コメディ・ライト小説(新)
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- ナニイロセカイ(半実話)
- 日時: 2017/11/14 15:01
- 名前: 雪姫 (ID: yZSu8Yxd)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel4/index.cgi?mode=view&no=16943
あれはいつのことだったかな_?
夏が終わり
秋が来た
少し肌寒い日のこと_
トントン。
誰かが階段を上がっている
トントン。
女の子が静かに一歩一歩ゆっくりと階段を上がって行きます
トント
到着。目の前に続く道は立入禁止と書かれた黄色いテープで塞がれていました
彼女はテープを引きちぎり
キィ
ドアを開けて中へ入いります
ビュゥゥゥウウ
冷たい風が彼女の頬を撫で 彼女は
世界を区切る壊れたフェンスの方へ
上を見上げれば 雲一つない青色の世界
下を見下げれば 部活動中なのでしょう
運動部員たちがグラウンドで走り回っている 茶色い世界
ポタ… ポタ…
晴天の空
でも 彼女の心はどんより曇り空
ポタ… ポタ…
大粒の雨が彼女の頬を濡らします
フェンスを乗り越えて世界の外側へ
世界の内側からは楽しそうな笑い声
ぽんっと誰かが背中を押します
ふわりと浮き上がった体は そのまま__
地面のアスファルトに飛び散った赤い液体
救急車のサイレンの音
彼女は死んだのかな、とただ純粋にそう思った
肌寒い秋の日の出来事_。
****
ナニイロセカイ[>>107]
[>>106]
- その二十「ドジラ」 ( No.49 )
- 日時: 2017/09/10 22:06
- 名前: 雪姫 ◆kmgumM9Zro (ID: UMqw536o)
※コンビニで立ち読みした時に思いついたネタ回~忘れる前に書いておこう~
ある日の休み時間に、自分。朱雀 美希が体験したとある事件のお話です。
理科準備室にて~
「はぁ…なんでこんなにもじゃんけんに弱いんだろう…」
自分のじゃんけんの弱さに大きなため息が出ちゃいます。なんであの時、パーを出してしまったのだろう、チョキを出していれば勝っていたのに!
あ。なんの話し? って感じですよね。えっと、次が理科で……しかも科学実験の授業でして…、実験の準備を手伝う人を決めるじゃんけんに負けたんです、はい。
まだ手伝うだけだったなら、こんな大きなため息もつきませんっ。理科は嫌いじゃないですし、理科準備室なんて、用がないかぎり入れませんし、用なんてものそうそうありませんし、レアな教室に入れてラッキー♪ って感じなんです、普段なら。
でも今回は駄目です…。人選ミスです。このメンバーをどうして一か所に集めて、しかも! そのお世話を自分にまかせたのかと、先生に抗議したいですね、はいっ!
「なに一人で熱く語ってるっす? ミッキー」
メンバーその1。自分は会長の足だ! と言っている、クラスメイトの足田っちです。
自分のことを「ミッキー」と「●」を入れようか、どうしようか、悩むあだ名で呼んでいますが別に仲が良いというわけでもないです、たたのクラスメイトです。
「僕はなにをしようか…」
女の子相手にオドオドしているのは
「下級生くん」
「朱雀さん。僕たち同級生…だよね? 同じクラスだし…」
あとメンバーその2でもあるね。でも下級生くんは「下級生くん」という名前なので、それ以下でも以上でもない、です。
「キャッ。あはは…また転んじゃったっ♪」
理科準備室なのに何故か床に転がっていた、野球ボールに躓き転んでしまったのは
「大丈夫っすか、ドジラさん」
最近シンとかついて復活したとか言われているあの怪獣の親戚さん。…あながち嘘でもないですよ?
オレンジジュースみたいで美味しそうな? 髪色ショートボブで一見スポーツ万能タイプっぽい見た目をしているのに
「あ。試験管が…」
ちょっと触れただけで、ちゃんと収納されていた試験管がドミノ倒しのようにパタパタ…と倒れて
「ってるのを見てる場合じゃないっ!!」
シュワッチ! と3分しか地球に居られないヒーローさんよろしくのポーズで、床に落ちそうになった試験管をキャッチ!
