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*26*
【第5話】
『皆の完璧医学』
~メルセデスホスピタル~
晴香
「ここか...完治率99%のわりには患者が多いわね」
弘司
「ナイチンゲールなんて本当に居るのだろうか?」
冴子
「受付に聞いてみましょう...すみません、この病院にナイチンゲールが居ると聞いたのですが」
受付
「院長?確かにいますけど無駄ですよ、あの人は治療の事しか頭にありませんし」
弘司
「どういうことです?」
ガラガラ
受付
「ほら来ましたよ、今も治療の最中のようです」
ナイチンゲール
「症状肺癌、ステージスリーまで進行、緊急手術を開始します、麻酔医、執刀医、看護婦数名はただちに手術D室に向かってください」
スイーッ
晴香
「凄い勢いで患者を運んでいった...あれがナイチンゲールか...」
那雄宏
「ステージスリーってどんだけやべーんだ?」
冴子
「肺癌の場合ステージスリーまで進行すると5年生存率はたったの18%程度だったはずです」
弘司
「まさかあれを治すのか...!?」
受付
「この通り院長は忙しいんです、面談はほぼ不可能と思ってください」
晴香
「そ、そうみたいだね...これは困った」
那雄宏
「あ!俺いいこと思い付いた!病気になっちまえばあいつに会えるぞ!」
弘司
「無茶苦茶だ、第一彼女が治療してくれるとは限らんぞ?」
那雄宏
「だからよ!そのレベルスリーっ奴並みにやべー病気になれば」
晴香
「いや、まず誰が?」
那雄宏
「お前」
晴香
「なんで!?」
奈津子
【分かったわ、とても危険なウイルスを晴香に植え付けるわね】
晴香
「だからなんで私が!?」
...
晴香
(うっ、苦しい...目眩がする...マジで死ぬ....)
冴子
「大変です、急病人です!」
受付
「いや、それさっきの人...」
弘司
「マジで急病人なんだ、今にも死にそうで」
晴香
(誰でもいいから助けて...もう無理...)
ナイチンゲール
「病人ですね」
受付
「院長、この人貴方に会いたいそうで」
ナイチンゲール
「体熱43度、ウイルス多数、全身に蕁麻疹、重症と判断」ガッ
ナイチンゲール
「時間が足りないのでこの場で診察及び治療を開始します」ガタッ
晴香
(一体どこからベッドを持ってきたの!?)