二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- CLAYMORE 運命の道筋
- 日時: 2012/08/14 21:07
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
  
- プロローグ 
 「いつの世も戦士とは、多くのものを背負っている 」
 そう、その男は静かにゆっくりと語った……
 一体、どれ程の修羅場を潜り抜けてきたのか、
 どれ程の屍の山を乗り越えてきたのか。
 彼の纏う気迫と眼差しには、
 それは、本当の地獄と悲しみを知る者だけが持つ……
 凄みというものが有った。
 とうに過ぎ去った時間の中で、
 焼き付いて離れず逆光する記憶と痛みは、
 とてつもなく深く、悲しく、忌まわしく
 そして、懐かしい思い出でもあった。
 全てを失った男は大剣を取った。
 それが例え、血で血を洗う呪われたものあったとしても、
 醜態を晒してでも、そうしたかったのだ。
 己が生き長らえるが為に……
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- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.44 )
- 日時: 2012/11/05 15:33
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
  
- 幕間 黒い雪 
 レオナルSIDE
 (今回も難なく任務をこなしたか。
 それにしても、忌み嫌われている我々が、
 よもや、礼をいわれるとはな…… )
 普通は、まずありえない。
 自分らが行っている外道とも、
 悪魔とも言える所業や裏工作の数々は、決して公に出来る訳がない。
 クククっ…………
 ましてや人間は“異物”を忌み嫌うもの……
 当然と言えば、当然という事だな……
 (よほど、あの街は妖魔に苦しめられていたのか、
 あるいは奴が何か救いをしたのか…… )
 まあ、そんなさじはどうでも良い……。
 ……!?
 「久しいな…レオナル? 」
 「(シャガルか…… )
 ああ、そうだったな……。
 ここ最近、互いに顔を合わせる事は無かったな…… 」
 この、狐に似た痩せぎすの男はシャガル。
 そして、後ろにいるのは……
 「イースレイ。
 名はレオナル。 この者が奴の担当だ…… 」
 「へぇ…… 」
 白銀の王イースレイ……
 昔。
 訓練生の中で最も、圧倒的な力を見せつけていた
 あの子供か……
 「……何故、中央にいるはずのお前と
 ナンバー1が このような場所に……? 」
 「なに、大した用事でない……。
 ただ、指令でな…
 ここにいるイースレイと7番を戦わせただけだ 」
 「流石に殺してはいないがな 」とシャガルが笑う。
 「(ふん…この狐め……。
 担当する戦士の強さは、自分の利益になるからな……
 おそらく自分が担当しない戦士が、
 徐々に台頭してくる事が気に入らない。
 あるいは保身か…そんなものだろうな)
 ……それで、ウィルフレドはどうした? 」
 「ある程度、回復したら逃げたよ。
 珍しく悪態をつきながらな…… 」
 相変わらず人を食ったような奴だ。
 奴…訓練生の頃に他の訓練生を瞬殺していた時と(本当に殺してはいないが )。
 まったく…
 少しは変わっているかと思いきや変わってないではないか……
 この様子だと、相当の手傷を負っているはず。
 ……万が一、覚醒でもしていたら
 この狐…どうしてくれよう?
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 それから、奴を見つけたのは半日経った真夜中であった。
 場合が、場合故。
 人の意識を失いかけている可能性もあったが、
 どうやら、杞憂だったようだな……
 「手酷い傷だな…ウィルフレド?
 話しは聴いた……。
 あの、イースレイと戦ったそうだな? 」
 「あぁ…予想以上の化け物だった。
 正直、どうあがいても…
 イースレイに勝てるどころか、攻撃を防ぐ事さえ叶わなかった。
 左眼球は根こそぎ失い…。
 利き腕を4分の3のところで切断され、
 とどめに右上段切り………。
 奴が本気を出せば一瞬で、この首を取れただろう…… 」
 話しからして、
 おそらく攻撃型であったとしても結果は同じ……
 いや、目はともかく利き手を失う事になっていたやもしれない……。
 そうすると防御型の方が、かえって良かった。
 「そうか……無事で何よりだ 」
 「……?
 珍しいな、お前が戦士の心配をするなんて? 」
 心外だといわんばかりに、驚いた表情でこちらをみる。
 「ちょっとした親心というやつだ。
 だから、心配しないわけがなかろう……? 」
 「ふーん……。
 まあ、そういう事しておいてやる 」
 「(素っ気ないな……まあ良い )
 そうだな……。
 それにしても、もう…腕を完全に再生させたのか?
 普通、このような短期間ではありえないだろう? 」
 僅か半日で、それをやってのけるか。
 しかし、覚醒しているわけでもなさそうだが……?
 「……どの程度まで回復した? 」
 「……仕事に差し支えないくらいにはな 」
 つくづく規格外だな。
 あの大地にいる連中に比べると……
 続く
 後書き
 前話で足りなかった部分を+いたしました。
 最初は新話を書く予定で。
 前回の話しをあとで読み。
 何、これ?の状態だったので……
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.48 )
- 日時: 2012/11/06 01:00
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
  
