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*14*
コロナ・39度の熱で更新が出来ませんでしたが
ようやく熱が下がりました(まだ隔離中ですが)
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〈宇月side〉
「………ごめん。疲れとんのかな、ボク。あかんわ」
なんで、こうも自分は極端なんだろう。
術なんかかけたら、それこそ怒られるに決まってる。あんなきつい言い方したら、当然悪い印象になるのも分かってる。頭ではしっかりと理解してるのに、いざ対面するとこうだ。
生意気で、口が悪くて、プライドが高くて、わがまま。
今日もまた空回り。
「か、帰るわ。ひどいこと言って悪かった」
「お、おいちょっと、宇月?」
「……またな」
ボクはくるりときびすを返すと、逃げるようにして出口へと歩き出した。
くちびるが震えて、目の端からは涙があふれる。あかん、なに泣いてんのボク。泣きたいのはあちら様の方やろ。
と。
「うわぁっ」
「おうわっ」
うつむき加減で移動していたからか、目の前に迫ってきた客と頭をぶつける羽目に。
ゴツン! という鈍い音が響き、ボクも相手も頭を抱えてうずくまった。
「いっっっって!? おいアンタどこ見て……ってあれ、向こうにいるのって月森……?」
「……………へ?」
ぶつかってきた、水色のTシャツを着た中学生くらいの少年の視線が、とある人影を捉える。
視線の先では、先ほど別れたばかりのあの三人衆が、お菓子コーナーの近くで遠巻きにこちらを眺めていた。
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