ダーク・ファンタジー小説

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魔法少女症候群(シンドローム)
日時: 2016/01/09 12:26
名前: 彩都 (ID: aOQVtgWR)  

始めましての方も、始めましてではない方も、始めまして、彩都(サイト)と申します。
六作目です。
因みに二次創作ではありません。

魔法少女まどか☆マギカ……

たった一体の大きな魔物に、二人のピンクの服の女の子と、黒い服の女の子が共闘していた……
そして、ピンクの服の子が言う。
「ほむらちゃん! 行くよ!」
それに対し、黒い服の子の少女、ほむらと呼ばれた女の子は言う。
「えぇ! まどか!」
まどかと呼ばれた、ピンクの服の女の子は反応し、一体の怪物に向かう。
ほむらは銃を使って攻撃……まどかは周りの物を投げて、魔物の気を逸らす……その結果、魔物は倒す事が出来た。
そして、それを見ていた少女達はまどか達のコスプレをし出す……そして、一人の小さな少女が、魔法少女となった……
そして、敵をばったばった倒していく……ただの武器の殴打で倒していく……
そして少女は思う……『私にも魔法少女の力がある』と……そして、この少女を機に、一気に『魔法少女』を名乗る者が多くなった。

魔法少女リリカルなのは……

白い服を着た少女が敵と戦っている……黒い服の少女も苦戦ながらも戦っている……
そして、何とか勝った……二人の魔法少女はボロボロだった……
それに感動した少女達は魔法少女の様に戦う事をしてみた。
すると、民間人からとても喜ばれた……それに味を占めたまどかサイドとなのはサイドでコンビを組んで悪を退治する事に……

だがその行為に対し、魔法少女を『悪』、と決めた所が有った……それは警察……
そして、今年の新入りに威勢の良い存在が入ってきた……

そして、二つのアニメを見て、魔法少女に目覚めたい少女が現れる……

「失礼します、此処、魔法少女特別監視課、通称『魔法少女撲滅課』に配属された、阿賀梨相馬(あがなしそうま)と申します」
相馬と言われた青年は自己紹介をする。

「まどかちゃんもなりたいなぁ……なのはちゃんにもなりたいし……どうしよう……?」
少女はどのサイドの魔法少女になるか悩む……

「で、何で此処に配属したいなんて、物好きなんだい?」
上司が相馬に聞く。
そして相馬は言う。
「魔法少女が憎いからです」

「どうしよう……衣装も可愛いしな……本当に悩むよ……」
そう言いながら、少女は衣装に悩む……

「何で、魔法少女が憎いの?」
上司がまた、聞いた、相馬は言った。
「実は妹が魔法少女で……まぁ……妹は仲間の魔法少女や敵に殺されまして……それで憎いんです……だから、私は……」
相馬が口をつぐんで言った。

「んー?……そうだ!私が新しい魔法少女になれば良いんだ!! 魔法少女に……」
そして、少女は言う。

「魔法少女を……いえ、魔法少女症候群の人間を跡形も無く、消します」
「新たな魔法少女になるぞー!」
二人の人間は全く正反対の『なりたいモノ』を言った。

この物語は、魔法少女の新勢力のボスと魔法少女症候群という、魔法少女に憧れる人間にしかかからない病気を妹が感染して、妹が死んだ為、魔法少女を憎む青年の戦いの物語である……

Re: 魔法少女症候群(シンドローム) ( No.10 )
日時: 2016/07/31 14:19
名前: 彩都 (ID: 3KWbYKzL)  

