コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- あたしのボーイフレンドは神様
- 日時: 2011/03/27 21:04
- 名前: 彩 (ID: fS3ho1RJ)
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あなたは神様を信じますか?
もしも神様があなたの前に
現われて一緒に生活する事に
あなたはどうする?
——あたし?
あたしなら喜ぶかな、
何でだと思う?
それはあたしのボーイフレンドは
神様だからだよ
.
- Re: あたしのボーイフレンドは神様 ( No.4 )
- 日時: 2011/03/28 23:04
- 名前: 彩 (ID: fS3ho1RJ)
家に帰れば叔母さんと叔父さんはリビングで仲良く二人で寝ていた。
きっと仕事の疲れが随分と溜まっていたんだろう。
夕食は用意していたらしくテーブルに置かれていた。
あたしは夕食を食べ終え、片付ける。
隣の寝室に行き毛布を二人にかけ、自分の部屋に戻った。
部屋に戻れば本棚に「ギリシャ神話全集」という本を取り出す。
「軍神アレス、ねぇ……」
アレスという神が馬鹿げた神話を持つのはギリシャ人に嫌われてるから。
ローマ人からは、とても愛されていたようだけど。
不運な神様。何の為に生きてるのか、問いかけた事があるかも知れない。
「……何、思ってるんだろう」
あたしとは関係ないのに何で急に興味を持ったんだろう。
まあ、良いかな。
本を本棚に戻し、ベットに寝転がった。
明後日提出の宿題は渡された1週間前に全て済ませてある。
むしろ勉強だけが唯一の暇潰しなのに、はあ、と溜息をした。
友達も恋愛も全て全て皆無なあたしに暇という時間はもう慣れた。
「明日………明日の用意しよ」
朝にすれば良いのにと思われるけどあたしは夜の内にする主義なのだ。
そうすれば忘れ物で恥ずかしがる事も何も無いんだから。
存在を消す努力をして完全に消す事を目的してるのに、出来ない。
成績が優秀な所為だ。何故なら暇潰しに勉強をして潰してるからだ。
なかなか難しい。難問の数学をしているかのようにとても難しすぎる。
思想してる内に用意を終えた。
嗚呼また暇な時間が出来た、時間はまだ6時半。
——何であの転校生が気になるのだろう
生まれつき冷然な性格で実の両親が交通事故で死んだ時も冷然だった。
あたしは全てに無関心でただ生まれたから生きてるだけに存在してる、
何の為に生まれたのか、分からない。
結局あたしは風呂に入らずにベットに寝転がるように寝た。
——
翌朝になれば清々しい朝なのだが、気分は至って冷然なままだ。
もうすぐ春休みになる。
長いようで短い暇という時間にあたしは耐えられるのだろうか。
分からないけど暇なのだ。とにかく暇すぎて死んでしまいたいくらい。
制服に着替え下に降りてリビングで朝食を食べ全て身支度は終えた。
後は学校に行くだけ。
部活は行かないというか苛められてるから行かないの方が正しい。
主に先輩たちからだ。家庭部という地味な部活なのに。
「いってきます」
「いってらっしゃい、芽衣ちゃん」
鈴川芽衣という名前は5月生まれだから英語でめいなので名付けられた。
軽く名付けられたんだな、と改めて認識される名前だった。
あたしは育て親の叔母さんにわざと明るく手を振ってまで明るい素振りを見せた。
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- Re: あたしのボーイフレンドは神様 ( No.5 )
- 日時: 2011/03/29 13:11
- 名前: 彩 (ID: fS3ho1RJ)
「合宿のきも試しメンバーを決める!」
無駄に明るい大林先生の言葉に教室は歓喜に満ち溢れた。
という訳でクジで決められることに。
メンバーと言っても、二人だけで時に男女もありえるのだ。
前の席の人がクジを引き終え、次はあたしの番になった。
クジを引くと12番。
