コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 二卵性双子 【完結!!!!!!】
- 日時: 2015/05/08 21:00
- 名前: SINODAKEIN (ID: GIxrqpJQ)
こんにちは、ユキです!
まだ終わってない小説がありながらも(しかも全然進んでない・・・・・・)またかきはじめるバカな私ですw
気長お待ちください・・・・・・・・
今回のこの作品は、ギャグがないっていう、真新しい小説な上に、まさかの私の苦手なちょっと暗い感じのはなしという、私にとってのチャレンジの話しです。
もしも、面白い、と感じてもらえれば幸いです。
感想や意見、キャラについての質問(ネタバレ以外)を、お待ちしています!
☆来てくださった方☆
いぶ((ことり
とらじ様
NATU 様
恋織(紗悠)様
ひよこ様
ノクト様
レム*様
ありがとうございます!
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
- Re: 二卵性双子【題名を変えたいけれど思い付かないので募集】 ( No.26 )
- 日時: 2015/02/14 11:54
- 名前: SINODAKEIN (ID: R3DK0PgD)
ジリイイイイイイイイイイイイイイ
大きな、そして頭に響く大音量の目覚まし時計が、鼓膜をやぶるかの大音量で俺を夢から呼びだした。
「・・・・・・・・・ユメか・・・・・・・・・・・」
まだ俺が幼い頃──
「涼ちゃん・・・・・・・・・母さん、サイコンすることにしたの」
「サイコン?」
まだ幼かった俺は、『再婚』という言葉の意味が分からなかった。
「それでね、この子は、今日から涼ちゃんの弟になったの」
「オトウト?僕の?」
「うん、そうよ。ウミっていうの」
「ウミ?」
「仲良くしなさいね」
「・・・・・・・・・」
ウミ、とよばれた少年──といっても、同じ年齢だが──はキレイな、そう、
まるで、青美さんのような・・・・・・澄んだ瞳で、でも、その色は不安の色で覆わ
れている、儚ささえ感じ取れる目だった。
「ゴホッゴホゴホッ・・・・!」
「海・・・・・・大丈夫?お薬、飲む?」
「ゴホッゴホ・・・・・・うう・・・・ん・・・・・・」
「母さん、海は、なんでそんなに苦しそうなの?」
「少し軽い病気を持っているらしいの」
「ビョウ・・・・・キ・・・・・・」
軽い、といっていたが、それでも、目の前で咳き込んでいる海は、とても軽そ
うなものではなかった。
そして、しばらくして落ち着いたとき、母さんがベットの準備をしてくるわ、
といって出て行った時、ポツリ、と海はつぶやいた。
「・・・・・・・・み・・・・・ねえ・・・・・ちゃ・・・・・・」
よく聞き取れなかったけど、『ねえちゃん』といっていることは確かだ。
「・・・・・・・・」
眠りに落ちる海を、俺は見ていることしかできなかった。
でも、このとき心にきめたんだ。
(・・・・・・海を、守らないと・・・・・・・)
初めてできた弟が大切で、大切で・・・・・・脆くて、危うくて・・・・・・だから、俺は
彼を守りたいと思った。
「どうして、思い出すんだろう・・・・・・・」
俺は、何か違和感を覚えながらも、海を起こしにいった。
* * * * *
- Re: 二卵性双子 【題名を募集します!←おい】 ( No.27 )
- 日時: 2015/02/20 16:38
- 名前: SINODAKEIN (ID: R3DK0PgD)
「兄さん・・・・・・」
「海、体調はどうだ?」
「大丈夫。・・・・・・なんだろうね。今日は、元気なんだ・・・・・・・それに、昔のユメも見たしね」
「奇遇だな。俺もだよ」
「・・・・・・・・兄さん、今日、学校にいっていい?」
「えっ!?」
突然の、そして予想外の弟の発言に、俺は間抜けな声を出す。
「・・・・・・・・ダメ?」
きゅるるんといった円らな瞳で俺を見る、海。
我弟ながらかわいいっ!