足田っちと下級生くんからは「おー」と盛大に拍手が。……いえ。拍手なんていらないから、動いてください。
「さすがミッキーちゃんだね! すごい!」
キラキラと目を輝かせるドジラさん。…うん。とりあえず反省しましょうか。
ドジラさんは究極(天然)のドジっ子。彼女が一歩動けば天変地異、傍に居る人全てを巻き込んで大災害を起こします。
ね? あの怪獣の親戚さんかなにかですか、って思いましたよね。
こんな変な人達と一緒に準備ですよ? 理科準備室って色々危険な物が置いてあるから、用の無い生徒は近づかないようにって言われているんですよ? そんな場所にこの人入れたら駄目でしょう!
やはりここは一回、先生に抗議しなければ……。
「ミッキー。このビンは何処に置けばいいのかなー?」
と、にこやかな笑顔でドジラさんが腕いっぱいに持っているのはビンのラベルには…
【ニトログリセリン】
グリセリンを硝酸と硫酸の混合物で処理して得られる無色の油状液体。わずかの衝撃でも爆発し、威力は大きい。ダイナマイト・無煙火薬の原料。血管拡張作用があり発作が緩解されるので、狭心症などに舌下錠として用いる。
【byグーグル先生】
まじですかぁぁぁああああ!!! この人、いつか犯るとは思っていましたけど、ついにやってあがりましたよ!!
なにが起こっているのか分かってないのか、分かっていないんでしょうね、きっと! 「?」と首を傾げているドジラさん。
「?」じゃないんですよぉぉぉおおおお!! と叫びたくなりますが、ここは我慢です。
わずかの衝撃でも爆発すると↑上にも書いてありますし。
「!!!?」
驚きの声をあげようとして、すぐ飲み込んだ下級生さん。賢い選択です。
ニトログリセリンもそうですが、それを持っているのは太陽系で最強の生物です。こっちも刺激しないほうが吉のはずです。
もし、刺激でもしたら…
「ドジっス持っているの、ニトログリセリンじゃないっすか。それバーンッて爆発するやつっすよ!」
「足田ーーーーー!!!」
思わず叫んじゃった!! 呼び捨てにしてごめんっ足田っち!
「嘘! そんなに危険なものなのっ!? ど、どうしよっ………ぁ」
コロンッ。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ポンッ。
ひ~る~
「(…あれ、美希がいない)」
「(下級生くんの奴どこにもいねぇ…あいつどこ行きやがった…)」
「「…あ」」
「大和殿、美希を知らないかい?」
「緑さん、下級生くん知りません?」
「「知らない(ですね~)」」
「(お昼一緒に食べようって約束したのに、何処に行ったんだろう……美希)」
「(あいつがいないと、俺の昼飯が……ま、彗さんにでも行ってもらいますか)」
「「じゃあ(それでは~)」」
一方その頃、探し人は~
ありえない、ありえないです……。
「みんな同じ病室だなんて、嬉しいな」
「楽しくなりそうすっね♪」
「「よろしくね、ミッキー」」
こんな変な人達と同じ病室なんて耐えられないーーー!! 個人部屋にチェンジでお願いしますーーーーー!
※無理。
「イヤァァアアアアア!!!」
***
久々に読んだポップステップ・ジャーンプの週刊号パロ。
先週? 今週? 号読んだ人ならアレかな…ニヤリってなるかも、ならないかもしれない(どっちだよ笑
- その十七「夏だ! 海だ! 水着だ!」 ( No.50 )
- 日時: 2017/09/14 09:13
- 名前: 雪姫 ◆kmgumM9Zro (ID: 8rukhG7e)
『アホの子達が一か所に集まると…』最藤 終(さいとう しゅう)side
***
ツクツクボウシ。ツクツクボウシ。と、夏の蝉の声が五月蠅い、8月某日。夏休みも後半戦と言ったところかっ。
今日は夏休み中ぎちぎちに隙間なく組まれた夏期講習も休み。久々のなにも予定がない本当の休日。
ならする事なんて決まっている。
窓を閉め切り、冷房をガンガンにかけてキンキンに冷えたアイスコーヒーを片手に
「………」
表紙に『超難問! これが解けた奴は天才か!?」と書かれた数学の問題集をパラパラとめくって中を見てみると、確かにこれは難問ばかりだ。まずこれは解ける問題なのかっ!?
