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始 末 屋
日時: 2009/12/25 20:10
名前: 黒服 (ID: e4Mlzqwp)

新しく書くことにしました。
書くのは二回目です。
ちなみにこれは前にここで書いた小説「現代の始末屋」を新しくはじめから書いたものです。

ここはグロ表現が入りますご了承ください。

まだ未熟者ですがよろしくお願いします

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Re: 始 末 屋 ( No.30 )
日時: 2010/01/03 18:48
名前: 黒服 (ID: e4Mlzqwp)

 咲と千代はある公園のベンチに座っており、彼女らの後ろには一人の女がいた。勿論それは亜柳だ。
「という訳です……」
と千代と咲は今までの事を全て亜柳に話した。
 すると亜柳は
「分かりました、お受け致します」
「ほ、本当ですか!?」と千代
「ええ、ですが受け取るのはお母さん、貴方のお金だけです」
「え?」
と言い、咲は驚いた。その理由は千代と咲は二人で金を出し合い、頼もうとしていたが、何故か咲のお金だけ返され
「ど、どうしてよ!?」
と咲は亜柳に問うと、亜柳はその質問に冷静に答えた。
「咲さん、落ち着いてください、あなたはまだ若いですし、静香さんは死んだ訳ではありません」
「え?」
と咲は驚きの声をあげ、亜柳は
「……静香さんが帰ってきたら、また今までの様に仲良くしてあげてください」
と亜柳は優しく咲に言った。
「はい……」
と咲は返事をして泣いてしまった。
「さて、千代さん頼み料は?」
と亜柳は千代に問き
「ここに百万あります」
と千代が言い亜柳に封筒を渡した。
「確かに……では貴方のこれからの人生に幸運が下りてきます様に……」
と言い、亜柳はその場を去った。

Re: 始 末 屋 ( No.31 )
日時: 2010/01/04 12:07
名前: 黒服 (ID: e4Mlzqwp)

 次の日の朝……
 涼は亜柳の家に来ていた。
 亜柳が涼を見ると涼がなんの目的で来たかを悟り
「あんたの仕事はしばらくお預けだって言ったはずよ」
 涼はその言葉を聞いても引き下がろうとはせず
「まぁ、いいじゃねぇかよ 、別の道具ならあるからよ それに……助っ人がいるぜ?」
「助っ人?」
「ああ、とりあえず夜に会おうや」
 そう言い涼は亜柳の家を後にした。

 夜……
 集会所には既に桜木、坂巻、涼、五月、亜柳が集まっていた。
 亜柳が全員来たのを確認すると的の名を言いながら金を机の上に置き始め
「的は、スリ氏の森田信次、田奈森新造、光村京、その手下達……いいね?」
 的の名を言い終わると、涼に訪ね
「ところで……あんたが言ってた助っ人ってその人かい?」
涼はその問に笑いながら答え
「ああ、名前は玉川五月つうんだ」
 そこで坂巻が五月に挨拶をした。
「ほぉう、よぉ姉ちゃん、よろしく頼むぜ?」
 五月は坂巻を無視し、机の上の仕事料を受け取りその場を後にし
「ブー」
と坂巻は何故か残念そうな顔を見せた。
 その後、全員仕事料を受け取り的を始末しに出た。

Re: 始 末 屋 ( No.32 )
日時: 2010/01/04 10:35
名前: 黒服 (ID: e4Mlzqwp)

 夜……
 森田は光村からもらった報酬金で隣町まで飲みに行っており、今帰る途中で駅のホームにいた。
 やがて電車がホームに止まり、電車のドアが開き森田は電車の中へと入っていくと、自分が立っている場所の隣の席に小太りの男性がいることに気づき、良し、せっかくだ、最後に一仕事して行くか、と心中で思っていた。分かると思うが席に座っている男は坂巻だ。
 森田が坂巻の左隣に座り、そっと坂巻の懐に手を延ばした時、坂巻の右手が動き、さっきは見えなかった場所から刀を抜き、刀を後ろ手で持ち、左にいる森田の腹の急所を刺し、別れ際に坂巻が森田にこう言った。
「スリならぬスリ殺しってなぁ、俺の得意技だぁ……」
坂巻はそう言うと刀を腹から抜き、鞘に納めて人に見られない様にその場を立ち去った。

 五月は赤誠組の手下達がいる集会所の地下へと来ていた。
 地下の中は暖房が効いており寒くは無く、手下達はそこでビリヤードなどギャンブルをやっていた。
 五月は外から気付かれない様に中を除くと、手に持っていた仕込み杖の先端を捻り、中から中刀を取り出すと、五月は部屋の中に突入して行った。

Re: 始 末 屋 ( No.33 )
日時: 2010/01/04 11:03
名前: 黒服 (ID: e4Mlzqwp)

 五月は中に入ると後ろ手居合い切りで次々と手下達を切って行き、切っていくたびに返り血が地面に飛び散り、五月は全員斬り終わると刀を杖にしまい、その場から姿を消した。


 涼は集会所の一階フロアの応接室にいた。
 部屋には誰も居なく、応接室の隣には和室があり、その和室に続く襖は半開きになっている。
 涼はその和室の襖を全開に開けた後、床の畳を調べ始め、やがて部屋の一番奥の畳に小さい穴を開けてそこに仕込み懐中電灯を差し込み、スイッチを入れたーーーーーー

 数分後……
 光村は見回りの為、色々な部屋を歩き回っていた。
 光村が応接室のドアの前まで来ると、何かが倒れる様な物音が応接室から聞こえ、光村は拳銃を出し、応接室の中に入った。
 中に入ると光村は足音を忍ばせ奥に進んで行き、やがて和室の前まで来ると、光村は和室の中を除いた。
 すると部屋の奥に何やら一本の赤い光が畳から出てきているのに気付き、光村はその光に近づいた。
 光が出てきている畳の上に来ると光村は体勢をしゃがませ、畳を調べると畳の下から光が出ているのに気付き
「なんだこれは……?」
と言い、畳を調べてる時だった。

Re: 始 末 屋 ( No.34 )
日時: 2010/01/04 11:58
名前: 黒服 (ID: e4Mlzqwp)

 突然、光村の真後ろの畳が跳ね上がる様にめくり上げられ、畳の下から涼が出てき、光村が振り向く間も無く、涼は光村の体を抑えて動けないようにした後、口を掴んで喋れないようにすると口に加えていた黒く、細長い棒の片方の先端を回して棒から何かを抜き、それの向きを逆にして再び元の棒にくっつけると、涼自作の手槍になった。
 そしてその手槍の針の先端を光村の首の急所目がけて刺すと、涼は光村の口を塞いでいた手を離し、手槍の針の無いもう片方の先端を手で押し始め、押していくと針がどんどん光村の首の中に針が入っていき、針が光村の喉を貫く寸前で涼は手を止め
「画竜、点睛……」
と言い、最後に針を一押しすると、光村の喉を貫通した。
 そして涼は針を光村の首から抜くと、懐中電灯を回収して人に見つからない様にその場から姿を消した。


 田奈村は仕事が終わり、今やっと光村が捕らえた静香の居る部屋に行こうとしていた。
 部屋のドアを開け、廊下に出て、薄暗い廊下を突き進みながら興奮を抑えられてはいなかった。
 田奈村が廊下を歩いていると目の前の少し離れた部屋から見慣れない顔の黒スーツを着て、首にグレーのマフラーをした男が出てきた。


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