲で、ブラスターを弾き落とした


灰路
「…………やっぱり、ダメでしたか」

ギン
「………貴方はここで死ぬべきじゃない、いずれそうなるとしても」

ギン
「妹さんは貴方に【自殺】を望んでいないと思う」

灰路
「…………莉歌…………そうか」

灰路
「そうだな………あの時、莉歌はどんな気持ちだっただろうか」

灰路
「分かった………せめて、ここにいる間だけでも………生きてみる、ごめんね、莉歌………」


ギン
「………灰路さん」

ギン
「マリーには、ごめんなさいと伝えてください」

灰路
「………それは、貴方の口から言うべきです、謝りたいのなら」

ギン
「でしたら」


ギン
「貴方もごめんなさいは、貴方の口から言ってください」

ギン
「あの人、優しいですから」

灰路
「………そうだね、天夢君はいい人だ」

灰路
「その前に………この2人なんとかしなきゃ」


テンズ
「なんで………なんでこんなことに………」

テンズ
「ただ、現実が嫌で嫌で好き放題したかっただけなのに………」

オウカ
「違う!!違う!!現実じゃない!!ゲームでもない、ならこれ夢なんだよ!!夢!!夢夢夢夢夢!!!」

オウカ
「体も動かないしさぁ!!」

テンズ
「うっさいのよ!!あたしがどれだけあんたを見逃してやったと思ってんの!!SNS晒してやろうか!!」

オウカ
「痛ったあああああああ!!」

オウカ
「なんで痛いのぉぉぉぉ!!!」

……………

そして、バイオ達は………マオーマのところにたどり着いた


マオーマ
「まさか、私のダーククエストをクリアする者が現れるなんてね…………」

ブルース
「……お前が暗滅教か、今度は負けない」

マオーマ
「へぇ、まぁ後はダンテがなんとかしてくれるから適当でもいいんだけど、一応相手してやるわ」

剣丸
「ゆくぞ!!ダーズの復活などさせぬ!」

マオーマ
「んー………でも、なんかもったいないわねぇ、貴方達倒すの」

マオーマ
「せっかく捕まえてきた贄なんだから………」

剣丸
「贄だと…………なんの事だ!」

マオーマ
「結果的に闇に染る貴方達には関係の無いことよ」

>>

マオーマ
「ねぇ、ここには世界の半分をやろうって言葉があるじゃない?」

バイオ
「ドラゴンクエストの有名なセリフでしょ、でも知ってるんだから」

バイオ
「それを答えたら勇者は闇の世界に送り込まれ、レベル1のふっかつのじゅもんを与えられるんでしょ?」

マオーマ
「なんでも知ってるのねー、世界の半分で闇を与えるってのもいい発想だわ」

マオーマ
「だったら、ねぇ、私と仲間にならない?世界の闇をあげるから」

ブルース
「そんなものいるか!!」


マオーマ
「………仕方ないわねぇ」



マオーマ
「じゃ、かかってきなさい………挑戦者(プレイヤー)諸君!!」

ブルース
「うおおおおおおお!!」



……………


一方、天夢達は


ダンテと一緒に居た。


ダンテ
「…………」ズズ

ダンテ
「ふむ……この緑色の液体も私は好みですね」

天夢
「………緑茶、知らないの?」

ダンテ
「わたし、ここに来てからは珈琲と呼ばれたものしか口にしてなかったので」

ダンテ
「さて、ここに呼んだのは貴方に全てを話してしまおうかと」


天夢
「本当に俺と話をしに来たのか?なんで?」

ダンテ
「オリヴィエはいませんからね、今は天夢君が光救教代表です」

天夢
「オリヴィエ………俺に力をくれたあの子の名前か!?」

ダンテ
「いかにも、彼女の名はオリヴィエ、私にとっては宿敵のようなものですね」

ダンテ
「………さて、何から聞きたいですか?」

マリー
「………随分親切に答えてくれるもんだな」

ダンテ
「ええ、折角ですよ………天夢君、知りたかったのでしょう?」

天夢
「………まず、キーラとダーズについて、アレって………何なの?」

天夢
「神様らしいけど、俺は全然知らないんだ」

ダンテ
「ええ、アレはわたしが神ということにしておいただけです、人類はそれを有難く敬うらしいので」

天夢
「神じゃなかったのか………じゃあ、何処かから来たの?」


ダンテ
「あそこから」

ダンテは空高くを指さす

アイゼンベルグ
「空?」

ダンテ
「いえ、もっと先」

天夢
「………先、それって………」


天夢
「宇宙人!!?」

>>

天夢
「じゃ、じゃあダーズは神じゃなくて、地球外生命体………エイリアンというやつか!?」

天夢