と、つっこみたくなるものもあるが、それはそれで解いたときの達成感がすごいもの。
シャーペンを握りしめいざっ勝負だ、問題――!
ピンポ~ン。と、来客が来たことを告げるチャイム音が鳴っている。
本当かっ。これから大事だってのに! 今からチャレンジしようと思っていたのに何故水を差す、宅配の人!
まぁいいだろう。お袋か、二人の妹のどちらかが出てくれるだろう…と、また問題集に視線を移し取りかかろうとするのだが
ピポピポピポ~ン!! ……人の家のチャイムで遊ぶな!!
宅配のおっちゃんかなにかと思っていたがこのウザい鳴らし仕方は違う。たぶん、いや絶対あのアホ共だ。無視したい。無視して自分の部屋に閉じこもり、問題集と向き合っていたい…のだが、ピポピポピポ~ン!!
一向に鳴りやまない、ピンポ~ン。
「うるせーアホ!! 近所迷惑を考えろ!」
根負けして開けてしまった、ドアを。
開けたドアの先に居るのは……予想通りとゆうか……当然のこと、とゆうか…だな
「あっーーくんっ、海に行こう♪」
「行くしー♪」
「フッ。やあ、最籐君」
夏に暑さにやられたアホが三人いたので
「………」
無言でドアを閉めて鍵&チェーンでロックし内側からしか絶対に開けられないようにしておく。
「「「えええーーなんでー!!?」」」
ドアの向こう側でキーキーなにかが叫んでいる気にする。
動物園から猿が逃げたしたんだなー。飼育員のおっさん達大変だな~と自分に言い聞かせ、帰ろう冷房天国へ。強敵の待つエデンへ。
「もう♪ あっくんの照れ屋さんっ♪」
「ふぁ~生き返るしぃ~」
「ちょ、ちょっと……千代紙君! 小野君! た、助け…」
エデンには勉強机の他に、ゆっくりするときなどに使う小さい丸机、ようはちゃぶ台が部屋の中央に置かれている。
それを囲むように、世間一般からは幼馴染みと呼ばれる害虫共が勝手に俺のエデンでくつろいでやがる。
もはや自分の部屋のようにくつろいでいるアホ子こと、ちよ子と小野。
そしてまだ侵入途中なんだろうな。隣にあるアホ子の家と向かい合うようにある、ベランダにしがみついて、落ちそうになっているのを必死に耐えている、運動音痴の水仙寺。
「で、何しに来たんだ…よ?」
こいつらがエデンに侵入してきたことはこの際いい。とゆうより一々突っ込んでいたら俺の身体がもたん。
過労死するわっ!
「書店街のくじで~当たっちゃったんだ~、1泊2日の旅行けーん!!」
「「イエーイ」」
とハイタッチする。アホ子と小野。
ああ……そういえばお袋が今商店街でくじをやっているとかなんとか言ってたような、なかったようなー。
まさかこのアホに当たるとは、商店街の親父さん達も思ってなかっただろうな……ご愁傷様です。
「待ちなさい!」
「誰だッ!?」
アホ子、それ俺の台詞だろ、と一瞬思ったがよくよく考えればこの状況はおかしい。いや。アホ共がおかしいのは生まれつきだが、ここは俺のエデンであり地上から2階の位置に存在する。
アホ子達のようにベランダ伝いに侵入してきたのならわかる。本当は分かりたくないけどな! だがしかし今、ベランダは水仙寺が占領している…ってまだ下りられてなかったのか…。
それに声が聞こえて来たのは背後。本来の出入り口であるドアからだ。誰が、何処から、入って来たんだっ! 面倒事は勘弁してくれよ!
