コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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ゲーマー勇者と7人の村人
日時: 2014/10/24 22:57
名前: アリコン魔王 (ID: NLcS5gZX)
参照: http://arikonnmaou

どうもはじめまして。アリコン魔王です。友達の勧めでここにデータ化しようと思いました。文章を書くのは初めてでめちゃくちゃ部分があるからもしれません←おいおい載せるのかよ
それでは書いていきます。



序章 プロローグ?何それ?

カタカタカタ・・・
暗い部屋にキーボードの音が響く
キーボードを叩いているのは一人の少年だ
少年の耳にはマイク付きのイヤホン。いわゆる、オペレーターだ。周りにはゴミが散乱している。
カタカタカタ・・・カタ
「ふーぅ。やっと終わった。今の時間は・・・」
少年はオペレーターを外し、時計を見る。
「やっべ!もう8時じゃねぇか。初日から遅刻なんてゴメンだぜ。」
椅子から立ち上がり、制服に手を掛ける。
少年は今日から高校一年生になるのだ。
「将吾。いつまで寝てるの!」
下からは母さんの怒鳴り声が聞こえる。
「いま準備してるよ」
「どうせ、ゲームしてたんでしょ?」
「ゲームしてるって分かってんだったら寝てるの?なんて聞くな」
「念のためよ」
こんなやりとりをしてる間に将吾は制服に着替え終え、パンを口に詰め込め、自転車に股がり、学校へ向かう。
少年の名は三上将吾。しつこいようだが今日から高校一年生になる、自称ゲーマーだ。

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Re: ゲーマー勇者と7人の村人 ( No.33 )
日時: 2015/03/23 01:51
名前: アリコン魔王 (ID: Ib5HX0ru)

第二十一節 科学を愛する魔法使い

「ハァハァ......やっと着いた」
隣の部屋だと言われ向かってみればその隣の部屋は600メートルも先にあった。着いたのは良かったのだが......
「ノックはするが......この看板は......」
問題はドアに掛かっている看板だった。その看板には「入るな危険」と黄と黒のシマシマ模様で書かれている。明らかに危険色だ。入ってはいけないと本能が言っている。だが、ここで入らなければ自分が一番知りたいことを聞くことが出来ない。心の中で葛藤を続ける将吾はついに......
「返事がない」
扉をノックする。
「やっぱり返事がない」
何度ノックしても返事が返ってくることは無い。将吾は何度もノックをするうちにノックをする力は強まり次第に叩いていた。
「おーい。誰かいないのか」
「うるさい。入るなって書いてんだろ」
扉が勢い良く開き将吾はその勢いで吹っ飛ばされた。
「何だお前。大丈夫か」
「心配するならもっと感情を入れてくれ」
女の人が出てきたと思えば棒読みでこちらを心配している(?)。
「それはすまない。で、何ようだ」
「棒読みはどうにかならねぇのかよ」
フードを被っているのに何故か白衣姿をしている棒読み女。
「まずお前が誰なのか聞いていいか?」
「名前を聞くならまずは自分から言ったらどうですか」
「それもそうだな。おれは三上将吾。ここで勇者をやることになった」
女は無言になりこちらをじっと見ている。その時目と目が合った。
「目と目が合うー瞬間好きだと気づいたー」
「何急に歌い出してんの!?」
だがフードをとった瞬間凍りついた。その顔が知り合いにそっくり、いや同じ顔だった。
「あんたは萌歌!なんでこんなところにいるんだ」
「私もわからない。ここに来たのは一年以上前になるからな」
「なんだ。役に立たないな」
またもや無言でこちらを見ている。一体何がしたいのかがわからないこの人。昔から......

昔からっていつからだっけ?小学を卒業してからだったかな

「それでお前の話ってのはなんだ」
「あぁそうだった忘れてたよ。話ってのはな。お前がどうして7人の村人になれたんだ?なれた理由を知りたい」
「わからない」
「即答だな」
あまりの即答具合に肩を落とす将吾。
「あんたは一体どんな力で7人の村人に選ばれたんだ?」
扉を覗くとその中には明らかにやばそうな薬品や謎の機械が部屋中に溢れている。
「あんたはまさか......科学の力で......」
「違います。私は魔法少女です」
「は?」
「もう一度言います。私は魔法少女です」
「ハァァァァァァァァア!」
将吾は新たな電波ちゃんを見つけてしまったことに驚きを隠せなかった。隠さずにはいられなかった。