「・・・・いいけど・・・・・・」
「やったっ!じゃあ、今日はいくよ、僕!・・・・・・・・っていっても、いついけるかわかんないけど・・・・・・」
「ああ。まってるから大丈夫だ」
「うんっ!」
どうして、いきなり学校に行きたい、など言い出したのか分からないけど、海が、あの海が、学校に行きたがるなんて事は珍しいので、口出しはしないことにした。
* * * * *
「・・・・・・・・・・・・」
彼の、様子がおかしい。
朝、学校に来てから、この時間まで、何かソワソワしたような落ち着きのない行動ばかりしている。
「涼君?どうしたの〜」
「ええっ?ああ、ううん〜べっつに〜」
目が泳いでいるし、足も動いている。
・・・・・・・・なんだろう。
ブロロロロロ
そのとき、校門の前に車が停まった。
「っ──!」
彼は、ものスゴイスピードで走っていった。
「涼君!?」
「涼サマ!?」
今まで、キャッキャいってた女子たちが、あわてて後を追いかける。
・・・・・・・・・なんだろう。モヤモヤっとする・・・・・・・・・・・。
(・・・・・・・・・本当に、最近おかしいよ・・・・・・・大丈夫か、私・・・・・・・)
なんてことを考えていると、彼の姿が窓から見えた。
(あれ?あの大量の女子は・・・・・・)
辺りには、誰もいない。
教室には、男子と、少数の女子。
彼がいるところは、ちょうど、校門の近くにある気の根元──私のいるところからよくみえる位置だった。
「・・・・・・・・・・?」
そばには、一人、涼よりも少し背の低い少年がいた。
「────!」
「────」
何かを、話し合っている。
ウズウズッ
なんか・・・・・・・聞きたい・・・・・・
モゾモゾ、ソワソワ、ゾクゾク。
どうしてしまったんだろう、私の体。
静かに立ち上がって、そっと彼らの場所までいった。
* * * * *
- Re: 二卵性双子 【題名を募集します!←おい】 ( No.28 )
- 日時: 2015/02/21 20:05
- 名前: SINODAKEIN (ID: R3DK0PgD)
「兄さん!」
「海!おまえ・・・・・・本当に来たのか!?」
「うんっ!」
グワハッ!
その笑顔はずるいんだよコノヤロー!!!!!!!
「そういえば、兄さん・・・・・・この前いっていた、姉さんについてだけど・・・・・・」
「・・・・・・・ああ、それな・・・・・・・・」
「本当に、姉さんなの?」
「・・・・・・・・ほぼ、完全にな」
「本当に!!!???」
「・・・・・・・・・・ああ」
俺は──、でも──。
この目の前にいる、可愛い弟の隠してきたひそかな願い──
自分の姉を探したいという願い──
そんな願いを、俺のこの感情1つで崩したくなかった。
そんな俺の身勝手な感情。
そんなもの、彼の願いのためなら・・・・・・
「彼女も、海を探してるよ」
「・・・・・・・」
無言のまま、ギュ、と抱き付いてきた。
「・・・・・・・・──・・・・・・」
なにかをつぶやいているが、聞こえなかった。
しばらく、海は抱き付いていた。
髪をなでながら、俺はボーと、昔のことを思い出していた。
- Re: 二卵性双子 【題名を募集します!←おい】 ( No.29 )
- 日時: 2015/02/27 19:26
- 名前: SINODAKEIN (ID: kSUj1nMa)
「キレイな黒髪・・・・・・」
サラサラと俺の指を流れ落ちる海の髪は、とても美しかった。
「にいちゃん?」
(俺も、これだけ長く、黒かったらな・・・・・・)
俺の髪は、少し茶色で、短い髪だった。
『あの家の兄弟は、にてないよね』
『多分、義兄弟なんだよ・・・・・・』
『そういうこと、いわないの』
『だってぇ・・・・・・』
面白半分でいってくるヤツもいた。
その度に、涙を隠して・・・・・・
海にだけは、絶対に、見せたくなかった。
このキレイな漆黒の髪の、端麗な美少年のこの瞳に曇りを移したくなかった。
この髪は、彼のこの髪は、彼と、生き別れと鳴った姉との共通点であるはずだ
ったから。
だから、彼がもし、髪を切るなどといったら、自分を保てるのか心配だったの
だ。
なのに・・・・・・
「なっ・・・・・・海!!!!????」
彼は、ばっさりと髪を切った。
「なにやってんだよっ!?バ、バカヤロウウウウウウウウウ!!!!」
俺は、思いっきりたたいてしまった。
「っ────!」
わめかずに、『ううっ・・・・・・』といっただけだった。
「涼!?なにをやっているの!!!」
母親が入ってきて、海の俺がたたいたところを冷やしていた。
海が泣きやんだところで、母親は俺を別の部屋に案内した。
「・・・・・・・・・どうして、たたいたの?」
ゆっくり、そして、なるべく怒りをあらわにしない、そんな怒り方をしていた。
「・・・・・・・・・哀しかったから」
悲しかったんじゃない。哀しかったんだ。
どうして、海は大切な髪を切ってしまったのだろう。
どうして・・・・・・・どうして?