「高校生の男女が泊まりで海だなんてそんな風紀の乱れそうな事。
生徒会長である、私が同行しないかぎり許るさないわ!!」
ふんっと鼻息荒く、腕を組み仁王立ちしている高浜。…その後ろには
「どうも~」
「お前か」
隠れているつもりか? ひょこり顔を覗かせ手を振る飯野の姿が。
ベランダ以外での侵入口だと、玄関しか思いつかない。だが玄関はアホ対策で厳重に厳重をかけてしっかり施錠したはず。中からは開けられないはずなのだが……と思考を巡らす俺に気が付いた飯野は人を小バカにしたような笑みで
「ピッキングで~ちょちょいと~ね」
鍵を開けている作業かそれは、ジェスチャーで何かやっている飯野。なんでこいつは捕まらないんだ……。
日本の警察、頑張ってくれ。じゃないと、俺の方が先に犯罪を犯してしまいそうだ。
「15時のおやつに、ポテトフライはどうですかっ、しーさん? おいしいですよ♪」
「ありがとう、美希。僕はベビースターを持ってきたよ」
「………」
ちゃぶ台付近でアホ達に紛れ、菓子交換しながらお茶を楽しむ女が二人。…うん、いつからいたお前ら?
招き入れた覚えも、お茶をだした覚えもないんだが……でも飲むのに使っているグラスは家だ。菓子を入れている皿も家のだ。
「…あっそっか」
女の二人のうち、一人は緑屋だと(数秒かかったが)すぐに分かった。二人が話している内容から察するに、緑屋の隣で「しーさん、しーさん」と呼んで慕っているちんちくりんは、後輩の朱雀美希だろう。
海苔巻きパーティーとかくだらないパーティーのときに「美希は来ないのか…」とかなんとか言ってて、話を聞いたような気がするような、しないような……そんなパーティーなんてそもそもあったか?
「…フフフ」
「―ッ!?」
背筋が凍り付くような寒気のする視線を感じ、振り返るとカーテンの後ろに隠れて熱い視線を送ってくる女が一人。
と、その女に踏みつけられ、床に倒れている水仙寺。ああ、無事下りられたのか。
良かったな、地面にキスなんてことにならなくて。
「わたしもいい?」
「彗ちゃんだー、イイヨー。一緒に行こう! みんなで行こう!!」
彗…? ああ~、隣のクラスにいる翡翠 彗かぁ~………ってなんでよく知らない奴まで俺の部屋に集合してんだっ!?
「何しに来たんだっお前らーーー!!」
「「「「え?」」」
今更それ聞く? 的な顔で見られました。しかも全員に。アホの頂点共にっ。
つづく☆
- その十七「夏だ! 海だ! 水着だ!」 ( No.51 )
- 日時: 2017/09/15 10:16
- 名前: 雪姫 ◆kmgumM9Zro (ID: idqv/Y0h)
『アホの子達が一か所に集まると…』1-2
***
んで、面倒くさいがなんでこのアホ共。
アホ子&小野
水仙寺
高浜&飯野
緑屋&朱雀
翡翠
8人がなんで俺のエデンこと、俺の部屋に集合してるのか、取り調べをすることになった。
やりたくねぇーけど、命令だから仕方ない……ちっ。
------------------------------------------------------------------------------------------
◇「ある日のちよ子ちゃん家」
夏休みも後半戦を迎える日。今日もちよ子ちゃんは…
『ふぉぉぉぉ!! すげー!!』
庭でアリを見ていました。
『アリさんすげー!! 全然、列乱れねぇー!! ヒャッホゥ♪』
庭でアリを見ていました。
『ちよ子、ちょっといいかしら~?』
おや? 台所にいるお母さんから呼ばれましたよ。
『なにーお母さん!?』
靴を履き替え、台所までやってくるとお母さんはニヤニヤ。
『商店街でお買い物したら~ね~♪』
変な腰振りダンスでじらします。
『うんうんっ!!』
ちよ子ちゃんもドキがワクワクです。
『くじ引き券もらっちゃった~♪』
『よしゃぁぁぁぁああ!! すごいよっ、お母さんっ!』
散々じらした割にの内容でした。
『ふっ喜ぶのは早いわよ、ちよ子?』
『な、なに…!?』
そしてさらにじらします。じらします。じらします。
『一等は1泊2日の旅行券なのよ~~!!』
『おおおぉぉぉぉお!!』
一等などそうそう当たるわけもありません。
『ちよ子の絶対に当てるのよ! 私とお父さんの温泉旅行の為に!!』
お母さん…本音だだ漏れである。
『うんっ、ワタチとあっくんの為に当てて帰ってくるね~~♪』
『えぇぇええ~~あ、違うのよっちよ子ぉぉぉおお!!』
親心子知らずとはまさにこのことである。
◇「大人は汚い」
るんるん~ん♪ 鼻歌&華麗なスキップで商店街を歩くちよ子ちゃん。
『カヤガヤ。ワイワイ』
おや? 人だかりが出来ていますよ。もしかして、あそこがくじ引き会場でしょうか?
