コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- _ほしふるまち 【短編集】
- 日時: 2015/08/30 21:19
- 名前: 村雨 ◆nRqo9c/.Kg (ID: HTruCSoB)
( 空には、こんなに星があるのに )
こんにちは、村雨と申します(^ω^)
最近無性に文章を書きたくなって、スレを立てましたv
多分恋愛ものが多くなると思います(
コメントやアドバイスはいつでも大歓迎です∀
***novel***
【 金魚の飼育係 】>>2
【 キラキラ 】>>4
【 Love Letter 】>>7
【 星明かりが眩しいから、 】>>8
【 別れ話 】>>9
【 愛を晒せ 】>>10
【 ラブリーライアー 】>>15
【 足立くん征服計画 】>>16-17
【 恋路は近くにありて 】>>22-23
【 浴衣と天邪鬼 】>>27
【 FLASH 】>>31-32
【 あいつは××のことが好き。 】>>33 >>
【 豆太と颯太 】>>34 >>37
【 毒針に口付けを 】>>38-39
【 あめふり 】>>40
【 立ち入り禁止区域 】>>43-44
【 泣いてもいいですか 】>>47
【 歩道橋 】>>52
【 ある日美少女に告白されたら 】>>53-54 >>56
【 じめじめ 】>>63-64
【 Good Boy…? 】>>65-67
【 元、彼氏 】>>70
【 部長と副部長 】>>73
【 罵倒したい男子 】>>76-77
【 あいしてる、がつらい 】>>78
【 鳥籠の愛 】>>79
【 私、先輩を襲います 】>>80-81
***お客様***
あんずさま
梅乃さま
朔良さま
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街角乙女さま
覇蘢さま
はるたさま
涼那 ゆたさま
蒼さま
ももたんさま
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- Re: _ほしふるまち 【短編集】 ( No.2 )
- 日時: 2014/03/14 21:31
- 名前: 村雨 ◆nRqo9c/.Kg (ID: IAQru7qe)
【 金魚の飼育係 】
俺の日課、一日二回、金魚に餌をやること。
水槽の上からパラパラと餌を撒くと、ふてぶてしいほどに大きく成長したソイツが、片っ端から消化していく。……飼い始めたときは確か豆粒大の大きさだったと思うのだが、日ごとにどんどん巨大化していって、今や十倍近くの大きさになっている。
コイツを飼うことになったきっかけは、一年前の夏祭りだ。
「あたし金魚すくったの初めて」
俺の隣には、そう言って微笑む浴衣姿の女の子がいた。名前は沙織。俺が当時、付き合っていた彼女だ。
沙織の持っているビニール袋の中には一匹の小さな赤い金魚がいる。彼女はさっきからそれを嬉しそうに眺めていて、俺はそんな彼女の綺麗な横顔を見ていた。
「今うちに水槽とか無いんだよね。今日帰りに買ったほうがいいのかなあ」
「んー、別に今日じゃなくてもいいんじゃない?」
夏祭りには市内から沢山の人が来ていて、帰りは電車もバスも相当混雑するに違いなかった。
「でも、放っておいたら多分すぐに弱って死んじゃうよー」
そうして、小さな金魚を見つめる沙織。俺はふと、以前に亀を飼っていた大きな水槽が家にあることを思い出した。
「…………じゃあ俺の家で飼おうか? その金魚」
*
もうあれから一年も経つのか、としみじみ思う。一年前の小さく可愛らしかったときの面影を一切残していない金魚は、すでに餌を全て平らげていた。
夏祭りの後、沙織は時々俺の家にやって来て、金魚を可愛いと言いながら眺めた。そして、交際は順調だった。
だが、それから半年後に転機が訪れた。親の仕事の都合で沙織が隣の市に引っ越したのだ。
決して会えない距離ではなかった。ただ彼女が転校したことで、自然と会う回数は減っていって、それに伴って電話やメールの回数も減っていった。沙織はきっと、新しい環境になって色々と忙しかったのだと思う。そう考えると俺のほうからも連絡を取りづらかった。
そして、ここ三ヶ月は全くメールも電話もしていない。
もう気持ちが俺から離れていってしまったのかもしれない。でも、ただ単に忙しくて連絡する時間がないだけなのかもしれない──。
沙織の中で、俺は今どんな存在なんだろう。
水槽の中の金魚はすごくゆっくりと、それでも確かに泳いでいる。
*
────────携帯の着信音が鳴った。
画面に表示された名前を見て、心臓が飛び跳ねそうになった。沙織からだ。
「……もしもし」
「あ、もしもし恭平?」
久しぶりに聞く彼女の声は、以前と変わっていないように思える。
「うん、久しぶり」
「あのね…………今から、会える?」
「へ、今?」
「うん。駄目?」
断る理由なんて、あるはずがなかった。すぐさま返事をして、待ち合わせ場所を決めて、電話を切った。
向こうから電話をしてきてくれたということは、まだ俺の存在は沙織の中から消えてないものだと思っていいんだよな? そうだよな?
俺は急いで身支度をして、家を飛び出した。
-----
村雨は女なので、男の子目線は難しかったです((
不自然なところがあるかもしれませんorz
ちなみにこの二人は高校生くらいをイメージして書きましたv
- Re: _ほしふるまち 【短編集】 ( No.3 )
- 日時: 2014/03/14 23:15
- 名前: 村雨 ◆nRqo9c/.Kg (ID: IAQru7qe)
>>1
わわっコメントありがとうございます∀
冒頭の文章は即興で考えたものなのですが、そう言っていただけると嬉しいです!
