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愚かな僕の新生活。
日時: 2012/03/25 16:18
名前: 衣* (ID: dTe0rRML)

初カキコです´v`〃
衣*といいます。春から新中3な女子です。
いろいろと初めてなんですが、ラノベぽいものを目指してお話を書きたいと思います!
では、序章です★

僕、田端蓮・15歳はこの春・田舎から1人、進学のために上京してきた。
なにせ、僕の住んでいたところには、行きたいと思うような学校がなかったのだ。
そこで、東京の学校を受験し、見事合格した。
今、まさに新生活・・!
高校生にして一人暮らしなんて夢みたいだ。
叔父さんが無駄に金使い荒くて、必要もない家なんて買っててよかったー。
親戚一同が毛嫌いしているあの叔父さんも、僕1人からは感謝されてるわけだ。
手元の地図に目を落とす。
ここまで来るのに苦労したが、目的地—・・家
にもようやくたどりつけそうだ。
わくわくしていた、僕。
うきうきしていた、僕。
なんて愚かだったのか。
当然だがその時、僕はまだこれから起こることが何一つわかっていなかったのだ。

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愚かな僕の新生活。 ( No.16 )
日時: 2012/03/26 12:13
名前: 衣* (ID: dTe0rRML)

僕よりはるかに背丈の低い、小さな女の子。
つやつやしたほっぺをふくらませて、僕のほうをにらんでいる。
「聞こえてる?ほらッ!」
瓶入りの、牛乳を差し出してきた。
「え・・あ、ありがとう・・」
僕は牛乳のフタを開ける。
ごきゅ・・ごきゅ・・ぷは。
「はぁ〜・・うまかった。ありがと」
「ちょ?!ゆま!この人、田端さんよ?!」
ひなた・・があわてた様子で、その子に言った。
「ん?ゆま関係ないもんね。」
まったく気にしていない様子で、ゆま・・は近くにあったソファに飛び込んだ。
「すいません田端さん!このコは私の妹で・・」
僕はあまり、驚いていないことに気付いた。
我ながら適応能力高いなー。。なんて。
これで、うちには2人も家政婦・・がいることになる。
ただし、どちらも僕と同じで子供だが・・

ぷるるる!ぷるるる!
いきなり携帯の着信音が鳴り響く。
「?はい?」
なったのは僕の携帯だ。
通話が始まった瞬間、聞きなれた声がした。

愚かな僕の新生活。 ( No.17 )
日時: 2012/03/26 12:36
名前: 衣* (ID: dTe0rRML)

「やぁ〜蓮ちゃん?元気か?」
聞きなれた、その「ダミ声」は、叔父さんのものだった。
「はぁ・・」
到底元気ではなかったが、一応そう答えておく。
「今、家についたぐらいだろ?ん?」
「はい・・つきましたけど。」
「お母さんとお父さんには内緒だが、東京で1人暮らしなんて不安だろ?ってことで、叔父さんが家政婦やとっといたから!しかも3人だぞ〜!はっはっは。」
叔父さんが親戚一同に非難されるのは、あたりまえだな。
そう、思った。

ぴ・・
携帯の通話終了ボタンを押した。
やっぱり、この2人が家政婦だ、っていうのは本当だっていうのか。
「ん?」
さっき、叔父さんは3人って言ってなかったっけ?
「なぁ」
僕は初めて、自分から声をかけた。
「なんですか?」
「あの・・もう1人・・いるって聞いたんだけど。」
「あぁ、今呼びますね」
そう言ってひなたは2階へと上がっていった。
取り残された僕とゆま。
ゆまはひなたより少しだけ奥二重気味な目を、くるくると動かしている。
「来たよ〜!あ、来ました!」
ひなたが元気よく走ってくる。
「長女の、ゆいです!」
ひなたが紹介した、その女の子は・・
猫耳メイド服だった。

愚かな僕の新生活。 ( No.18 )
日時: 2012/03/26 12:59
名前: 衣* (ID: dTe0rRML)