人混みをかき分け中に入ってみると、
運動会の時に屋根代わりに建てられる白いテントと長机が二つ。ハゲたおじさんが笑顔で「はいっ、残念賞のティッシュ」とくじ引きに来た人、全員にポケットティッシュを配っている。
『ここには紙しかいねぇーのか!!』
ちよ子ちゃんが叫びたくなる気持ちもわかります。
『ちよ子だしー、おひさ~』
と声をかけてきたのは幼馴染のイランちゃん。その両腕には大量のポケットティッシュが入れられたコンビニの小さい袋が握られてました。
『イラちゃんまで…だとっ!?』
『そーだし! クジ50回もやったのに全部ハズレとかありえないしー』
一度の買い物で1000円以上買うと貰えるくじ引き券。それを50回分…イラン、君はこの商店街になにを求めているんだい?
『イラちゃんの仇はワタチが討つ!』
『で、ちよ子はクジ引き券何枚持ってるし?』
『1枚!』
『…………』
さすがのイランちゃんもドン引きです。
10回やって当たらない。いやポケットティッシュ以外に当たっている人がいない状況なのに、一発勝負で当てようとするちよ子ちゃんが凄い。色々な意味で。
『たのもーう!』
そんなことは気にせず、宿敵商店街のおじさんの前へ立つ。
『1枚ねー。じゃあ、このガラガラを1回まわしてねー』
ふむ。今回のくじ引きはガラガラ回して抽選する奴でした。
ある時は抽選器……またある時はガラガラ……またまたある時はガラポン。所によって人によってさまざまな呼ばれ方がされる、ガラガラ回して抽選する奴。
してその正体(正式名)とは!? 新井式回転抽選器だそうです。
◇「長い物には巻かれよう」
ちっ。そろそろ潮時かっ。俺の名前は商店街のおやじC。
主に商店街で行われるビンゴ大会や今回のようなくじ引き会場を取り仕切り役をやっている親父だ。
この話が始まってすぐ、本来話を担当する二つ結びの嬢ちゃんをチョコレートとバナナジュースで買収して、ナレーションポジを奪いとったわけだが……そろそろ潮時なのかもしれねぇ。
読者の坊主、嬢ちゃん達が気づき始めてるかもしれないからだ。このガラガラ。実はハズレの白い玉しかでないんじゃね? と。うん、まあ…その通りなんだが。
その通りなんだが! それを他の登場人物達にばれるのはまずい! 大いにまずい! 使い捨て候補がマジで使い捨てにされちまうからだ!
よしっ、ここいらで一発どでかい当たりを出して、なんかうやむやにして帰ろう! そうしよう!
『~~~♪』
おっあれはーー!! うちの商店街の裏ボス的存在の水仙時財閥の跡取り息子じゃねぇーか!
こりゃあいい。あの坊ちゃんに大当たりを引かせて、水仙時財閥恩を売って俺の株がアップ、大当たりが出たことによって場は盛り上がり、うやむやになって家へ帰る。
うん、これ以上ないってくらいの一石二鳥な作戦だ。
金の当たり玉はセット完了! あとは水仙時の坊主が回しさえすりゃあ…。
そこへふわぁと神風が。
『あ、僕様の髪がっ』
『優雅さまどうぞっ鏡でございます!』
『ありがとう、親衛隊1。…ん』
どうした! 髪型なんてさっさと直せばいいだろ! 乙女かっお前は!!
『右から見た僕様と左から見た僕様……どっちが決まっている?』
知るかっ! どっちも同じだろう! いいからっ、さっさと…クジを回して…
『大当たり~♪』
なにぃぃぃ!! 誰だ勝手にクジ引きやがったのはぁぁぁ!!?
『やったぁぁあああ!!』
1泊2日の旅行券と書かれた紙を握りしめて喜んでいるのは、俺がチョコレートとバナナジュースで買収したあの二つ結びの嬢ちゃんだった…マシかよ。
なんて最悪な日だ!?