吹っ飛んだ、いとも簡単に、自分は吹っ飛んだのだ、痛くは無い、それもそうなのだ、何故なら、吹っ飛んだ勢いと共に受身で何とかガードしていたからだ。
そして相馬は言う。
「てめぇ……何しやがる!?」
そう言いながら白衣の幼女の胸倉を掴む、AAAカップの癖に一丁前にピンクのブラを着けやがって……!
「何だよ何だよ、私の可愛さに嫉妬寸前激萌えボーイが」
「何で私がそんな変な名前を付けられなきゃいけないんだ!?」
そう言いながら相馬は胸倉を掴む手を緩めずに締め付ける、すると白衣の幼女が言う。
「おいおい、熱烈なラヴコールは中々辛いぜ……」
「一番辛いのは私なんですが?」
相馬は手を緩めて、ベッドに座らせる、そして両手の拳銃を奪い取る。
「全く──イタズラにしても度が酷いですよ──玩具の拳銃だなんて……」
そう言った瞬間、白衣の幼女は言った。
「えっ? 『何時、偽物』って言った?」
……えっ? 判断が『危険』と警告を鳴らした瞬間、二丁の拳銃を離す、もしかしてほんも……
「まぁ、一応パーティグッズなんだけどね」
そう言った瞬間、相馬はずっこける、焦って心配した……そう思いながら何とか座る。
「んで、何しに来たんだ?」
そう言いながら急須に茶葉とお湯を入れ、湯飲みに出来上がった緑茶を注ぐ。
「んー? 簡単だ、暇だから来た」
「さて、この熱湯のお茶を顔面にかけられたいか?」
そう言って威嚇する、だがそんな台詞をスルーして白衣の幼女は言う。
「お前……東京に来てから一回も『『調整』も何もしていない』だろう? だから私が少しは『『調整』しに来てやった』んだよ」
「遠慮しておく、自分の体の『調整』ぐらい、自分で出来るさ」
そう言う相馬に白衣の幼女は右手の人差し指を相馬の額にグリグリと当てる。
「そんな簡単に言うな! お前の体は『特別製』なんだよ! おまけに『急成長物』なんだからな、全く、開発局長に何て言われるか……」
「煩い、結局自分の体さ、自由にさせろ」
「それが出来ないから言ってんの! 全く、アンタの住所探すのに相当苦労したさね……」
そう言いながら白衣の幼女はベッドに置いてあるアタッシュケースの中から注射針を取り出す。
「さっさと注射しないと、『お前の体が潰れる』ぞ? それでも良いのか?」
白衣の幼女がそう言うと、『ハァ〜……』と大きな溜息を吐いて、相馬は言った。
「もう要らないから、私だって、もう大人なんだ、自分の体にはちゃんと気を付けているさ……まぁ、『『開放』し過ぎた』時はあるけれど──」
「やっぱり、そうじゃないか──分かっているのか? お前はその『力』を使い過ぎると、誰にも手が付けられないんだぞ? 分かっているのか? 『お前は自分で自分の体を壊そうとしている』可能性もあるんだぞ?」
「…………」
無言、それしか出来なかった──そうさ、確かに『ジャスティス・レディ』の『ムチムチ☆エリナ』の顔面に向かって建物の破片を蹴って、顔面に当てた──その時に『力』を『開放』していた──まぁ、蹴った事は上司に隠して、投げた、という事にしたが──
それを思い出し、無言になった。
「……最近何か有った様な顔をしやがって──」
そう言いながら白衣の幼女はいきなり脱ぎだした。
そしてアタッシュケースから下着を取り出して、白衣の幼女は言う。
「すまん、風呂を借りるぞ」
そう言うと、大きく息を吐いて、相馬は言った。
「はいはい……」
相馬がそう言うと、白衣の幼女は紫色のロングスカートをベッドに放った──下着はスカートと同じ紫色だった──

篠河信濃(ささがわ しなの)、それが白衣の幼女の名前だった。
身長138cm、体重33kg、好きな物、後輩イジり(その後、逆にセクハラされるが)、嫌いな物、自分に従わない奴、特に相馬、趣味、読書(同人誌)、肩書、第一開発部長。
これが彼女のプロフィールだった、だが別に自分の情報等漏れても良かった。
何故なら、自分のプロフィールに興味が無いからだ──
そして何故相馬の家に来たか──それは開発局長から言われている、それは『阿賀梨相馬に肉体調整及び筋肉制御の注射をする』事──
シャワーを浴びながら注射をする方法を考える、だがあのガードが高い相馬だ、今の今迄色んな攻防戦があった事を思い出す──だが、何時も開発局長のセクハラ&ラヴコールと象さえ数分後には眠る強力な麻酔で寝かせて、注射してきたものだ──今日も開発局長から貰った麻酔が発動するのか──そう思いながら風呂場を出る、そして体を拭いて、バスローブを身に纏い、アタッシュケースが置いてある部屋に向かう、すると相馬は寝ていた、うつ伏せで寝ていた、そう、注射する右手がガラ空きだったのだ、急いで信濃はアタッシュケースから注射針と注射器を取り出し、セット、後は液体を入れて右手の血管を探し、一気に狙いをつけて、刺す、そして入れる──
これで安心だ、そう思いながら、注射器の液体を全部入れる、そして、ガーゼを当てながらマスキングテープを貼る、これで安心だろう──そう思いながら、音を立てない様に急いで直す。
これで数ヶ月は安心だ、そう思いながら、相馬の布団の中に潜って信濃は寝た──翌日、相馬が驚く事は信濃は知らなかった──