僕はあぜんとした。
生で、コスプレしている人間を見たのははじめてだったからだ。
「・・あ、あの・・」
しかし姉妹の2人はまったく気にしていない。そりゃそうかもしれない。たぶん慣れているのだろう。
「ほらっ。ちゃんとお姉ちゃんも自分で自己紹介してよ!」
「・・わわ・・たし」
かなり人見知りのようだ。さっきから僕と目をあわせようとしない。
「もー。そんなんじゃこれから生きてけないよ?」
年下のはずの妹にこれから生きてけない、なんて言われるとは・・。
それにしても、ゆま、は少し生意気な子らしい。
「西山、ゆい、こ、高校二年生になります」
僕より1つ年上か。
さっきから、ゆい・・はおどおどしすぎだ。
そんなに僕が怖いのだろうか。
そんな様子の彼女が、なぜ猫耳メイド服なんていうこっぱずかしい格好をしているのか、すごく謎だ。
「あ、ゆまは小6になるよ!」
「私は高1です!」
ひなたも元気よく言う。
「・・僕も高1になります。」
なるべくひなたと視線を合わさないようにしながら、僕は言った。
「うそ?!私とタメだね!よろしくっ」
年が同じということで親近感を持ったのか、いきなりタメ語になった。
(ま・・・いいか・・ていうか・・本当にこの3人が・・)
この家の、家政婦だなんて。

愚かな僕の新生活。 ( No.19 )
日時: 2012/03/27 12:49
名前: 衣* (ID: dTe0rRML)

「さっそくだけど、何をすればいい?」
西山ひなた・・僕と同い年の家政婦1号・・が
言った。
「え?何すればいいって・・」
今自己紹介したばっかだぞ?
「たとえばー、ごはん食べたい、とか掃除しろ!とか〜」
ごはん・・腹は減っていない。
「じゃこの部屋とりあえず掃除。」
なんせ、この広いリビングは、3人の家政婦の私物で足の踏み場がない。
「え〜?掃除ぃ?ゆま嫌ー」
「何言ってんの!手伝いなさいよゆまも!」
「やだやだー」
僕はしばし姉妹げんかにつきあわされた。
「ゆま!ちゃんとお仕事しないと、ごはん食べれないよ!」
「うぅー・・はぁーい・・」
僕に対しては厳しかったゆまだが、姉にだとやっぱり甘えたくなるらしい。
(ていうか・・なんで子供なのに働いてんだ?)
僕の素朴な疑問だ。
たしか、西山家政婦紹介所から来た、とか・・
同じ名字だしたぶん親とか親戚が経営してるところなんだろうけど。
まぁ、そのうちいろいろ事情はわかるだろう。
こうして、僕は3人の家政婦を、・・・
一応受け入れることにした。

(ま、自炊しなくていい分楽だしな!叔父さんグッジョブ!)


つづく。

愚かな僕の新生活。 ( No.20 )
日時: 2012/03/27 13:02
名前: 衣* (ID: dTe0rRML)

「あ〜もぉ!この靴下誰のっ?!」
「ゆいねーちゃんのじゃない?」
「あ・・・・いえ」
「じゃ、誰よ?!」
今、リビングでは大掃除が行われている。もう、物があふれすぎて誰のものなのかわからない、というものすごい状況だ。
「おい・・・お前ら、一応家政婦・・なんだろ?」
僕は控えめに3人に話しかけた。
「ん?そうだけど?」
ひなたがクマのぬいぐるみをゆまの方に投げながら言った。
「ひゃー!ひな姉ちゃんやめてぇ!」
「あ・・・け、けんかは・・」
後ろのほうでおろおろしているのは、長女のゆいである。
ピンク色の猫耳カチューシャに、ショートヘア、メイド服にしましまのニーソという一番非常識な格好をしている。
「けんかじゃないから心配しないで!わっお菓子が!」
僕はしかたなく遠くから見ていた。
わたわたとしているだけで、あまり掃除は進んでいない・・。
こんな家政婦・・大丈夫なのか?
これは、業務命令だぞ・・?


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