相手が書かれている黒板を見ると相手は転校生だった。
「おお!ジェシファーノとか!隣同士だなっ!」
先生の声とは裏腹に女子たちの落胆した様子が伺えた。
そしてあたしを睨む女子も中にいた。
無言のまま、あたしは自分の席に戻る。女子の視線が痛く冷たい。
何を思ったのか、彼はあたしを見て、こう言った。
「お前とか、……面白そうだな」
彼の発言に教室は並ならぬ殺気に満ちた空気が漂い始めた。
その標的はあたしだ。くだらない争いに巻き込まないで欲しい。
耐え切れず、自分の好きな本を取り出して読む。
早く終われば良いのに。
あたしは何も悪くないはずだ、ただ運が無かっただけだ。
「という訳で以上このメンバーだからな」
先生の言葉は凄く残酷と思った瞬間だった。
休み時間になれば一斉に女子たちがあたしの席に囲んだ。
物凄く馬鹿馬鹿しいなあ、と思いながら平然と本を読む振りをする。
そう振りだ。あたしは人間関係が嫌いな方だから、緊張している。
彼女等が何を言い出すかは、予想済みだ。
果たして正しいのかは分からないが、殺気だった視線で分かる気がした。
「ちょっと!何であんたが相手なのよ!」
「調子に乗らないでくれる?キモッ!」
「ちょっと、何か言いなさいよ!」
「何も言えないの、ダッサー!!」
「友達もいないなんて、根暗も良い所だよ!」
予想通りの言葉だ。あたしが相手がダメなら誰が良いと言うんだろう。
それを指摘すれば逆に怒り、面倒な事になるから、ただ黙る。
相手にするほどでも無い低レベルな嫉妬だ。改めて馬鹿馬鹿しい。
ただクジを選んで結果がこうなっただけなのに、彼女等は認めようとしない。
醜悪をただ晒しているだけだな。
業を煮やしたのか女子の一人があたしにビンタしようと手を振り上げるが、
「うるせぇんだよ、黙れ」
あたしの隣で同じく本を読んでいた転校生の言葉に教室が静まった。
女子はただ何も言い返せず、隅っこに散った。
そんな彼女等を見向きもせず、本に視線を戻した、が。
「お前も大変だな……女の嫉妬はホントに恐ろしいんだぜ」
美青年である彼なら分かりきった言葉をあたしに問いかける。
彼の方を見てコクッと頷いただけ。
それっきり彼女等はあたしに何もせず、彼もあたしに話しかける事はなかった。
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- Re: あたしのボーイフレンドは神様 ( No.8 )
- 日時: 2011/03/30 13:12
- 名前: 彩 (ID: fS3ho1RJ)
春休み前の合宿は授業という名の「遊び」の行事だった。
殆んど皆が面白がる行事だけ。
真面目さが欠片も無く遊びだけに専念されている合宿だ。
そんな合宿の当日にあたしは早めに荷物をまとめた鞄を持ち家を出た。
同時にあたしの隣に住んでいる彼も偶然一緒に出た。
特に会話する事も無くただ隣同士で同じタイミングで歩いている。
ますます彼が分からなくなってきた。何でこう偶然が続くのか、と。
そんな訳で学校に着けば更に女子の視線が冷たくあたしに浴びせる。
「おーい、全員揃ったな」
あたしたちが最後だったのか、早めに来たはずなのに。と思いつつも、
順番に自分のクラスのバスに次々と乗り込んだ。
最後にやっぱりというか何というか、あたしたちが乗り込んだ。
「あの二人、出来てるんじゃね?」
「まっさか!鈴川は可愛いけどジェシファーノは無愛想だぜ」
「だけどあいつ、イケメンじゃん、お似合い同士だな」
男子の子供の会話を無視して席を探すが、席は隣同士の席しか無くて、
渋々彼と隣同士に座った。女子は冷め男子はふざけるが無視する。
バスが動き出した。
やがて彼等は〝仲間〟たちと会話し始めた。
あたしたちは深い仲でもなく何も会話せず、窓を眺めるだけ。
ふと、彼を見ると、彼は相変わらず無表情のままだ。
しばらく退屈な時間を過ごした後にやっと目的地に着いた。
「大杉青年の家だ!」
割と綺麗な青年の家だ。これから3泊4日も此処で過ごすのか。
中に入り説明などを受けようやく自分たちの部屋に入る。