Re: 魔法少女症候群(シンドローム) ( No.11 )
日時: 2016/08/27 16:50
名前: 彩都 (ID: 6Bgu9cRk)  

「うわぁ!? 私の腕に注射が!? 何時の間に!?」
相馬が起きた瞬間、声を出す、その声に信濃は起きる。
「おいおい……昨日はドラマの見過ぎて眠いんだ、だから寝かせろよ……後、勝手に注射した」
信濃が寝惚け眼で説明しながらまた寝る──相馬は頭を掻きながら溜息を吐く──態々注射させたのに、その態度は何なのだろうか? まぁ、良いか、そう思いながら相馬はベッドに座る。
全く、寝た振りをして、注射させた事に気付かないとは──やはり信濃も普通だなぁ、心の中でそう呟きながら台所に立つ──さて、今日のご飯は何にしようかな? そう思いながら冷蔵庫の中身を確認する──

まどか側のボス、月神夜空は思案する、さて、どうしたものか──
目の前の机に置いているのは、『魔法少女症候群』のボス、太神陽子の人形、なのは側のボス、風神風華の人形二つだ──その二つに自分の人形を入れて、机にある人形は三つになる、そして夜空は風華と陽子の人形を自分の人形で倒す──そして夜空は溜息を吐きながら一人ごちる。
「はぁ……暇だなぁ、早く二チームとも滅ばねぇかなぁ……?」
そう呟きながら夜空は欠伸をして、二つの、自分以外の人形を倒した──今日は退屈だ、とてもとてもとても退屈でつまらない、そう思いながら夜空はベッドにダイブした──

ハッハッハッハッハ……一人の魔法少女は息を切らしながら走る、人を救った後、まさか警察に見付かって、追いかけられている、何てボスに知られたら恥ずかしいなぁ、そう思いながら、頑張って逃走する──まだだ、まだまだ逃げないと、追いつかれる──
「何で私を追いかけるのぉ〜!?」
そう言いながら走る事を止めない少女──すると目の前に一人の少女が現れる──その少女は風華だった、風華は追っている人に向かって、杖で弾を放つ、そのままその弾にぶつかって追っている人は吹っ飛ぶ──そして走っている少女に向かって言う。
「早く逃げて! 私も後ろで頑張るから!」
風華の言葉を聞いて、少女は頷いてからまた走る、そして風華は追っている人に向かって弾を放ち続ける──

「ハァハァハァハァ……」
少女は少しだけ足を止め、休憩をする──走っている足音も聞こえない、つまり逃げ切れた、という事か? そう思った矢先、ジャリィと砂と靴が擦れる音がする、『えっ? まさか追っ手がまだ一人残って!?』と思ったが、目の前に現れたのは、風華だった。
「あ……貴女は?」
「私? 私はなのは側のボス、風神風華よ、宜しく、貴女の所属チームは?」
「私は……まだ決めてないんですよね、決めたくても決められない、メールも出来なければ、メアドもないので、出来ないんですよねぇ……」
「あら、そうなの?」
少女の事を聞く風華は、時間を確認しながら考える、話が長くなりそうね──そう思いながら何とか切り上げようと考える。
「そうなのね、でもこれで分かったかしら? 警察がとんでもなく邪魔な存在だって事を──」
「そうですねぇ、それでは私、もう帰って寝る事にします、何だか助けてもらってすいません」
「私は大丈夫よ、魔法少女皆の手助けがしたいだけですもの」
そう言って、少女は走って帰った──風華は少し溜息を吐いた──まさかメール出来ない子だったのか──
そう思いながら少しだけムスッとした顔をした──