Re: ゲーマー勇者と7人の村人 ( No.34 )
日時: 2015/03/23 16:52
名前: アリコン魔王 (ID: Ib5HX0ru)

第二十二節 科学を愛する魔法使い2

「そこに座りたまえ」
魔法少女だと告白されてたと思えば今度は自分の部屋に入れと案内をされていた。
「座れと言われてもな......」
椅子の上には薬品やら機械やらで埋もれているため座れるようなところはない。
「お、俺はそろそろ行くわ」
「何を言っている。知りたいのだろ?強さの秘密を......」
「強くなる方法があるのか!?」
「ああ。あるとも。だから座らなくてもいいからこちらに来たまえ」
言われるがままに案内された先には病院にある手術台と言われる物があった。なぜ手術台がここにあるのかは大体察しがついている。ついているからこそこの女にこれ以上付いて行くのは危険だと考えた将吾はついて行くのを辞めようと足を止めた。
「何をしている。早くこちらに来い。強くしてやるから」
「そんな改造人間にして欲しいわけじゃないんだ」
「誰があなたなんか改造しますか。私はここに立って欲しいのです」
指を指す方向を見ればそこには魔法陣があった。つまり魔法を使って強くしようと言う事だ。
「そう言う事は早く言えよ」
ブツブツいいながら魔法陣の上に立つと萌歌は呪文を唱えた。
「パワープラス」
魔法陣は輝き将吾を囲んだ。その光が消えると......
「何だこりゃ!?」
「失敗しました。戻し方はわからないのでそのまま出いてください」
「嘘だろ......」
光が消えると自分の姿がエプロン姿をした花屋に変わっていた。
「待ってください。もしかしたらあの子ならあなたの姿を戻せるかもしれません」
「あの子って誰だよ」
「隣の部屋の村人です。あの子なら力になるはずです」
「わかったよ。でもひとついいか」
「何でしょう」
「お前は仮にでも俺の先生だったんだろ?敬語やめろよ」
「それもそうですね。今度からは気をつけます」
言っているそばから敬語になっていることは言わないでおこうと思う将吾だった。

◇◇◇

一方将吾を探す阿門は探すのに飽きてご飯を食べていたのだった。
「夜なのに誰も食べに来てないな。みんな何してんだよ」
ひとり虚しくご飯を食べる阿門であった。

Re: ゲーマー勇者と7人の村人 ( No.35 )
日時: 2015/05/01 22:18
名前: アリコン魔王 (ID: 1qauGher)

第二十三節 魔法使いじゃない!天使だ!

「当然といえば当然だな」
苦笑いを浮かべ再び廊下を走る将吾。小音の部屋から萌歌の部屋までの移動で大体、次の移動には察しがついていたが本当にそうだとは思いたくなかったのだ。
「次は失敗しないぞ。今度はゆっくりと扉を叩いて返事がなかったら立ち去る。うん。完璧だ」
脳内イメージをすると扉をノックした。すると運がいいのか(?)扉が開き女の子の声がした。
「どちら様でしょうか?」
将吾は顔を見たとき驚きを隠せなかった。その女の子の顔に見覚えがあったからだ。見覚えなんてものではない。夢にも出てきたのだから。ここで将吾の頭に疑問が浮かんだ。

なぜこんなにも夢に出てきた人物たちが出てきたのか。そしてその夢にまで昔の友人や恩人が出てくるのか、と。

「あの……私に用事ですか?」
「あぁごめんごめん。あの、この姿を元に戻せるかな?」
「また萌歌さんが失敗したのですね」
「またとは?」
「萌歌さんは魔法使いの中でもルーキーに部類されます。その為よく失敗するんです」
ルーキーなのはわかっていた。だってあの人科学者だもん。
「それでは戻すので部屋に入ってもらえますか?」
「あ、あぁ。それでは失礼します」
部屋に入ればそこは……
「女の子の部屋だ」
小音や萌歌に失礼だがこの部屋こそが男の理想だった。
「自己紹介がまだでしたね。私の名前は」
「爽花だろ」
「なぜわかったのですか!?」
「いや、お前も俺の名前を知ってるんだろ?」
爽花は首を傾げ、将吾の顔を直視する。
「やっぱりわかりません。どこかでお会いしましたか?」
「……そうか」
やはりだった。小音といい、萌歌、爽花も誰一人として将吾のことを知らなかった。全員がとボケていることも考えられるが将吾一人にそこまですることは考えにくい。ならば本当に知らないのだろうか
「あの聞いてますか?こちらに立ってください」
「あ、あぁ。少し考え事をしてた」
「ねぼすけさんですか?」