「それってまさか、俺たちの星、地球を侵略する為に!?」

ダンテ
「鋭いですね、殆ど正解です」

ダンテ
「わたしとダーズ様は遠い星、惑星デスギアからやってきた異星人なのです」

アイゼンベルグ
「異星人!?の、わりには………人だな?」

ダンテ
「あ、これはわたしがそれっぽく擬態してるだけです」

天夢
「………つまりは、地球侵略の為にこの星にやってきて俺たちを………」

ダンテ
「侵略自体はまだです、邪魔が入ったので」

天夢
「邪魔?」


ダンテ
「貴方や我々がキーラや光救教と呼んでいるソレ………惑星ディストティアの使者ですよ」


天夢
「光救教もエイリアン!?ってことはオリヴィエも!?」

ダンテ
「そう、彼女はあなたの味方ではありません」

ダンテ
「ただ、わたしを潰して地球侵略を進めたいだけなのです」

天夢
「そんな馬鹿な………」

ダンテ
「地球の遥か彼方、ダーズ様とキーラはどちらが狙うかで争い、最終的にお互いは衰弱状態になった」

ダンテ
「そこでわたしは急遽予定を変更し、この星に移住する生物を連れ出してダーズ様のエネルギー代わりにしようとしたのです」

ダンテ
「この手を使って、ね………」

アイゼンベルグ
「!!」

ダンテ
「手頃な人物は先回りして大体回収しました、彼らに気付かれぬようデコイを作り、あたかも『世界の危機』であるかのように仕向け、仮想現実のような世界を作りました」

ダンテ
「この世界には『ゲームソフト』という娯楽機器があったので、これらも活用させてもらいました、ダーズ様の1部を混ぜてこれらを使用できるように」

天夢
「ま、まさかそれが…………『任天堂戦士』………!?」

ダンテ
「任天堂という名称なのは単に、そういう名前の付いたゲームソフトが1番人気だったからです」


ダンテ
「わたし達にとって幸福だったのはダーズ様を神のように敬い尊敬する存在が現れたこと、彼らは自ら贄となってくれました」

ダンテ
「やがてそれらは次第に【暗滅教】と呼ばれるようになりました」

>>

ダンテ
「‥‥‥ふふふ、天夢君、そして地球の生物」

ダンテ
「ダーズ様の為によくここまでしてくれました」

ダンテ
「ですが‥‥‥もう終わりです」

ダンテ
「全ては!ダーズ様の闇に染まり!」

ダンテ
「私とその同胞のみが新たな惑星デスギアとなったこの星で生き続けるのです!!」

マリー
「‥‥‥最初から地球人を生かすつもりはねーってか、まぁそうだろうね」

天夢
「だが、そんなことをしても無駄だ!!」

ダンテ
「無駄?彼らがマオーマを倒すからですか?」

ダンテ
「いえ、問題ありません」

ダンテ
「マオーマが貴方の仲間を倒しても、マオーマがやられても」


ダンテ
「ダーズ様は復活出来るくらい、もうエネルギーは溜まってましたから」

天夢
「なっ‥‥‥‥なんだって!!?」


ダンテ
「ふふふふ‥‥‥‥」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


バイオ
「な‥‥‥‥なんで‥‥‥‥」

バイオ
「なんで攻撃しなかったの‥‥‥!?」

そして同じ頃、最初の総攻撃を受けて

マオーマは、倒れていた


マオーマ
「ふふふ‥‥‥‥ダンテ、これでよかったのね」

マオーマ
「私がやらなくても‥‥‥ダーズ様がやってくれるなら、こんなヤツら‥‥‥何もしなくてもいいわよね‥‥‥‥」

マオーマの体が炎に包まれる!!

空束
「‥‥‥‥そうか、こいつ、自分の体を‥‥‥‥」

剣丸
「贄とする気か!?まずい、こいつ‥‥‥」

マオーマ
「もう手遅れよ!!」

マオーマ
「じゃあ、後は頼んだわよ‥‥‥ダンテ」


マオーマ
「ダーズ様っ!!!」



マオーマの叫びとともに、ダーククエストが歪み始める‥‥‥!!!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


そして振動は天夢達の居る世界の方にも‥‥‥‥!!


天夢
「な、な、なんだ!?」

ダンテ
「ふふふ‥‥‥遂に、遂にこの時がきました!!」


ダンテ
「さぁ、お帰りなさい!!今こそ地球侵略の時です!!」

ダンテ
「ダーズ様!!」


ダンテの叫びとともに、地面から黒い触手が伸び始める!!

天夢
「っ‥‥!!まさか、ダーズは‥‥‥この、下に‥‥‥‥!!」

END

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