ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 始 末 屋
- 日時: 2009/12/25 20:10
- 名前: 黒服 (ID: e4Mlzqwp)
新しく書くことにしました。
書くのは二回目です。
ちなみにこれは前にここで書いた小説「現代の始末屋」を新しくはじめから書いたものです。
ここはグロ表現が入りますご了承ください。
まだ未熟者ですがよろしくお願いします
- Re: 始 末 屋 ( No.10 )
- 日時: 2009/12/27 16:04
- 名前: 黒服 (ID: e4Mlzqwp)
涼は蒲田を殺した後、他の手下の三人も殺さなければならない為、部屋から廊下に出た…と、その時!!
一階から残りの的三人達の声が聞こえた。
「な、なんだてめぇは!!」
「ぐあ!!」
「!! てめぇ!!」
涼は慌てて目の前の階段を降り的達がいるリビングの前までくると気づかれない様に中を覗いて見ると
中には黒スーツを着てグレーのマフラーを首に巻き、黒い革の手袋を手に填め、髪はくせ毛が少々ある程度で長くはない男が右手に中刀を持ち、涼の方には背を向け的達の方を向いている。
的達は後ずさりしていたが、やがて後ろの机に腰が当たり後ずさりできなくなり、なおもスーツの男は的達にゆっくり近づく。
「なんだあいつ…?」
と涼は小声で一人呟き
やがて黒スーツの男は迷いなく、残った二人の的の男達を切った後、振り返り、涼の方を向いた。
涼はそれに驚き、ナイフを構えたが、黒スーツの男は刀を納めた。
涼はそれに少し戸惑った、そしてその時、後ろから若い女の声が聞こえた。
「はい そこまで!」
涼は後ろを振り向くと、そこに立っていたのは亜柳だった。
- Re: 始 末 屋 ( No.11 )
- 日時: 2009/12/27 17:38
- 名前: 黒服 (ID: e4Mlzqwp)
「その人はあんたの味方だ」
「なにぃ!?」
涼は亜柳からその言葉を聞くと黒スーツの男の方を再び見た。
「その人は桜木清四郎って言うんだ」
「あぁ!?」
桜木は亜柳に無表情に近い表情で言う。
「もういいだろう 俺は帰る」
亜柳は苦笑いしながら答えた。
「ああ、ご苦労だったね」
桜木はそれを聞くと帰っていった。
桜木が帰るのを見ると、涼は亜柳に怒鳴る
「おいおい千春 俺は助っ人が必要なんて一言も言ってねぇぞ」
「あんたがもし しくじった時の為だよ」
「な…俺がしくじるだぁ!?」
「だ か ら もしもの話!!」
「くっ…」
「それでね今回そう思ったのはあんたの持ってるその特殊ナイフだけど それを売ってる商人が捕まっちゃってね」
「捕まっただとぉ!? 察にか!?」
「他に何があんのさ」
「くっ…あの野郎…」
「まぁ、客に迷惑かからないようにちゃんと自殺したけどね」
「当たりめぇだ」
「とまぁ そいうわけであんたの仕事はしばらくお預けだよ」
「な…! じゃ次の仕事の前払いは?」
「そんなもん有るわけ無いだろう」
そう言うと亜柳は帰っていった。
「くそっ…」
といい、涼は舌打ちした。
その後、涼も帰っていった
- Re: 始 末 屋 ( No.12 )
- 日時: 2009/12/27 20:03
- 名前: 黒服 (ID: e4Mlzqwp)
桜木は強盗達のアジトを出てしばらく歩き人気の無い橋を通ったとき、桜木は向こう側から少々小太りの男が歩いて来るのが分かり、それは昼間あった坂巻であることが改めて分かった。
桜木と坂巻がすれ違った時、坂巻が桜木に背を向けながらこう言った。
「見事な物でしたなぁ…」
「!!」
桜木は振り返り坂巻を見た、背を向けたままの坂巻は桜木に言い続ける。
「剣道七段の腕…もしかしたら昔の私よりも腕がいいかもしれない…」
桜木は刀を抜き、坂巻に切りかかったが、坂巻もどこからか刀を抜き、桜木の刀を弾いた、弾かれた刀の体制をすぐに戻し坂巻の方に振り向く桜木、だが坂巻は既に刀を締まっていた。
「なかなか来ないもんですなぁ 始末のいらない世の中は…」
と坂巻は桜木に捨てゼリフのように言い残し、その場を去った。
坂巻が去ると、桜木は上を見上げて
「始末ねぇ…」
と、誰にでもない、独り言を小声で呟き、その言葉は広い町の上空へと消え去っていった…。
- Re: 始 末 屋 ( No.13 )
- 日時: 2009/12/28 08:09
- 名前: 黒服 (ID: e4Mlzqwp)
桜木は家へ帰っている途中だった。今まで彼は自分と同じ部署で働く同僚、「新井 恵子(←けいこ)」と共に麻薬の探索をして、今やっと家に帰る所だ。
家についた桜木は玄関のドアを開け、中に入り、辺りを見回すと
家の奥が少し明く、桜木が廊下を進みリビングのドアを開けると、リビングの中の光が廊下に漏れた。
リビングは廊下へ続くドアの前にソファーがあり、その前に机がある。そしてその左斜め奥にテレビがあり、テレビの右横にカーテンが閉められた窓がある。
そして部屋の右奥に机があり、その周りに椅子が四つある。そして椅子に座りながら寝ているのは桜木の妻「桜木良子」であった。もう夜遅い、寝てても不思議ではない、恐らく待っていてくれたのだろうと桜木は思った。
ふと見ると、机の上に夜食らしきご飯とおかずが乗っている。
桜木は良子を抱え、隣の和室まで運ぶと布団に寝かせた、そして良子の隣の布団には桜木の娘、「桜木 婁奈」が寝息を立てながら眠っていた。
その後、桜木はリビングに戻り、机の上の夜食を食べて明日に備えた
- Re: 始 末 屋 ( No.14 )
- 日時: 2009/12/28 19:13
- 名前: 黒服 (ID: e4Mlzqwp)
その頃、涼は自宅マンションの一階の花壇に穴を掘っていた。何故彼が穴を掘っているかといえば、彼が持っている自分の武器の特殊ナイフを隠す為である。こんな物を何時までも持っている訳にはいかない、と涼は思ったのである。
涼が穴を掘っていると、何処からか針が飛んできた。それを見ると涼は地面に置いておいたナイフを片手に取り、構えて辺りを見回した。
涼は既に目が闇に慣れていた為、遠くをも見渡すことができた。
すると光が当たらない闇の領域の中に、それは薄い影だったが、建物の影に紛れて、建物とは別の女の人影があった。涼はその影に見覚えがあったが、なかなか思い出せない。
構えながら少し考えていると、その女はまた針を飛ばしてきた為、涼は今度は避けるのではなく、持っているナイフで、うまく弾いた。
そして涼は再び体制を元に戻すが、女はもう針を飛ばしてくる様子は無く、そこで涼はようやく、その影の正体に気付いた。
「お前まさか…」
「久しぶりだね涼」
そう言いながら、闇の領域から出てきたのは涼の昔の”裏”の仕事仲間、「玉川五月」だった。
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