完結小説図書館
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 58ページ)
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*35*
たくっちスノー
「あーやっぱインスタント食品が一番うめぇ...」
リアルワールドから取り寄せたカップ焼きそばをすすりながら、たくっちスノーは図書館でレポートの続きをやっていた。
ヅッチー
「たくっちスノーってさ、もう17なんでしょ?料理出来ないの?」
たくっちスノー
「小さい頃小刀で指切って以来刃物を持ちたくなくなったんだ...だから自分はインスタントとコンビニ弁当だけで生きていくんだ!」
ヅッチー
「ふーん....」
たくっちスノー
「良いよなぁ妖精は、義務教育を受けなくていいからさ」
ヅッチー
「お前、私に喧嘩売ってるのか?もしそうなら私はわざわざハグレ王国まで留学なんてしないよ」
たくっちスノー
「そもそも王様が国空けてんじゃねーよって話なんですがねぇ」
ヅッチー
「それに関しては触れないでくれ」
痛いところを突かれて横目になるヅッチーに、さっきのお返しと言わんばかりの表情で機嫌になったたくっちスノーはそのままレポートを投げ捨てた
たくっちスノー
「そういえばさ、かなちゃんも一応そちらの王国の国民なんだよね」
ヅッチー
「ああそうだな、一度追い出したこともあったが」
たくっちスノー
「えー?なんで追い出したの?あんないい人なのに」
ヅッチー
「お前こそ、なんでそんなにかなちゃんが好きなんだよ、確かにいい人だけどさ、恋人にするかって言われるとえー?じゃん」
この疑問はたくっちスノーもヅッチーも正しかった。
かなちゃんは礼儀正しく、真面目な性格をしているのだが、その反面セクハラが酷く、女性陣が多いのも相まってかなちゃんの評価はハグレ王国でも賛否両論だったのだ。
『恋は盲目』とはよく言ったものだろう。
かなちゃん
「ヅッチー、プリシラが呼んで..おや、たくっちスノーさんもいたんですか」
たくっちスノー
「あっ、かなちゃん様...」
ヅッチー
「おお、噂をすればなんとやら」
かなちゃん
「そうそうたくっちスノーさん、明日暇ですか?」
たくっちスノー
「え、明日どころか基本ずっと暇ですけど」
かなちゃん
「そうですか、もし良ければ明日一緒に帝都にでも行きませんか?」
たくっちスノー
「へ、帝都にですか?」
...帝都、商業農業魔業、あらゆる分野において経理を独占している大きな都市、リアルワールドで言うところの名古屋のような場所だ。
かなちゃん
「...あ、嫌なら別に構わないのですよ?聞いてみただけで」
たくっちスノー
「あ、いえ!!ぜひご一緒に!!」
かなちゃん
「そうですか、ふふ、ヅッチーもプリシラに早めに会いに行ってやりなさいよ」
ヅッチー
「わ、分かった」
....かなちゃんが去ったあと、図書館は静まり返った
たくっちスノー
「ヅッチー、これってさ....アレだね?」
ヅッチー
「うん....多分、お誘い...だね、アレの」
たくっちスノー
「......うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
ヅッチー
「うるせぇ!」
図書館に再び絶叫が響き渡る、ただし今度は嬉しい悲鳴であるが。
たくっちスノー
「うおおおおお!!かなちゃん様から!!かなちゃん様からデートのお誘いだ!!」
ヅッチー
「落ち着けって!まだそうと決まった訳じゃないだろ!」
たくっちスノー
「はっ、そうだ夢かもしれない、ヅッチー自分に攻撃して」
ヅッチー
「分かった、全力でやる」
その直後、堪忍袋の緒が切れたヅッチーの雷鳴が、たくっちスノーを襲った