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無くしてしまった少女と全世界戦争 完結!!
日時: 2010/09/13 00:16
名前: 阿嘉狐 (ID: 16/cv9YI)

完結しました!!




本当にありがとうございました!!

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Re: 無くしてしまった少女と全世界戦争 ( No.62 )
日時: 2010/09/03 23:33
名前: 阿嘉狐 (ID: RDw1p8bb)

「智っ」
「うん…」

ギューッと抱き締められる。その暖かな人肌に何も感じなかった。

「あの時は、ごめんなさい、でもあれは、智も悪かったわよ?!」

「ん?えーと確か手紙を貰ったね。一言だったね」

一言、たった一言、だけど、その一言は、私があの研究所でも今、この状況でも言葉にしたり思ったりしたけど一度も理解した事のない

「確か、助けて欲しかっただっけ?」

「わ、悪かったわよ…」

「あぁ、それで皆さんにお伝えしたい事が」

感動の再会は、終了だ。
ここから、残虐で悪謔で騙り、贋物を始めよう。

「なんだわさ?」
「敵から、手紙を頂きまして。デスマッチをしたいとの事です。」

「デスマッチにゃ?殺し合いにゃ…」

【どうするの?キリア】

「…一対一でだ。確実にオレ達は殺される。でももういいだろう、そろそろ生きる事に飽きただろ?」

私は、少しだけ驚いた。
皆、勝つ事を考えていない…死ぬ事を臨んでいる。

久し振りの強敵に心が踊り、やっと解放される安心感に口元が緩んでいる。

《主、仲間を失う覚悟をしておけ…》

「あぁ分かってる。」

悲しく哀しくおかしくニコニコにんまりにやー、ぽややんと微笑んだ。

「ジェシカ」
「何よ?」

「君だけは、生き延びるんだ」
「何言ってるの?」

「君が、私に言った言葉で私は、とても傷ついた。だから君は、私達の重さを背負って生きて言ってよ。」

「いやに決まってっ」
「拒否権は、ないよ。」

そういってギャーギャー言っているジェシカの言葉を聞き流しながら。

後少しで訪れる自身の終末に心を踊らせながら。

Re: 無くしてしまった少女と全世界戦争 ( No.63 )
日時: 2010/09/04 01:36
名前: 神無月 (ID: XOYU4uQv)


ぅあ・・・みんな死ぬ気で・・・。
死ぬ覚悟、というよりも死を望んでいる・・・哀しい、ですね。

癒し系とか萌え系は死んだらだm(死

Re: 無くしてしまった少女と全世界戦争 ( No.64 )
日時: 2010/09/04 08:13
名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
参照: http://yaplog.jp/akirahayate/

交渉しましょう笑
にしてもデスマッチ、必ず誰かが死ぬゲームっ
ジェシカは生きのびなきゃいけないんですよ。
背負って。

Re: 無くしてしまった少女と全世界戦争 ( No.65 )
日時: 2010/09/05 19:38
名前: 阿嘉狐 (ID: U2fmuc/y)

神在月さん

ここでもう言っちゃいますが、智の仲間は、ジェシカ以外全員死亡しますっ。

てかっそろそろ最終回ですよwww

アキラさん

はい、ジェシカは、一人で背負って生きるんですww。そこには、釈明も弁解の余地もありませんwww

Re: 無くしてしまった少女と全世界戦争 ( No.66 )
日時: 2010/09/05 20:53
名前: 阿嘉狐 (ID: U2fmuc/y)

そして決戦初日、キリアさんVS犬耳少年レノ

私は、観客だ。他の皆は、いない。

キリアさんは、ここに来る前、皆にたった一言こういった。

「先に上で待っててやるよ。」

格好良く、優雅にケラケラ笑った。

———

「よぉ、飼い犬」
「黙れ…お前らが仲間を…!」

キリアさんは、眉を片方下げて、口角は、上に上げながら言った。

「仲間だとか、集団だとか、同調とか、仲良くこよしとか、本当にくだらねぇよな」

楽しげに無表情でキリアさんは言う。

「うるさい…!」

純白の炎が、キリアさんの顔に放たれる。

キリアさんは、特に気にせず、手で払う

炎は、消える

「チィッ…!」
「暑くなるなよ。飼い犬」
「飼い犬じゃない…!レノだ。」

「レノか…なぁレノ、オレが憎いか?」

「憎い…!仲間殺されたんだ、憎くない訳ないだろ!」

「へぇ…ご立派な精神の持ち主のようで…」

「死ね…!」

炎、炎、沢山の炎がキリアさんを円形に囲む

上にも下にも右にも左にも 逃げ場は、無い

キリアさんの身体は焼けた。

「死んだか…?」

…キリアさんは、死んだのだろうか?

「死んでねぇよ」
「!!」

身体が真っ赤に染まって、肌から肉が見えている。
全体的にドロドロだ。
キリアさんは、気にせず
素敵に鼓笛に凛々しい由々しく立っていた。

「お前…おかしい」
「あぁ?オレは、おかしくねぇよ。ただ少し壊れてるだけだよ」

「壊れてる…?どういう事だ。」

「生きている物、平等に在る物ってあるだろ?」

「…まあ、あると思うぞ」
「オレらは、それが一つずつ壊れてるんだよ。」


壊れてる…キリアさんは、 多分、痛覚が

そして、倒危さんは、声が
コナテールさんは、……きっと触覚が

御霊には、味覚が。

「…それで、悲しくないのかよ」

「哀しくなんてねぇよ。そんなもの感じれるほど立派な、物体じゃねぇしな。」
「…死にたいのか…?」

犬耳少年は、哀しげな表情をする。

そこには、同情という言葉は、無かった。

ただ哀しげだった。

「あぁ、だから早くオレを殺してくれよ。飼い犬…じゃなくて…レノ」

「…良いぜ。敵、味方関係なしに叶えてやる…安らかに眠れ」

特大の純白の炎がキリアさんを焼いた。

キリアさんは、焼かれながら笑って…灰になった。

灰から欠片が出て来て私の中に戻った。

痛いけど大丈夫…

もう平気。慣れちゃったから…

「レノくん」
「なんだよ…」

「キリアさんのために泣いてくれて…ありがとう。」
「…以外と良い奴だったかもしれない。」

「案外の間違いじゃないかな?」

「あぁ、そうかもな」

「キリアさんの意思は、君が受け継ぐんだよ…それじゃあね。」

私は、レノくんの逆方向に歩いた。

「死にたいなんて思わなくちゃいけないのか…?」

その問い掛けを聞こえない振りをした。

振り向かなかった。
振り向く気がなかった。

そうして。キリアさんは、死んだ。

戻った記憶は、残りの欠片の数と……




掛け替えのないはず だった誰かの言葉だった。



「××、ごめんなさい。愛しているわ。」

女性だった。
泣いていた。
彼女は、誰だろう。
…分からなかった。
それがとても悲しくて…だけど安心した。


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