あたしのクラスは割と広い方だった。
ベットは二段ベットで敷いて寝る布団だという事が明白だ。
皆はすぐグループになり固まり真ん中などを選ぶがあたしは隅を選ぶ。
そこへ先生が入ってきた。
「女子も広場に集まれ、今から楽しみにしていた川に行くぞ、鳥とか観察するぞ」
そういえば川に鳥の観察など体験があるとプリントに書いてあったな。
騒ぐ女子たちを横目にあたしは部屋に出た。
広場に行くとお喋りで遅い女子とは対照的に男子は早く集まっていた。
あの転校生も広場で座って待っている。
ようやく女子たちが広場に来た時は先生のお説教が待っていた。
説教の途中であたしが早く来た事を話し見習うように、と女子に言った。
あたしを巻き込まないで欲しいんですけど。
説教が終わった後もあたしに対するヒソヒソ話は終わらなかった。
先生は軽く注意した後に、川に関する注意点を言い、青年の家を出た。
長い長い列を作って川に向かう。
既に順番は崩れ、関係なくなってしまった。
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- Re: あたしのボーイフレンドは神様 ( No.9 )
- 日時: 2011/03/30 13:14
- 名前: 彩 (ID: fS3ho1RJ)
川に着き皆は次々に望遠鏡で鳥を見る。あたしは望遠鏡を家に忘れた。
別に無くても目で見れるが見えずらく良く見えない。
当然あたしは女子たちの敵だから誰も貸すはずが無くただ暇を持て余していた。
そんなあたしに近づいたのは、やっぱり転校生だった。
「望遠鏡はどうしたんだよ」
「忘れた」
「ふうん……ほら、貸すぜ」
「良いよ、悪いよ」
「別に俺は鳥なんか興味ないし、皆も無いみたいだから」
たしかに彼の言う通り誰も真面目に鳥を見ていなかった。
先生もすっかり生徒との会話に夢中になっている。
「情けない………」
あたしは思わず先生を見てこう言ってしまった。
女子や男子はあたしたちのやり取りに冷やかすが、無視される。
「ありがとう、ジェシファーノ」
「鈴川も大変だな、お互いに目立つとは面倒だな」
「その気持ち良く分かるよ」
自然と彼と会話している、今まで誰とも気軽に話せることが出来ないのに、
彼とは自然と出来ることに気付いた。
「おお!ラブラブだな、二人とも」
大林先生の無神経な言葉に女子の殺気に満ちた視線が浴びせられるが、
ジェシファーノはウンザリとした顔で女子の方に睨んであたしの方に振り戻す。
ふと、川の水が靴に掛かった。
大して濡れてなかったが、水を掛けた犯人はクラスの男子たちだった。
「ラブラブー!」
ピューと指を使い口で音を立ててはやし立てる男子たちに彼は応じず、
ただ冷静にポケットからハンカチを取り出したかと思えば少し濡れた、
あたしの足を拭く。
繊細に作られているのかハンカチが足に当たる感覚が気持ち良い。
そして何処か、くすぐったさがあった。
あたしの足を拭き終え、彼はハンカチを元のポケットに仕舞った。
「ありがとう………何、顔を赤くさせてるの?」
「……………何でもない」
それを見た男子たちは更に冷やかし遂に彼は男子を睨みきった後に、
何処かへ行った。見事に晴れ渡る空に冷涼な風があたしの足を乾かす。
とても気持ち良い風だ。
あたしの髪が風に舞った。
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- Re: あたしのボーイフレンドは神様 ( No.10 )
- 日時: 2011/03/30 13:26
- 名前: チョゴリ (ID: Ex8RKlaC)
- 参照: (*´ω`)/☆\(´ω`*)
こんにちわ★
チョゴリです(*`・ω・´)ゞ
スゴい話が良かったョ(⌒∀⌒*)。・。+。・°°*。・・°
続き早く見たい(#´∇`)
もしだったら、ウチのも見に来て(・Д・;)
続き楽しみにしてる★
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