コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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友達同好会
日時: 2014/09/01 19:38
名前: コベントリー・プディング (ID: DdpclYlw)

こんばんは。
まだまだ不慣れなところもございますが是非とも
ご覧ください。
感想、批判、リクエスト、お気に入り登録、
なんでも待ってます。

(この作品にはパロディやメタネタが多いです、
苦手な方はご注意を)

読者の皆様(ありがとうございます)

フレンチさん >>19

登場人物紹介 >>14 >>15

活動1 一義は友達がいない >>01 >>02 >>03

活動2 奇人たちの同好会  >>04 >>05 >>06 >>07

活動3 ウィークエンド・シャッフル >>08 >>09 >>10 >>11 >>12

活動4 ギャンブル狂時代 >>13 >>16 >>17 >>18

活動5 深海より愛をこめて >>21 >>22 >>23 >>24 >>25

活動6 ロゼ・マドモアゼル >>26 >>27 >>28 >>29 >>30

活動7 絶望のチョコレート工場 >>31 >>32 >>33
 >>34 >>35

活動8 狂演! 夜のヴィブラート >>36 >>37 >>38

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Re: 友達同好会 ( No.19 )
日時: 2014/08/15 11:21
名前: フレンチ (ID: EhAHi04g)

コベントリー・プディングさんへ
読ませていただきましたが、本当に初心者かと思えるほど上手です。
コメントありがとうございました。

Re:フレンチさんへ ( No.20 )
日時: 2014/08/16 01:01
名前: コベントリー・プディング (ID: DdpclYlw)

フレンチさん、
コメントありがとうございます。

褒められたのは初めてなので
少し照れくさいですww

活動5 深海より愛をこめて ( No.21 )
日時: 2014/08/17 02:12
名前: コベントリー・プディング (ID: DdpclYlw)

青い空、白い雲、砂色の砂浜(当たり前だけど)、
波は穏やかで浜辺には
色とりどりの貝殻やヒトデ、カニたちが
たくさんあった。

ここは大学から歩いて五分ほどにある砂浜、
夏休みを利用して同好会のみんなで
遊びに来ていたのだ。

「ちょっとー、ジロジロ見ないでよー」
赤いビキニ姿の小百合が
黒いバミューダの海パン姿の一義を
睨みつける。
「なんだと?
オレがお前なんかイヤラシイ目で見るわけないだろ!」
一義が小百合に反論する。
「ほら、見てるじゃん」
小百合が海の水を一義にかける。
「やったな、おりゃ」
一義もかけ返す。
いつしか二人は、まるでベタな
恋人のごとく水をかけ合っていた。

「なんだよ、あの二人楽しそうだな」
ビーチパラソルの下でアロハシャツに短パン姿の
元治が、バケツで冷やしたシャンパンを飲みながら
二人を見て笑った。
「まぁいいじゃん、夏なんだし
水着回が一つは書きたかったんだよこの作者も」
黄色い生地に黒いストライプのビキニ姿の
キャロルが笑顔で話しかける。
「ところでおっさんは今日はどうしていないの?」
青いビキニ姿の絹恵がスイカを食べながら
キャロルに話しかける。
「山に行ったんだよ、油田を探して
大もうけするんだって」
「油田って山に出るわけ無いじゃん」
元治が呆れ顔をする。
「でも本気のトーンで言ってたよ」
キャロルが苦笑いする。

「ところであいつ、何をやってんの」
絹恵が家康を指差す。
家康はなにやら浜辺をキョロキョロしている。
手にはなぜかカメラを持っている。
「そこの変質者、カメラなんて
必要ないでしょ」
絹恵が家康の肩をたたく。
「バーカ、てめぇなんて撮らねーよ
金にならねぇだろブスの盗撮なんて」
家康は盗撮して、写真を売り飛ばそうとしていたようだった。