「さて、起きますか」
そう呟きながら下着姿の信濃は起き上がる、そして白衣を着て、アタッシュケースから宇宙食の様なパック入りの食べ物を手に取り、吸い込む。
「何とか食は補給出来たし、睡眠も補給出来た──相馬、人間の中で三大欲求という物がある、その内私は二つを補給した、では残り一つは?」
呆れた顔をしながら紙パックの豆乳のストローを口に咥える相馬、相馬は厭々言葉を口に出す。
「……性欲?」
「ピンポンだ、では早速」
「しねぇよ」
相馬は豆乳を一気に飲んでからゴミ箱に投げる、そして相馬は信濃の前に座り、胡坐を掻く。
「あのさぁ、もう帰ってくれ?」
そう言いながら信濃の頭を掴んで握り壊そうとする。
「いたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたた、まだ注射したてだから筋肉の制御がががががががががががががががががが」
「態とだよ、だから早く服来て家出て行ってくれ、私だって、明日から仕事だ、今日は休憩させてくれ」
「そう言いながら休憩しないバカが何処に居るんだよ、私の目の前に居るんだろう?」
そう言うと、相馬は無言になる──そして信濃は言う。
「お前も力の制御の事を考えろ、最終的に筋肉に殺される事になるぞ?」
そう言いながら服を着始める信濃、そしてアタッシュケースを持って、信濃は言った。
「三日、注射が三日遅れていたら、お前は死に掛けていた、分かってたのか?」
「分かる訳無いだろ、自分の体の事は分かっても、筋肉の事は分からないからなぁ──」そう呟きながら相馬は真剣な顔で言う──そして信濃は笑いながら言う。
「それでは数ヵ月後、会おうぜ?」
「他の人間が来て欲しい所だが──」
そう言いながら相馬は欠伸をする──全く、私は何て不運な男だろう? そう思いながら寝る事にした──
第四章 相馬の知り合い?

第四章 相馬の知り合い? 完
第五章に続く……

Re: 魔法少女症候群(シンドローム) ( No.12 )
日時: 2016/09/24 16:47
名前: 彩都 (ID: UruhQZnK)  

第五章 犯罪者と肉体改造者の邂逅

「……今日から活動だ」
そう言いながら相馬はベッドから起き上がって、体を少し動かす、注射の後だからあまり体の筋肉は動かないと思っていたが、案外動く様だ、研究所も進化している、そう思いながらスーツに着替えて仕事場へ向かう──

「お早う御座います」
相馬が仕事場である魔法少女特別監視課、通称『魔法少女撲滅課』の部屋の扉を開ける、そして相馬が自分の席に座る。
「おっす、相馬、元気にしていたか? 警視庁とか、どうだったよ?」
同僚の新輔が言うと、相馬は簡単に答える。
「……『魔法少女症候群』について、結構知る事が出来た、そして他にも色々頼まれ事をされましたね、まぁ、その頼まれ事も一緒に解決する所存ですね」
「へぇ、頼まれ事か、お前も大変だな」
「人は苦労の中で生きているからね、それは仕方無いわよ」
卑弥呼がそう言いながら職場でメイクをする、全く、この人は……相馬はそう思いながら仕事を開始する──さぁ、見回りもしなくては。

「はぁ、全く、私も大変だわぁ……」
くけらっくけらっと笑う酔っている少し老けている女性──麻倉格子だ──はスキットルに入れたウォッカが切れた為、酒を買いに来ていた。
「全く、酒が切れるとは結構困るわねぇ……」
そう言いながら呑気に外を歩く、そして少しの思慮をしながら笑う。
「こういう手もアリかもしれないなぁ、さて、少しは路地裏で待ってみるか」
そう言って、格子は路地裏へと進む、その路地裏はあまり人が寄らない場所だった──