「それは、海が髪を切ったからなの?」
「・・・・・・うん・・・・・・」
海が髪を切った。
たったそれだけの話し。
たった・・・・・・・ううん。たったじゃない。
少なくとも、俺に関しては。
せっかくの、自分の生き別れの姉との髪を・・・・・・・どうして?
「・・・・・・・海はね、アンタのために切ったんだよ」
「はあ?」
予想もしていなかった母親の答えに、間抜けな声が出た。
「俺のため?どういうこと?」
「・・・・・・・・・貴方たちが、義兄弟だってことは、その髪の色でわかってしまうで
しょう?」
俺の薄い茶色の髪と、海の漆黒の黒髪。
どっからどうみたって、違う遺伝だろう。
「・・・・・・・・うん」
「だから、よ」
「え?」
「貴方と違う髪の色だから、貴方は周りの子にいろいろ言われているでしょ
う・・・・・・それに、海ちゃんは気がついたの。だから・・・・・・」
その先は、言われなくても、分かった。
嗚呼、そうか。
「・・・・・・・・・せめて、髪の長さだけでも・・・・・・・・・・」
いつのまにおきたのか、海が後にたっていた。
「海・・・・・・・」
「俺は、兄ちゃんとは違う。髪も、瞳も、血液も。
だから、せめて、同じなところがほしかった。だから、だからっ・・・・・・・」
海は、今度こそ、声を上げて、泣いた。
保冷材をおとしてまで、泣いた。
嗚呼、ごめんね・・・・・・・
「赤くなって・・・・・・・」
俺のせいで・・・・・・泣かせてしまった。
大切な、弟を。
「・・・・・・・・・ごめんね・・・・・・・・・・」
母親も、呟いた。
嗚呼、俺は、なんてバカなんだろう・・・・・・・
自分の家族を、泣かせてしまった。
大切な、大切な、カゾクを・・・・・・・
「バカだなあ・・・・・・海・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・ごめんね・・・・・・・・」
「俺も、バカだ・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
母親は、そんな俺たちをじっと、見ていた。
更新遅れ申し訳ございません!!!!!!
これからも飽きずに見てやってください・・・・・・
- Re: 二卵性双子 【ムカシバナシ】 ( No.30 )
- 日時: 2015/02/28 19:11
- 名前: SINODAKEIN (ID: kSUj1nMa)
「にい、さん?」
「ええっ?」
「どうしたの?」
いつのまにか、俺は泣いていたようだ。
頬を、一筋の水が流れている。
「・・・・・・・・それで、姉さんは?」
「・・・・・・・・・・ああ、彼女は・・・・・・・」
彼女は、教室で・・・・・・・いいかけて、口をつぐんだ。
「・・・・・・・・・ねえ、兄さん。兄さんの姉を、早く見つけようよ」
海が、どうしてそんなことを急に言い出したのかわからないが・・・・・・・
「ああ・・・・・そうだな」
・・・・・・・・・そう答えた。すると、うしろで、ガサッという音がした。
「え?」
「どうしたの、兄さん?」
「いや、今、音──」
そういいかけ、後を振り向く。
* * * * *
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
この掲示板は過去ログ化されています。