『全く。ねぼすけさんですね』

頭に再び痛みが走る。アスタロトの時に感じた頭痛だった。断片的に見るこの記憶。一体なんなんだよ

「終わりましたよ」
「え?もう終わったのか?」
服装は元の服に戻り爽花はこちらを見て笑っている。その笑顔には何故か惹かれてしまう。昔からだった。
「天使だ……」
「天使ですか?どこにいるんですか?」
「いや、気にしないでくれ」
「それではまた困ったことがあれば来てください」
「あ、ありがとう。それじゃあ帰るわ」
部屋を出たあとあてもなくフラフラと歩く。頭が痛い。頭痛が止まらない。どうしたってんだよ。こんなこと一度もなかったのに……壁にもたれすっと目を閉じた。気が楽になっていた。そして眠りに落ちていた。

◇◇◇

「こんなところで何寝てんだよ」
阿門が廊下で寝ている将吾を見つけたときはもう外は暗く深夜だった。
「また明日も特訓だから部屋に運んでやるか」
阿門は将吾の足を引きずり廊下を歩いていった。

Re: ゲーマー勇者と7人の村人 ( No.36 )
日時: 2015/09/29 15:57
名前: アリコン魔王 (ID: uvQLI1HE)

四ヶ月放置していましたがまた更新したいと思います。近いうちに更新します。サボっていてすいませんでした。

Re: ゲーマー勇者と7人の村人 ( No.37 )
日時: 2015/10/16 20:18
名前: アリコン魔王 (ID: 7pjyJRwL)

第二十四節 第一印象は大切だよ

朝目覚めるとそこには幼…少女がいた。という設定はアニメやゲームだけ現実にあるわけがない。大抵は母親やうるさい目覚ましくらいだ。だが今日の俺はどちらでもない。目覚めが悪すぎて少し機嫌が悪いくらいだ。何で起きたのか…それは……

「せい!せい!せい!」

男達の雄叫びだった。朝練というやつになるのだろう。朝はいつもロリボイスのアラームで起きる将吾に苦痛だった。何よりも朝に起きるという行為自体が苦だった。
「あと少しだけ……少しだけ」
そして二度寝を開始する。いつもと変わらない。いや、もはやこの時点で変わっていたのかもしれない。毛布にこもった途端にそれは引き剥がされる。
「うわぁ!朝の気温に体が凍る!」
毛布を手だけで探し騒ぐがその毛布をとった相手が相手だった。
「おはよう。将吾」
阿門は笑顔を作ってこちらに微笑みかけてくれている。その笑顔が無性に怖かった。その場から逃げ出したかったがそんなことが出来るはずもなく将吾は担がれ連れていかれてしまった。

◇◇◇

王室の食卓に六人の人物が座っていた。六人は各々の前に出された朝食をとっていた。その部屋に二人の人物が現れた。扉が開き来たのは阿門と将吾だった。将吾は投げられ、地面に這いつくばる。
「何すんだよ!俺はこれから二度寝するんだよ!」
「アホか。これからまた特訓だ!」
「嫌だぁぁぁぁぁああ」
そしてひとしきり泣くと将吾は顔を上げその六人を見る回す。どれもこれも見たことのある顔ばかりだった。その中に一人だけ小刻みに震える少女がいた。その少女の顔を見て将吾は昨日の自分の罪を呪った。
「こ…こいつ……昨日の」
そこで一度息を吸ってから小音が大声で将吾の罪を暴露してしまった。
「覗き魔!」
食事をとっていた誰もが一同に将吾を見つめた。この世界に呼んだ奈々美でさえも。
「ははは……どうも覗き魔です……」
一人が席を立ち、将吾の前に立った。鍛え上げられたと言わんばかりの体つきの男が。その男の顔は知っていたがここまでゴツイ体はしていなかった。
「妹の……裸を見たのか」
「いや……まぁ……」
「早く答えろ」
将吾に焦りが見えた。昔から勝利はこうだったからだ。妹である小音の事になると誰も手がつけられなかった。それが親友である将吾も例外ではなかった。
「そう……なりますね」
勝利の顔を見ると何故かこちらに微笑んでいる。将吾はもしかしたら助かるかもしれないと淡い期待を寄せたがそんな期待は打ち砕かれた。
「こっちで詳しい話を聞こうか」
「え?ちょっと待っ……許してくれぇ」
その場にいた誰もが両手を合わせて心の中で唱えた。

ご愁傷さまでした

と。こうして将吾のみんなの第一印象は最悪のものになってしまった。


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