「それでは、見回り行ってきます」
そう言って、相馬はスーツのポケットを確認し、手錠、警察手帳が入っている事を確認する、そして自分の手を握って、筋肉を確認する、少しずつだが自分の動かしたい様に動かせる様になった、さて、見周りを開始しよう。
そして相馬は外に出る、周りを確認して、右に向かった、右は商店街がある方向だった──
「ふむ、何も異常は無いな──? 何なんだ、あの人は?」
そう言いながら商店街に着いた相馬は路地裏で少し老けた女性──麻倉格子だ──を見つけて、不思議がる、何で路地裏になんか居るのだろう? 相馬はそう思いながら路地裏へと向かう、そして少し老けた女性に声をかける。
「おーい、お婆さん、大丈夫か?」
相馬がそう、声を掛けると、格子は言う。
「おやおや……貴方は誰でしょう?」
「私ですか? 私は魔法少女特別監視課、通称『魔法少女撲滅課』の阿賀梨相馬と申します、貴女の名前を聞いても宜しいでしょうか?」
相馬が自己紹介をすると、相馬は格子の自己紹介を求めた、そして格子は自己紹介をする。
「私かい? 私は麻倉格子、ただの犯罪者さ」
麻倉──格子!? 突然聞いた事のある言葉が出てきて、相馬は半歩下がる、そして口を左手で隠す、いや、何で殺人者が!? いや落ち着け、今はそんな事ではない、そう考えながら相馬は右手で手錠を取り出す、だが格子は笑いながら言う。
「おいおい、待てよ待てよ、私を逮捕しちゃいけない、それは分かるか?」
格子がそう言うと、相馬は不思議がる。
「……!? どういう事だ……説明しろ、犯罪者が?」
「おぉ、怖い怖い……いや、簡単さ、私が逮捕されるんなら、もっと『面白い事』が起きないと……」
「『面白い事』? 一体それは何なんだ?」
相馬が不思議そうに言う、すると格子は狂気な笑顔で言う。
「簡単だよ、『魔法少女戦争』、今世紀最大のお祭かも知れねぇなぁ、それは私にも分からないが、近々起きるだろうなぁ、『それ』の開催を私は待ち続けているんだ、その開催が始まる前迄私は逮捕されないよ、私は『楽しめる』事が好きなんだ、だから、今は私の事を見逃せ、なぁに、『今、私と相馬君は会わなかった』、それで良いだろう? それじゃあな、相馬君?」
格子がそう言うと相馬は不思議がる、そして相馬は左手で格子の肩を掴んで聞く。
「おい……それはどういう事だ……!? もうあんな『事件』は起こさない筈だ──いいや、起きない筈だ! 何故……何故、今、『それ』が出るんだよ!? 答えろ、麻倉格子!」
相馬が問い詰める、すると格子はキレた様子で言う。
「だから、『私は『魔法少女戦争』が始まって、終結する前に逮捕されたい』んだよ! まだまだ楽しみたいんだよ、『三つ』の戦争をよぉぉぉぉぉぉ!!」
そう言いながら麻倉格子は目の前から消えた……相馬が消えた方向に向かうと、そこはただの商店街だった、こんなに人が多くては探すのは困難だ、更に麻倉格子は小さかった、だからもっと探すのは困難だろう、クソッ! してやられた、か? そう思いながら空から急に雨が降る、その雨に打たれながら、ギリリッと歯を軋らせた──

クソッ、警察である自分が犯人を前に犯人に逃げられるなんて……何て不甲斐無い警察なんだろう……相馬はそう思いながら魔法少女特別監視課、通称『魔法少女撲滅課』の事務所に戻る。
仕方無いさ、あれは偶然だったんだ、そう思いながらも苛つきが蘇る、いや、そんな事を思い出している場合では無い、早く残りの仕事を解決しようか、そう思いながら目の前に積んでいる書類に目を通す──
麻倉格子、あの時急いで手錠をかけておけば……そう思いながら相馬は二枚目の書類に目を通した──この苛つきを、逮捕の時迄暖めておこう。

Re: 魔法少女症候群(シンドローム) ( No.13 )
日時: 2016/10/29 16:39
名前: 彩都 (ID: fQORg6cj)  

