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- 僕と奇妙な住人たち。
- 日時: 2010/02/22 16:20
- 名前: 朝倉疾風 (ID: ikrpTGuK)
ストーリー上ぐろい部分もありますが、お気をつけ下さい。
<登場人物>
『僕』──12歳の時、とある事件で1年間精神科に通っていた。 2年間引きこもり生活を終え、『鳥籠荘』に。
染井芳野──淡々とした性格で誰に対しても敬語。とある事件の関係者。 いくつかトラウマがる。
イタチさん──『鳥籠荘』のオーナー。年齢不詳。住人たちの事情をある程度熟知している。
伏谷そよか──20歳にしては少々子供じみた言動を取る。ある事情からか、『人間はタヒなない』と思っている。
相沢キョウ──切れ目で美形な無口な住人。18歳。『鳥籠荘』の設けている喫茶店でバイトしている。
宮津春日──お茶目な性格で冗談ばかり言っている。少々変質的で周りから引かれる事も多い。20歳。
- Re: 僕と奇妙な住人たち。 ( No.5 )
- 日時: 2010/02/23 16:39
- 名前: 朝倉疾風 (ID: 0N93rCdO)
中は案外キレイで外と同じ様な白い内装だった。
観葉植物とかも置いていて、洋風な感じ。
床をフローリングじゃなくて白いタイルだし。
「あ、部屋は二階。 んで、コレが他の奴らの部屋の場所。 挨拶は・・・・しなくていいと思う」
「分かりました。 メシとかは」
「適当に食え。 『鳥籠荘』 が持ってる喫茶店が隣に合ったろ? そこでなんか自分で材料買って作れ」
基本的にサバイバル生活なわけね、了解。
「んじゃ、ソレ見てちゃっちゃとここに慣れてちょーだいな。 まあそんなに早く慣れるワケないだろうけど」
「どいてください」
小さいけど、妙に聞き取りやすい声がした。
イタチさんが振り返る。 女の子がいた。
女の子って言っても、僕と同い年ぐらいだけど。
「あれれ、まーだ居たの芳野ちん」
「・・・・・・・どいてください」
イタチさんのからかいにも動揺せず、冷たい視線をぶつけてくる。
芳野とよばれたこの子はかなりの美人だった。
多分誰が見ても10満点な顔立ち。
遺伝なのか、色素の抜けた白っぽい腰までの髪で、夏だからか腕丸出しの白いワンピースを着ている。
表情は、明らかに僕らを敵意している。
「紹介しとくよ。 この子は染井芳野。 小さい時からここに住んでるの」
「・・・・・・・・・・・そうなんですか」
「キレーな名前だろ。 桜の種類でこういうの合ったんだよな、芳野ちん」
話を振られ、芳野の目が細くなる。
「どいてください」
「あー・・・・分かった分かった。 んじゃ庭の手入れ頑張ってねー」
イタチさんを無視して、僕なんか眼球にも入れないで芳野が出て行く。
「ふう・・・・あの子はキミの部屋の隣だよ」
「へえ、そうなんですか」
「───昔さぁ、こーゆー事件合ったの知らない?」
イタチさんがガラステーブルの上に行儀悪く腰掛ける。
「両親から虐待を受けていた女児が親を惨.殺.してっつーやつ」
「知ってます・・・てか覚えてます」
「あの子、あん時の被害者なんだわー」
あまり驚かなかった。
「あれ、つまらなかった?」
「いえ・・・・・そうなんですか」
嘘で驚いてみた。 イタチさんが呆れたような目で僕を見てくる。
「キミは・・・・・・、透明っぽいっつーか、濁ってるっていうか・・・・・・・よく見えない不安定さを感じる」
「そうですか。 イタチさんはどろっどろの黒ですけどね」
嫌味じゃねーっすから。 ホントに。
「ま、芳野みてぇな奴じゃなくても変人いっぱいだから気ィつけてな」
「はい。 二階、ですよね」
「ああ」
- Re: 僕と奇妙な住人たち。 ( No.6 )
- 日時: 2010/02/23 17:01
- 名前: 朝倉疾風 (ID: 0N93rCdO)
「・・・・・・・・・・・・・・・」
二階に行くと、扉を開放的に開けている部屋があった。
覗き・・・・・まぁ、そういう事になるんだろうけど、クーラーもしないでよく耐えれるなとか思いながら部屋の中を見る。
そこにいたのはまた女だった。
女の『子』ってつけなかったのは、もうその人が十代後半か二十歳って事に確信を抱いたから。
ボケーと椅子に座ってどこかを見ている。
そのままやり過ごそうかと思ってたんだけど、くるりとその人形みたいな人がこちらを向いた。
見てくる見てくる。 うわ、夢に出てきそう。
丸くて大きな目で食い入るようにじっと、じっと、
「新しく来た新人さーん?」
陽気な、甲高い声だった。
子供みたいに足をバタバタさせている。
「はい」 「何くーん?」 「・・・・・・少年でいいです」
もとより、名前を呼ばれるのは好きじゃない。
「んじゃ、しょーねん。 キミも人間なのかね」
「はい」
「そーかそーか。 そよかの友達なワケか」
イタチさんに貰った部屋の図を見る。
どうやら彼女の名前は、『伏谷そよか』らしい。
窓も扉も前回で、妙な音楽を流している。
「僕、あなたの向いの部屋なんで」
「あそー」
「んでは」
なるべく関わりあいたくない人種だ。
まあ、普通から見れば僕もその部類に適応されるんだろうけど。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
イタチさんが言っていた事件。
それは僕にも確かに覚えがある。
両親から虐待を受けていた僕と同い年の少女が、4年前親を惨.殺.。
その場にいた少年少女にも暴行を働いた。
しかしそれは正当防衛で、保護された少女の精神も不安定・・・・というか既に壊れていた為、無実となった。
記憶に新しい。
いつも思うけど、絶対にこの世界では一日に誰かが他.殺とか、寿命、それ以外でタヒんでいる。
それが、『日常』なんだ。
どうでもいいけれど、『非日常』っていうものはありはしない。
外の世界で何が起こっているのかなんて、まだ彼女には理解できていないんだろうから。
- Re: 僕と奇妙な住人たち。 ( No.7 )
- 日時: 2010/02/23 17:41
- 名前: 嵐猫 (ID: cIlxy0g.)
新作ですねー^^
題名がなんだか不思議?な感じで、個人的に好きです。
楽しみです。 頑張ってください!
- Re: 僕と奇妙な住人たち。 ( No.8 )
- 日時: 2010/02/23 17:56
- 名前: nanasi (ID: XTwzLzPc)
おもろそ!!
ていうか、話し全体を通して主人公(僕)の名前は明かされ内的な?
- Re: 僕と奇妙な住人たち。 ( No.9 )
- 日時: 2010/02/24 12:37
- 名前: 朝倉疾風 (ID: 0N93rCdO)
コメ有難いです。
最近ぶっちしては作るの繰り返しなので
頑張ります
>嵐猫s
初めまして
一応回想シーンで出るっちゃ出ます。
でもまだ考えてないんです
>nanasis
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