------------------------------------------------------------------------------------------
「みたいなことがあって~」
「は?」
平然と↑上に書かれている話を語るアホ子。ちょっと待て、書かれている話を語っているってなんだ!
一回おっさんの話しぶち込んできてるじゃねーかっ!!
これっお前の話じゃなないだろっ! 商店街のおじさんの話しだろっ! どう考えてもっ!
「ナルシーもいたしぃ、じゃあみんなであっくんの家に行こうってことになって♪」
「なんで、そうなるんだっ。勝手にお前らだけで行けばいいだろ」
「何を言っているんだ、最籐君!」
ずっと床に倒れ、翡翠に踏まれていた水仙時が復活した。復活してしまった。
「本来は十四話で言っていた通り、父様の仕事の都合で海外の避暑地に行く予定だった、この僕様がわざわざ君たちの為に予定をキャンセルして一緒に旅行へ行ってあげるのだよ?
……もっと喜んでくれたっていいのだよ?」
最後に小声で言ってるのが本音か。…とゆうか十四話ってなんの話だ。意味わからんこと言いだすなアホ。
海外でも避暑地でも何処へでも勝手に行け、そして帰って来るな日本に。
つづく☆
***
んー。いまいち優雅くんのキャラがつかめない…(>_<)
難しいねっ、ナルシー。でも頑張ります(''◇'')ゞ
- その十七「夏だ! 海だ! 水着だ!」 ( No.52 )
- 日時: 2017/09/15 10:15
- 名前: 雪姫 ◆kmgumM9Zro (ID: idqv/Y0h)
『アホの子達が一か所に集まると…』1-3
***
「私は違います! ちゃんとした理由があってここにいるんですからっ!」
と、胸を張って言う高浜。
ちゃんとした理由ってどんな理由だよ…。
どんな理由があれば俺の部屋、及び家にピッキングで入って来て良い事のなるんだっ。
------------------------------------------------------------------------------------------
◇「生徒会長に休みはない」
8月某日。夏休みも後半戦に入った頃。
「会長ーメロンパンとカフェオレ買って来たっす」
「ありがとう。足田さん」
動けない代わりに、近くにあるコンビニでお昼ご飯を買いに行ってくれた足田さんから、コンビニの袋とおつりを受け取ります。
あら? 私はパンと飲み物しか頼んでなかったのに、プリンが入っています。
顔をあげて足田さんを見ると、「頑張ってる会長へご褒美っす」とニカッと笑って言います。
本当に彼女にはお世話になっってばかり。なにかお返ししなければ……と、いつも思っているのだけどなかなか……。
「まだ動きはないっす?」
ある人物が住む家のベランダを見上げ
「ええ。今のところはないわね」
と答えます。私、高浜 律子は今ある人物を張り込みをしている最中なのです。
そのためここ。電柱の後ろから動けないのです。いつターゲットが動くか分からないですからね。
「あっ、会長!」
ベランダを指さす足田さん。確かに人影のようなものが近づいて来て動いているのが見えます。
「ついに動いたわねっ!!」
私達が張り込みしているある人物と言うのは……。
「洗濯終わったか」
洗濯機の蓋を開けてぱ…ぱんつを取り出す、さ、最籐くん///
------------------------------------------------------------------------------------------
※強制終了。
「ちょっと待てぇぇぇぇぇええ!!」
高浜が語った俺の部屋にいるちゃんとした理由が内容に思わずツッコミを入れる。そのままスルーなんて出来るかっ。
「張り込みってなんだっ!?」
「べ、別にやましいことなんてしていないわ!! ただ、貴方が風紀を乱すようなことをしていないか監視していただけです!
……3時間程」
「本気やめろ…」
こいつ…。昔からこんな奴だったか? 小学校の頃はもっと話の分かる良い奴だった気がするんだが…??
あとなんで顔が赤い? この部屋、冷房がガンガンにかけられたエデンだぞ。…熱でもあるのか?
病院行って一回、医者に診てもらってこい。そして昔の良い高浜に戻ってくれ。帰って来いっ高浜ぁぁああっ!
「あ。順番的に僕ですかね~」
いつもの力の抜けた話し方をする飯。一度、ポリスに捕まればいいのに。
「そんな睨まないでくださいよ~、僕は会長さんみたいな趣味はありませんって~」
あったら、あったでキモイわっ!!