「くけっ……くけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ!! おっ、面白い! 面白過ぎるぞ! 『色々』な意味で! あははははははははははははは!! 全くだ、もうすぐだ……もうすぐ、『魔法少女大戦』が……起きるぞ……新たに出てきたチーム、『魔法少女症候群』……『まどか』側のチーム……『なのは』側のチーム……この三チーム、どうなる事やら──番狂わせの新チーム、『魔法少女症候群』か、前『魔法少女戦争』勝者のチームである、『まどか』側か……それとも、一勝も揚げられていない『なのは』側か……? もうじき、楽しくなるぞ……!! 東京が血祭り! いや、内臓ぶちまけ祭か!? いやいやいやいや、楽しみだなぁ……くけっ、くけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ!!」
麻倉格子は呑気にスキットルに入ったウォッカを飲みながら言う、新しくウォッカを買って、スキットルに入れたのだ。
「精々多く見積もっても、『魔法少女大戦』は今月に行われる──今回は三チームだ、どれだけ血が出る事だろうか……? 楽しみだ──おっと、『こっちの『計画』』も進めないとな……」
格子はそう言いながら資料を手に取り、片手にスキットル、片手に資料と言う意味不明な格好のままスキットルのウォッカを飲む──『魔法少女大戦』──格子は口の両端をあげて笑う……その笑いは誰にも悟られずに──

「ふぅ…疲れた、毎日学校に教科書を持っていくのは辛いなぁ、学校に置けたら良いけれど、そういうの禁止しているからなぁ……」
『魔法少女症候群』のリーダー、太神陽子が呟く──そして家の鍵を使って開錠する、ダルそうに陽子は家の中に入って、自分の部屋に向かう、するとケータイが光っていた、陽子の学校はケータイを持って行く事が出来ない為、家に置いているのだが、何故光っているのだろう? 学校に行っている間に誰か何かしたんだろう、そう思いながら陽子はケータイを確認する、するとケータイはメールが来ている事により光っていた、えっ? 誰だろう? メール? そう思いながら陽子はメールボックスを確認する、すると『魔法少女症候群リーダー様』と書かれていた……まさか、『魔法少女戦争』か!? とか思っていたが少し違った、『魔法少女大戦』のお知らせだった──『魔法少女大戦』……? 何だそれは? 『魔法少女戦争』じゃないのか……押し間違えた……とはいかなそうだ──そう思いながら陽子はメールを確認する──
『『魔法少女大戦』を行います、魔法少女の格好をして、決められた時間内に来て下さい、『大戦』時間は朝九時、日にちは五月二十五日、場所は──』
「えっ……? まさか此処って……!?」
陽子は驚きながら場所を何回も見る、そして冷や汗がぼたり、と床に落ちる──この場所は……陽子はそう思いながら自分の魔法少女の服を探す、何処に置いたっけ……?

「…………」
阿賀梨相馬は無言のまま居酒屋に来ていた、そして目の前には新輔、卑弥呼だ──今日は卑弥呼さんの奢りだって聞いたから仕方なく着いてきたけど、新輔、お前がいる事は驚きだ、そう思いながら目の前に置かれたビール(大)を一気飲みする、ふむ、やっぱりビールは美味い。
「……んで、何で居酒屋なんですか? のんびり焼き鳥屋でも良かったんじゃないですか? 卑弥呼さんの薄給なら焼き鳥屋の方が良いと思いま……」
相馬がそう言うと卑弥呼が持っていたビールの瓶の底を頭にぶつけられる、痛い……
「うっせぇ、誰が薄給だ」
「卑弥呼さん」
「上埜先輩」
相馬と新輔の言葉に深く突き刺さる卑弥呼……そして大声で言う。
「……ぅ私はぁ、薄給じゃない!!」
卑弥呼はそう言って、ビールの瓶の底を新輔と相馬、二人にぶつける──相馬は二回目でとても痛くされた──
「んで、何でこんな所に呼んだんですか?」
新輔がコップ片手ににやり、と笑うと、ビール瓶のビールを全て飲み干して卑弥呼が言った。
「ん? ……あぁ、思い出した、実はな、此処のバイトに犯罪者が居るんだよ、それを捕まえに来た、だから新輔、お前は飲むな、分かったか?」
「……はぁ、面倒だな」
新輔はそう呟きながらノンアルコールビールを飲む……だが自分は飲んでも良いのだろうか? と疑問に思う相馬。
「ん? お前は飲んでも素面に近いだろ? だから飲んでも良いぞ?」
「何てアバウトな……新輔が可哀想だぜ……」
相馬はそう言いながらビールのお代りを頼んで、おつまみを頼んだ──

