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僕と奇妙な住人たち。
日時: 2010/02/22 16:20
名前: 朝倉疾風 (ID: ikrpTGuK)

ストーリー上ぐろい部分もありますが、お気をつけ下さい。

<登場人物>

『僕』──12歳の時、とある事件で1年間精神科に通っていた。 2年間引きこもり生活を終え、『鳥籠荘』に。

染井芳野──淡々とした性格で誰に対しても敬語。とある事件の関係者。 いくつかトラウマがる。

イタチさん──『鳥籠荘』のオーナー。年齢不詳。住人たちの事情をある程度熟知している。

伏谷そよか──20歳にしては少々子供じみた言動を取る。ある事情からか、『人間はタヒなない』と思っている。

相沢キョウ──切れ目で美形な無口な住人。18歳。『鳥籠荘』の設けている喫茶店でバイトしている。

宮津春日──お茶目な性格で冗談ばかり言っている。少々変質的で周りから引かれる事も多い。20歳。

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Re: 僕と奇妙な住人たち。 ( No.25 )
日時: 2010/02/27 21:07
名前: 嵐猫 (ID: u7NWpt/V)

芳野さん、可愛いです。「のだ♪」のところがッ!
うわぉ、先生カッコイイこと言いますね。

Re: 僕と奇妙な住人たち。 ( No.26 )
日時: 2010/02/27 21:28
名前: うさぎ# (ID: z1wKO93N)

おもしろいです。

Re: 僕と奇妙な住人たち。 ( No.27 )
日時: 2010/02/28 00:09
名前: あい (ID: w1PAg8ZW)

すごい面白いです・・・!
キャラが個性的っていうか、すごく濃いですね(笑
続き希望ですっv

































ところで、スレ主さんは恋日先生とジェロニモ、どっち派ですか?

Re: 僕と奇妙な住人たち。 ( No.28 )
日時: 2010/02/28 11:45
名前: 朝倉疾風 (ID: 0N93rCdO)

語尾=幼稚をモットーに!
>嵐猫s

ありがとうです
>うさぎ#s

なにもそんなに間開けなくても((笑
私は二人を足して割った性格が好きです
>あいs

Re: 僕と奇妙な住人たち。 ( No.29 )
日時: 2010/02/28 12:10
名前: 朝倉疾風 (ID: 0N93rCdO)

 

鳥籠荘に帰ると、芳野はまだ夢の中。
心地良い寝息をたてて、冴がいると思い込んでいる。
安心、するのかねぇ。
我ながら不思議だ。 芳野と再会して、一瞬愕然としたのに。

ごめんなさい。

僕は、冴じゃないんです。
「・・・・・・・・これじゃあ、申し訳ないかな」
僕は誰に謝るべきなんだろう。
芳野? ×? アイツ?

分からないけど、分かろうともしない。

少しだけ、ネタばれと行きますか。


芳野は、芳野という仮面をかぶった別の人間なんだ。


──アンタが××になればいいッッ!!


「・・・・・・・・・・・・・・・・うがっ」
ガリガリと、脳内を爪で引っかく。 止めろ。
かき乱すな。
もう、いいんだ。 いいんだ。 いいんだ。
これ以上は、ダメだ。

手が、手が、手が、

伸びて、芳野の、首元、に───、


「!」 「・・・・・・止めとけ」
両手を掴まれ、我に返る。 驚いた。
こりゃまた意外な人が僕の誤作動を止めてくれた。

「・・・・・・・・仕事は?」 「今休憩中」 「あーなるほど。 だからエプロンしてるんですね」
キョウさんがため息をつく。 呆れているのかも知れない。

そっと両手を離して、僕を悲しげな目で見てくる。
「人がタヒぬと・・・・・・・そよかさんが悲しむ・・・・・」
「本当にラブですね」
「・・・・・・・・・・・らぶ?」
この人、簡単な英語でも首を傾げるほど国際交流的能力が欠けているのか。

「・・・・・俺は、お前が嫌いじゃない」
「はあ」
「好きでも・・・・・ないけど」
「はあ」
「・・・・・・・・・・・染井は、嫌いだけど」
「はあ」

芳野、嫌われてんな。
「そよかさんが悲しむのは・・・・・大嫌い・・・・・だから」
あらま。 なにこの少女漫画的展開。
花のトーンとフワフワした吹き出しが見えるぜ。

「そーすか。 うん、僕も芳野が悲しむのはいやですな」
「・・・・・・・だから、殺.そうと・・・・・・した?」
「今のはなんてゆーか・・・・・変になったといいますか・・・」

上手く説明できないけど。 とても自然だった。
このまま、芳野が永遠に目を覚まさなかったら、僕は悲しむだろうか。

「・・・・・・・仕事、戻る」 「はい」 
てか、この人って仕事で喋る時以外、片言になるんだな。
寝返りをうつ芳野。

芳野・・・・・・・・じゃないんだけど。

脳裏に、回想シーンが浮かぶ。
ジリジリジリジリと。

染井芳野は、親から虐待を受けていた。
体が弱い事もあり、学校にも来ないで自宅で暴力三昧だったらしい。

両親に殺.されると確信した彼女は、包丁で両親を刺し、タヒなない程度にいたぶった。
何度も何度も、自分がやられたように、痛みで抵抗感を失った親を、何度も何度も。

そして、完全に芳野は崩れ、新たな芳野ができた訳だけど。

「・・・・・・・違うんだよなぁ」

そう、違う。
隣で眠る芳野は、芳野なんかじゃない。
そして僕も、全く別の人間を演じてる。

「・・・・・・・・・・・・・・・っ」

ごめんなさい。 本当にごめんなさい。
何度も謝って、誰かに謝って、自分自身を責めているけれど、心は晴れない。

僕らはいつから歪んでたんだろうね。


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