とゆうかっお前。もうすでに犯罪犯してるだろ! ピッキングで人の家に侵入している時点でアウトだけどなっ。
------------------------------------------------------------------------------------------
◇「昼下がりのカフェ」
大丈夫ですって~本当に疑り深くて面倒くさい終さんですね~。
僕はべつに貴方が考えているようなやましい事なんて一切してないですから~、濡れ衣もいいところですよね~。
僕はただ~、ここから30分くらいのところにあるオープンカフェでお茶を楽しんでいただけですって~。
……3時間程、ね。
「夏休みだってのに、会長さんは今日もお忙しいことで。
こんな暑い日に電柱の後ろでずっとお仕事に励むなんて~。若いって素晴らしいですね~」
坂の上にあるオープンカフェからよく見えるんですよね~、お仕事に頑張る会長さんのお姿が。
僕も応援していましたよ。涼しいカフェから、メロンソーダー片手に。
------------------------------------------------------------------------------------------
「み、見られていたのですかっ!!?」
きゃあああと顔を手で覆い隠してしゃがみ込む高浜に止めを刺すように飯は高浜の肩に優しそうに手を置き
「ええ、最初からずっと」
一部始終ねっと付け加えてニコリ、笑う。
部屋の中に「いやあああああああ」と高浜の叫び声が響き渡った。……自業自得、ってやつか…これは。
「だがなんでそこから俺の家にピッキングで侵入してくる話になるんだよ。
まだこの時はお前ら、会っていなかったんだろ?」
「そうですよ~。話はまだまだこれからです」
と言いながら人を馬鹿にしたような笑みを浮かべる飯。
人の話は最後まで聞かないと~とでも言いたそうな顔だな、コノヤロー。本当っ捕まればいいのにっ。
つづく☆
****
原作を知っている人は分かると思いますが、りっちゃんのキャラ崩壊がヤバイw
あの娘に寄せすぎましたwりっちゃんがどんどん壊れていく……本当ごめんなさい(´-ω-`)
- その十七「夏だ! 海だ! 水着だ!」 ( No.53 )
- 日時: 2017/09/17 10:38
- 名前: 雪姫 ◆kmgumM9Zro (ID: 0vtjcWjJ)
『アホの子達が一か所に集まると…』1-4
「会長さんと合流したのは、緑さんと美希さんと偶然カフェで会ったからですよ~。
そうでしたよね~。」
と言っている飯と一緒に緑屋とその隣にいる、ちんちくりん(背の小さい子)、朱雀に視線を向ける。
なにを怒っているのか朱雀は頬を膨らませ
「飯野先輩! 自分は緑色の全身タイツのおじさんじゃないです!! 変なあだ名で呼ばないでくださいっ!!」
飯に怒鳴っている。……緑色の全身タイツのおっさん…?? なんじゃそりゃ?
どこかのイメージキャラクターか何かか? やれ可愛いとかなんとか、キモカワイイとか訳の分からない事を教室とかで、女子共が変なキャラクター相手にキャーキャー言っているのをよく見かけるが、つまりそうゆうこと??
「ピッタリだと思いますけどね~? そんなに嫌なら~、緑さんにいつも引っ付いている金魚の…「チンクルでいいです! そっちでお願いします!!」」
あははっ♪ と笑っている飯…怖いなこいつ。女子につけるあだ名で、金魚の……はないだろ、さすがにっ。
全身タイツのおっさんか金魚の……この二つしか選択肢がない朱雀も可哀想言えば可哀想だけど……。飯の言っている事なんて無視すれば済む話なのに、良い奴だな朱雀。
「で、お前らはなにしてたんだよ」
飯のせいでずれた話を元の話に戻す。このままほっといたら一向に話が進まない。
「自分達は前の5人のような変態じゃないですからっ!」
「え? ナルシーって変態だったの!!?」
「ご、誤解だよっ。僕様は好きで変態な行為をしている訳じゃなくてっ」
「黙ってろアホ共っ、話が進まないだろうが!!」
ギャーギャー騒ぐアホ共を黙らし、朱雀から話を聞く。
------------------------------------------------------------------------------------------
◇「映画デートの帰り道」
本当に濡れ衣です。自分達はただ、しーさんが前から見たいと言っていた【実写版 白夜叉~万事屋よ永遠なれ~】を観に行っただけですから!!