「さて、誰なんですか? その犯罪者のバイトは?」
相馬がそう言うと卑弥呼は言う。
「ん? あぁ、そいつの名前か、そいつの名前は、『九畳針香枝(くじょう はりかえ)』、殺人犯だそうだ、私も詳しくは調べていないが、相当人を殺した殺人犯らしい、一応逮捕状も持っている」
卑弥呼はそう言いながら枝豆のおつまみを食べる、相馬は、成程、殺人犯ね……と思っていた。
「うーん、本当に居るんですかね? だって、バイトなんでしょう? 今日出勤していなかったら……?」
確かにそうだ、と思いながら卑弥呼の返答を待つ相馬。
「ん? そこは大丈夫だ、シフトも調べてある、後は待つだけだよ」
卑弥呼はそう言いながらビールを飲む──九畳針香枝、自分達が逮捕出来るか、相馬達はまだ分からない──

Re: 魔法少女症候群(シンドローム) ( No.14 )
日時: 2016/11/26 18:14
名前: 彩都 (ID: Btri0/Fl)  

『九畳針香枝(くじょう はりかえ)』、殺人犯であり、色々な人間を殺した相当悪な殺人鬼。
軽く殺したのが100人を超える、と言われている、そんな殺人鬼を相馬達は捕まえに来たのだ。
「んで? 逮捕出来るんですか? 幾らなんでも素面、飲んでいないと言って、身体能力が相手の方が上だったら?」
と、新輔が言う、もうべろべろの卑弥呼は噛みながら言う。
「んあ? それは大丈夫らよ、犯人は女なんだ、そこ迄の能力は無いさ」
「……そうッスか」
新輔はそう言って、ノンアルコールビールを飲んでいく、まぁ、酔いもしないので、少し顔が膨らんでいるが。
「でも、ビールは美味しいですよね、楽に飲めますから」
「んん、そうだなぁ、中々美味しいよな、ウィスキー」
「話が違う!?」
卑弥呼と相馬の言葉に対し、新輔はツッコミを入れる、何なんだ、この二人は!? ってか、上埜先輩酔ってるよね!? 絶対酔ってるよね!?
新輔はそう思いながら頭を掻く、あぁ、もう! しっかりしろよ! 同僚の癖に! 新輔はそう思って、相馬のスーツを脱がせる、そしてYシャツを脱がした、すると相馬の体に対して、新輔は腰を抜かしてしまう。
生憎『この場所が個室』だから良かったもののもしもカウンターだった場合、客は全員この店から離れてしまうかもしれない──そう思いながら新輔はYシャツを元に戻す──何なんだよ、『アレ』! どういう事だ? 普通の人間なら『あんな傷は無い』! あんな傷、どうやってつけたんだよ!? おい、相馬……お前、『何を隠している』んだ? 同僚だ、少しは教えてくれ……?
新輔はそう思いながら相馬に肩を揺らして聞く。
「おい、相馬……お前の『体の傷は何だ』? 何だか歴戦の戦士みたいに見えたんだが──」
「…………」
新輔の話を聞いて、『コイツも自分の秘密を知ったんですかぁ』と思う相馬、相馬は呆れながら言う。
「そんな事に集中している場合ではありませんよ、まずは……」
相馬はそう言って酔って潰れて寝ている卑弥呼の胸ポケットから写真を数枚抜き取る、そして確認する。
「この金髪の女性、多分何枚も写っているので、九畳針香枝さんでしょう、それにしても巨乳なアメリカ人みたいですねぇ……」
相馬はそう言って、卑弥呼の口の中に写真を突っ込む、そして相馬は言う。
「さぁ、犯人探し、犯人逮捕をしましょうか、あんまり飲んでいると本当に潰れてしまいますからね──さぁ、行きましょう新輔、貴方もお酒が飲みたいでしょう?」
相馬がそう言うと、新輔は頷く。
「あ、あぁ……確かに飲みたいが、そんな簡単に逮捕出来るのかよ?」
「逮捕出来なかったら警察失格じゃないですか、さぁ、逮捕しましょう新輔?」
相馬はそう言い部屋を出る、新輔も急いで部屋を出る。
「おっ、おいっ! 待てって! 上埜先輩どうでもいいのか?」
「『アレ』はどうでもいいです、さっさと逮捕して、卑弥呼さんが居る部屋に呼びましょう」