数分後、砂浜の波打ち際に家康が首だけ埋められていた。
横にはめちゃくちゃに壊されたカメラが
落ちていた。
「くそー、小遣いでやっと買ったカメラなのにー」
家康が泣いている。
「もうすぐ満潮だよな」
遠くで元治が笑っている。

夕方になり、すいか割りをすることになった。
棒を持って目隠ししているのは小百合だった。
「もっと右」
キャロルたちが指示を出す。
「えいっ」
小百合が棒を振りかざす。

「ぐわーっ」
クリーンヒットだった。
ただし、スイカではなく一義の太ももに。
「痛いだろ!」
一義が激怒する。
「避ければよかったじゃん」
目隠しを取って小百合が一義に反論する。
「もう許さねぇぞ」
一義は海の中からなまこを取ろうとした。
小百合に投げつけようとしたのだ。
「うわっ、やっぱ無理だ
気持ち悪ぃ」
一義がなまこに触る前に手を引っ込める。
近くにはタコやうにも泳いでいたが、
やっぱり掴めなかった。
仕方なくわかめを手に取ると、
それを持って小百合を追いかけた。
「ぶつけてやらぁ、ちきしょー」
「いやー、助けてー」
小百合が逃げ出す。

「待てー」
「待つわけないじゃん」
一義と小百合が追いかけっこをする。
それはまるで恋人のようだった。
「ベストカップルだね、もう結婚すればいいのに」
キャロルが遠くで眺めながら笑う。
「やっぱ水着回はこうでなくっちゃな
楽しそうで何より」
スイカを食べながら元治が笑う。
「作者の妄想が爆発してるよね」
絹恵が少し冷ややかに笑った。

活動5 深海より愛をこめて ( No.22 )
日時: 2014/08/17 18:58
名前: コベントリー・プディング (ID: DdpclYlw)

「てめぇ、待ちやがれ!」
一義が小百合を追いかける。
すると目の前に、小学生くらいの三人の男の子達が
何かを囲んでいた。
「ちょっとあんたたち、助けてよ」
小百合が男の子に助けを求める。
「うわっ、なんだあいつ
手にわかめ持ってるぞ」
「あのヌルヌルが癖になってんじゃねぇの、
気持ち悪ぃ!」
男の子達が逃げ出した。

「きゃあ」
小百合が砂浜に倒れる。
「おりゃあ、ワカメ酒の刑だ!」
一義が小百合に駆け寄ると、海のほうから
声がした。
「あの、ありがとうございます」
一義と小百合が振り返ると、岩の上に
一人の人魚がたたずんでいた。
「私のペットのアイスキュロスを助けてくれたでしょ?」
「な、何のことかしら?」
すると、小百合の横に一匹の海亀が現れた。
どうやらさっき小学生たちはこの亀を
いじめていたようだ。

「おーい、どこまで行ってんだよ小百合ちゃん」
元治たちが駆け寄ってきた。
「うわっ、人魚だ!」
キャロルが感嘆の声をあげる。
「すごーい、築地だったらいくらするかな?」
絹恵も目を輝かせる。
「あら、あなたたちはこのお方のお友達?」
人魚が元治に尋ねる。
「はい、そうです」
キャロルが答える。
「一緒に龍宮城へ行きませんか?」
人魚が微笑んだ。

「あっ、紹介が遅れました
私の名はアリエン、この海の底で生まれました」
アリエン(CV:新谷良子さん)と名乗る彼女は、
おっとりした口調にショートカットの赤毛、
白い肌に青い瞳、虹色のうろこを持つ下半身の
かわいらしい人魚だった。
アリエンが指を鳴らすと、海底から大きな
原子力潜水艦が姿を現した。
「えっ、これで行くの?」
一義が疑問の声を上げる。
「はい、以前はアイスキュロスの甲羅に乗ってたんですけど
動物愛護の観点でうるさいので」
「そ、そうですか……」