映画を観終わって、あー面白かった、楽しかったー、言っている他のお客さんと混じって映画館を出て来たところからです。
「白夜叉、面白かったですねっしーさん♪」
原作の少年漫画は読んだことなかったですけど、さすがはしーさんお勧めの映画! とっても面白かったです♪キャラクターは全く分からなかったけど、江戸なのにちょっと現代的な設定とお下劣な下ネタとのバランスが良かったです。
まさかあの俳優さんがあんな事を言うなんて/// ファンの方々は怒らないんでしょうか? 大ヒットしてると、いう事は多分大丈夫だったんだと思いますけど……
「そこらへんはどうなんでしょうね、しーさん?」
「…………」
「しーさん?」
なにか一人でぶつぶつ独り言を言っているしーさん。なにを言っているんだろう……と耳を近づけてみると
「甘栗旬は確かにかっこいい、かもしれない。でも彼は違う。
僕らの銀さんではない。彼はまだ銀さんを演じるだけの器ではないと思う。
いやそもそも、この世界に銀さんの代わりを出来る者なんているのだろうか。
もしいるとしたら、中の人。杉田さんくらいしかいないのではないだろうか。
イベント会場とかで銀さんコスをしているのを拝見したことあるけど、あれは声優さんがキャラのコスしているという観点から見れば………うんたらかんたら」
うわ~映画館あるあるその9「上映終了後にドヤりながらなんか語ってるヤツ」だぁぁこれぇぇえ。
【上映終了後にドヤりながらなんか語ってるヤツ】
上映中というリミッターが外れた彼ら自称映画通に恐れるべき物など何も無い。
恐らく興味本位で付いて来たであろう友人に感想やにわか仕込みの知識に基づいた弁舌を振るう。
例え的外れな内容だろうが関係ねえ!
「あくまで友人に話している」という体を利用し、全く関係の無い観客に対する「俺こんな事知ってるんですよ」アピールも勿論忘れない。
誰も自分の感想なんて聞きたがっていないとは微塵も思わず、出口まで他人を付き合せる。そう、それこそが彼らの映画館に来る目的なのだ。
ここ数年はアメコミ原作の映画に出没したとの報告が多数寄せられている。
【byグーグル先生】
マジかっ。しーさんて↑上に書かれているようなタイプだったのっ!?
そ、そういえば一緒に映画を観に来たのって今日が初めてだったかも……うわ~だからかっ今までいくら誘っても一緒に来てくれなかった理由は……。
「どうしたの? 美希」
「え?」
熱弁し終わって満足してくれたのかな? やり遂げたって顔でしーさんの顔が近くにありました。
うん。まぁ……
「お疲れ様です、しーさん」
「?」
よく分からないといった風のしーさんの事はそっとしておくとしよう。
これ、相手をするとまたスイッチが入って喋り出す奴だから、多分…。話題を変えないと……なにか映画以外でいい話題ないかな……なにか…。
「大和殿?」
「へ?」
考え込んでて気が付きませんでした。
いつのまにやら最近出来たオープンカフェに辿り着いてました。しかもそこで飯野先輩がメロンソーダー片手にセレブ感出してゆったりしていました。なんでだろ……なんかムカつく。
「こんにちは~緑さん美希さん」
「こんにちは」
「ど、どうも…」
この人苦手です。会長相手にも平気で喧嘩吹っかけますし、そもそも何考えているのか分からないないし、変なあだ名付けて来るし……とにかく嫌いです。大嫌いです。
「お二人はデートですか~?」
「はいぃぃ!!?」
な、ななななにを言っているんですかぁぁあこの人はぁぁぁああ!!
自分としーさんは女の子同士ですよ!? ただの幼馴染ですっ。そ、そんなデッ、デデデデ、デートだなんて、そんなことあるわけっ///
「違う。映画を観に行った帰りだよ」
あっさり答えるしーさん。うん。そーですよね、はい。分かってましたとも、ええ。
「大和殿は…休憩?」
「そうですね~。それと応援ですかね~」
は? 応援って誰を……飯野先輩が見つめる坂の下の方に視線を向けてみると……あ。
つづく☆
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