お互い更新頑張りましょうねb
- Re: _ほしふるまち 【短編集】 ( No.4 )
- 日時: 2014/04/08 19:51
- 名前: 村雨 ◆nRqo9c/.Kg (ID: A.2cGB4E)
【 キラキラ 】
「まもなく三番線に7:16発、各駅停車、柳町行きが六両編成で参ります。危険ですから黄色い線の内側までお下がり下さい──……」
扉が開き、サラリーマンや大学生に混じって電車に乗り込む。今日も相変わらずの満員電車だ。
出発のアナウンスが聞こえた。私はバランスを崩さないように、足に力を入れる。
高校に入学してから一ヶ月が経った。
新しいクラスでは気の合う友達が何人か出来た。それから、同じクラスになったヒカリちゃんに誘われて、男子バスケ部のマネージャーをやっている。
でも、片道一時間かけて電車通学するのはまだ慣れない。全然知らない大人たちに囲まれて過ごさないといけないから。それに早起きもしないといけないし、少し憂鬱。
携帯のバイブが鳴っていることに気付いてみ見てみると、ヒカリちゃんからメールが来ていた。
『二年の魚住先輩って超かっこよくない!? 昨日二人で話したとき、すごくドキドキしたー(≧∀≦)』
魚住先輩……ああ、あの人か。バスケ部で、背が高くて、ちょっと癖毛の人。
格好良いかどうかは正直よく分からないけど、いつも沢山の人と一緒にいて、明るいイメージ。ヒカリちゃんはああいう明るいタイプの人が好みなのかな。
『愛梨は好きな人とかいないの??』
えっ、私?
────その瞬間、電車が大きく揺れた。思わず、横にいたおじさんに寄りかかるような体勢になってしまう。
すぐにすみませんと謝って、携帯を制服のポケットにしまう。
好きな人、かあ。
中学時代はそういう話と無縁だった。高校生になったら自然とそういう経験も出来るんじゃないかと心のどこかで期待していたけれど、現実は想像とは違っていた。
中学のときと同じでクラスの男子と話すことは滅多にないし、バスケ部の人たちはガラが悪いというか、ちょっと恐そうな人が多い。
*
「次は西里、西里です。お出口は、右側です」
あ、次の駅で降りなきゃ。小刻みに揺れる身動きの取りづらい車内で、私は鞄の中の定期券を探す。
「みなさーん! この人痴漢ですよー!」
え、え、何、痴漢!? 車内がにわかにざわつく。私は思い切り背伸びをして、皆の視線の先を見る。
──────────佐伯くんが、大柄な男の人の腕を掴んでいた。
佐伯くん、佐伯翔平。
クラスは違うけど、同じ学年で男子バスケ部の部員。誰かに話しかけられても割りと素っ気ない感じで、口数は少ないし、近寄りがたい雰囲気を持っている人だなという印象だった。
でも本当は、すごく勇気のある人なんだ。全然知らなかった。
電車の扉が開いて、騒ぎを聞きつけた駅員さんがすぐにやってきた。大柄な男の人は大人しくどこかに連れていかれる。
周りの大人たちは相変わらずざわついていた。佐伯くんに拍手をする人もいた。けれど当の佐伯くんは表情一つ変えずに連れていかれる男の人を見ていた。
私の鼓動がどんどんどんどん速くなっていく。
あんなことが出来る佐伯くんのことを、素直に格好良いと思った。もしかして、他の人に対して素っ気ない態度を取っているのは、単に恥ずかしがりやだから?
急に、佐伯くんのことがものすごくキラキラした存在に見えてきた。彼に何かを伝えなくてはという衝動に駆られて、私は後を追いかける。
でも駅のプラットホームは大勢の人で混雑していて、なかなか前に進めない。そうしている間に、佐伯くんは視界の中からいなくなってしまいそうになる。それでも私は諦めず、駅の改札を出たところで追いついた。
「────佐伯くん!」
急に名前を呼ばれて、佐伯くんは驚いた表情で振り返った。
「えーっと、…………あんたは確か、マネージャーの……」
「あ、あのねっ、私さっき同じ電車に乗ってたんだけど…………佐伯くんすっごく格好良かったよ! 本当に!」
そこまで言うと、佐伯くんは少し照れ臭そうに笑ってから足早に去っていった。
私はふと、周りの人の視線を感じていることに気付く。我に返ると、恥ずかしさがこみ上げてきた。こんなに大きな声を出したのはいつ以来かなあ。
────とりあえず学校に着いたら、ヒカリちゃんにこのことを伝えないと。
-----
愛梨は少女漫画のヒロインにいそうなタイプを想像して書きました←
明るくて青春のお話を書きたかったのですv
村雨は暗いお話のほうが書きやすかったりしますが((
- Re: _ほしふるまち 【短編集】 ( No.5 )
- 日時: 2014/03/15 21:27
- 名前: あんず ◆zaJDvpDzf6 (ID: wJnEuCOp)
こんにちは!
ぶ、文章…っ
すごく上手いですね!
なんだか心情表現がめっちゃ好みです(゜ロ゜;ノ)ノ
私も明るいお話より、
暗い話の方が書きやすいですね…。
なんだか明るいのだと
変に不自然になっちゃうんですよね〜…。
村雨さんの明るいお話、
とっても可愛いので楽しみにしてます(^^)
頑張ってください!
でわでわ。
- Re: _ほしふるまち 【短編集】 ( No.6 )
- 日時: 2014/03/16 11:11
- 名前: 村雨 ◆nRqo9c/.Kg (ID: IAQru7qe)
>>5
こんにちはー(^ω^)
な、なぬっ、私の文章が上手いですと!?(
心情描写が好みだと言ってもらえて嬉しいです!
わーいわーい∀((
ですよねっ暗いほうが書きやすいですよねっ
自分の書いた文章に対して可愛いと言ってもらったのは初めてです(/ω\*)
コメントありがとうございます!
とても励みになります!
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