潜水艦の中は快適そのものだった。
室内はまるで旅客機のごとく快適だった。
「こんな乗り心地がいい乗り物なんて
初めてだぜ」
元治がご機嫌そうに一義に語りかけた。

一義がふと窓を覗くと、アリエンが
アイスキュロスと供に泳いでいた。
「間違いない、彼女はオレと会ったことがある……」
一義はアリエンの顔を覗き込んで呟いた。
さっきまでとは違い、一義の顔は
少し罪悪感に苛まれた表情だった。

潜水艦がキャバレーみたいなネオンで飾られた
龍宮城に入っていった。
城内の上陸スポットから潜水艦が顔を出し、
ハッチが開いて一義たちが降り立つ。
「うわっ、すごい……」
小百合が思わず呟いた。

龍宮城内はすこぶる豪華で、中世の城のようだった。
「絵にもかけない美しさってやつだな」
元治が城を見渡す。
みんな、城の美しさに見とれていた。

活動5 深海より愛をこめて ( No.23 )
日時: 2014/08/18 00:44
名前: コベントリー・プディング (ID: DdpclYlw)

城のロビーで一義たちは手厚く
もてなされた。

ロビーの近くの水槽では美しい
人魚達が歌やマジックショー、
ジャグリングなどのショーを展開し、
アイスキュロスや他の海亀たちが
マグロの刺身やキャビア、クラゲの刺身などの
様々な海鮮料理や高級なジュースで一義たちを
手厚くもてなす。
「本当に楽しい場所だね、一生ここに
住みたいね」
絹恵が一義に話しかける。
「そ、そうだな……」
一義だけはこの空間を楽しめずにいた。
どうもあのアリエンのことが気になるのだ。

「あれっ、アリエンさんはどこ行ったんだろう?」
刺身を食べながら小百合が元治に尋ねた。
「確かにいないよな……」
元治が周囲を見渡していると、ロビーの奥から
アリエンの姿が現れた。
「そ、その足どうしたんですか?」
キャロルがアリエンに尋ねる。
さっきまでの魚の体ではなく、
すらりと伸びた足にスカート姿だった。
その姿を見た一義は何かを思い出したような
表情をした。
「ま、まさかアリエンって……」
何かを思い出したようだ。

アリエンが一義の隣に座った。
「お久しぶりですね、赤塚一義さん」
「えっ、どうして一義君の名前を覚えているの?」
絹恵が不思議そうにアリエンに尋ねる。
「実は私、一義さんに恋をしていたんです」
アリエンが少し寂しげに呟いた。
一義が回想を始める。

今から五年前、中学生だったころにも
一義はこの海に訪れていた。
魚釣りをするために釣り船に乗っていた一義は
足を滑らせ海に落ちてしまった。
「助けて、泳げない」
もがき苦しむうちに一義はどんどん沈んでいき、
意識が遠のいていった。

次に意識を取り戻したとき、一義は砂浜に倒れていた。
「た、助かったのか……」
奇跡的に助かったのだが、誰が助けてくれたのかは
最後までわからなかった。

それから一ヵ月後、一人の女の子が
一義の中学校に転校してきた。
全くしゃべれない子だった。
その子はアリエンだったのだ。

それからというものの、アリエンは
一義にいつもアプローチをしていたが、
全く口が利けず、いつも喋らなかった。

そんなある日の放課後、アリエンは一義に
寿司を作って来ていた。
しかし、それを食べた一義はとんでもない言動の
オンパレードだった。
「なんだよ、寿司ワサビ入りじゃん
オレサビ抜きじゃないと食えないの知らなかったか?」
一貫だけ食べると、もう手をつけなかった。
アリエンは無言でもう一貫勧めてきたが、
一義はそれを払いのけ怒鳴りつけた。
「なんでいつもそうやって付きまとうんだ、
言いたいことがあるなら言えよ!」
アリエンは泣きそうな表情で一義を見つめる。
「じゃあ言ってやるよ、あんた生臭いんだよ!
なんていうか、魚の臭いが酷い」
アリエンは泣き崩れた。

翌日、アリエンは姿を消すと、
もう学校に戻らなかった。


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