「はぁ……中々仕事は大変だなぁ」
金髪の巨乳こと、九畳針香枝が呟く、最近始めた居酒屋のバイト、中々にハードである、そう思いながら裏で休憩する。
「私には向いていないのかなぁ? やっぱり殺人鬼に戻って、金を巻き上げた方が……」
針香枝はそう言って、手に持った缶コーヒーを飲み切る、うん、やっぱり殺人鬼に戻った方がいいよ、その方が健康、溜め込む事はダメだよ、うん。
針香枝はそう思いながら背筋を伸ばす、よぉし、今日の仕事を終わらせて、辞表出すかぁ!
針香枝は仕事場に戻る、そして手に持ったから揚げを運ぶ、だがそんな針香枝を後ろから見ていた新輔、相馬は見逃さなかった。
「おいおい……本当にアメリカ人? って思えるぜ、一応純日本人なんだろ? 親も祖父母も日本人だろ? 何かすげぇな」
「遺伝、じゃなさそうだ、日本人と言う事を紛らわせる為なのかもしれないな?」
相馬と新輔はそう言って、から揚げを運んだ後の針香枝に声を掛ける。
「あぁ、すまない、店員さん、実は九畳針香枝って言う女性がこのお店で働いているって話なんですが……」
相馬がそう言うと、針香枝は焦る。
(何ですって!? まさか警察!?)
「い、いえ、そんな人は私は分からないなぁ、他を当たって下さい──」
「他を当たっても分かりませんよ、だって貴方なんですからね、九畳さん?」
相馬がそう言うとたらり、と冷や汗が出る、仕方無い、今の間に消す、か──
「私は知りません! 九条針香枝なんて!」
針香枝はそう言って逃げようとする、だが針香枝の目の前には新輔が居た。
「はいはい、警察は一人じゃない、二人です、と言う事でお縄につこうか?」
新輔はそう言って、手錠を針香枝の手にかけた、だが針香枝は反論する。
「待って下さい! 現行犯逮捕なら逮捕状が必要! どこに逮捕状が!?」
「あぁ、逮捕状? ちょっと来てくれる?」
「えっ? 来てくれるって?」
「いや、あの……持ってきていないんだよ、逮捕状、んで、知り合いの女上司が逮捕状持ってるの、だからその女上司が居る部屋迄来て下さいな、その部屋に逮捕状がありますんで」
「えぇ……」
流石に針香枝は驚く、何だかガバガバだなぁ、と警察の闇を見た瞬間だった──

「はい、卑弥呼さん、起きて下さい、ってか、起きろ」
相馬はそう言って、卑弥呼の頬を叩く、そして卑弥呼が起床する。
「お早う、もう朝?」
「何言ってんだ、卑弥呼さん、犯人ですよ、九畳──」
相馬がそう言うと、胸ポケットから逮捕状を出す、出した時に口の中に入れた写真は落ちる。
「おい、九畳、お前に逮捕状が出ている、と言う事で逮捕な……って逮捕しているのかよ、よし、パトカー呼んで、終わりな?」
卑弥呼はそう言ってパトカーを呼ぶ──何とか殺人鬼を逮捕出来て、良かったな、と新輔は思う、今日は大変な一日と凄い一日だったな、と実感しながら欠伸を出した──
相馬の体の傷の跡、それは一体何なのか、そう思いながらパトカーの中の相馬を見つめる──

第五章 犯罪者と肉体改造者の邂逅 完

第六章に続く……

今回の逮捕者
九畳針香枝(くじょう はりかえ) 年齢 36
殺人鬼、巨乳であり、Gカップ。
華奢な体をしているが、隠れ怪力であり、殺害方法は素手。


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