- 番外編 IF 紅の傍観者 
 これは、本来あるべきはずの
 歴史と運命が違えた(たがえた)別世界。
 これは、決して語られぬ……
 もう一つの物語。
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 (!? あの妖気は……。
 そうか、奴もまだ生きていたのか…… )
 白銀の世界と同じ色の髪を持つ者イースレイは、
 つい先程まで忘れていた遠い記憶のそれと、
 その妖気の主を照らし合わせた。
 「どうしたの…イースレイ? 」
 「……いや。
 この先に、昔の知り合いがいる気がするんだ 」
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 「……もはや、貴様と二度と会わなくてすむと思っていたのだが?
 ……イースレイ? 」
 「……こっちも同じさ。
 よもや、今生で会うとは思っていなかったよ 」
 白と紅は互いに怪訝な表情で睨みあう。
 (恐らく、責任感の強かったイースレイの事だ……
 奴が自ら覚醒したきっかけとなった。
 昔の決着でも、つけるつもりだろうな…… )
 (カンが良いこいつの事だ。
 多分、こちらの考えをある程度読んでいるはず。
 さて……どうするかな? )
 ラキSIDE
 最初に見た時の印象は深紅の髪と深蒼の目。
 イースレイが言うには、
 昔、少しの間だけ戦士だった頃の知り合いらしい……
 よくはわからないけれど、
 雰囲気からして凄く仲が悪そうだ。
 「……あれから、随分と時間が経った。
 レオナルも、シャガルも…とうに墓の中で、
 他の知り合いも、もう殆ど生きてはいないだろうに……
 我々が長く生き過ぎたのか、死に損ねたのか…… 」
 「ふん……。
 よく、そんな事が言えるな。
 まるで、人を食ったような顔で……? 」
 レオナルとシャガルって誰だろ?
 ひょっとしたら、イースレイ達の昔の仲間……?
 イースレイの事をよく知らないけれど。
 ただごとじゃないと思う……
 「素っ気なく辛辣な奴だな…相変わらず 」
 「…………くだらない……。
 …………!? 」
 ウィルフレドSIDE
 ……こいつは!?
 何故、この女が此処に……?
 そして、如何なる理由でイースレイは共にいるのだ!!?
 かつてのナンバー1 ローズマリーを殺した
 歴代最強の女微笑のテレサを殺した女。
 プリシラと……
 「……何故、“こいつ”が“此処”に居る? 」
 「それは、お前の知るところではない。
 ただ、言えるのは……
 暫く前、知り合ったって事だな…… 」
 実に白々しい。
 この北の地で、プリシラが三つ目の街を壊滅させた頃だったか…
 突然、イースレイに敗れ。
 軍門に下ったという噂が流れたのは……?
 俺の推測が正しければ、それは空言だろう。
 俺が知り得る限りテレサは、
 白銀の王イースレイ
 女帝のリフル
 そして、ルシエラの……
 全ての深淵の者が仮に共闘したとしても、敗れるのは深淵の方と言える程に……。
 あまり孤高で、
 あまりに圧倒的に強かった。
 そのテレサを殺した女だ。
 その気になれば、俺達など瞬殺だろう……
 「…………。
 お前こそ、何故此処へ……?
 確か、クロノスやラーズと同じく
 こそこそと暮らしていたはずだけど……? 」
 「その言葉をそっくりそのまま返す。
 ……だが、今回だけ教えてやろう。
 この先の街…ピエタで幾つもの光が消えてゆくのを傍観していた 」
 「傍観? 」
 「あぁ、あまり良いとは言えないがな…… 」
 リカルドの乱入か…。
 一つ、また一つ戦士の妖気が消えて行く……
 「………… 」
 !?
 この妖気は………!??
 終わり
 後書き
 北の戦乱編です。
 前作はリカルドでしたが、今回はイースレイ+ラキとプリシラ(プリシラは台詞0ですが…… )。
 このパラレルワールドでの主人公は、
 もう、わかってますが…リフルと会った後に覚醒しております。
 理由は…考えておりません!
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.51 )
- 日時: 2012/11/06 23:59
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
  
- Scene14 千里眼のゲオルギウス 
 自分は曖昧にしか、家族の事を覚えていない……
 それ以外の幼い頃の記憶は無く……
 気が付いた時には、すでにこの組織の訓練生だった。
 何度か、その失われた過去を取り戻そうとした。
 しかし、結局何も思い出せず……
 いつしか、思い出そうとは思わなくなった。
 それほど、忌まわしい過去か…
 あるいは、辛い記憶なのかもしれない……
 妖魔を倒した戦士は、その血のりを一振で落とす。
 そして大剣を背に戻し、
 出入り口や窓が堅く閉ざされた建物へ向かって言う。
 「仕事は達成いたしました。
 報酬金は、後ほど来るてはずの黒服の方にお渡しください 」
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 「また、眼鏡を壊したのか……
 後、何個壊せば気が済むのだ お前は……? 」
 「それに関しては……
 大変、深く反省をいたしております。 ですが、眼鏡が無いと困りますので何卒…… 」
 穏やかそうな雰囲気の戦士は、
 その言葉通り実に申し訳なさそうに深く頭を下げる。
 「もう良い……
 ただし今度こそ、眼鏡を長持ちさせろ。 眼鏡はタダではないのだからな…!? 」
 「何度、同じ内容の会話とやり取りをした事か… 」と。
 深く溜め息をする黒服の男。
 そして、何度も反省しつつ……
 忘れたかのように何度も眼鏡を破壊してきた戦士。
 この珍奇な光景は恐らく、他の戦士には決して無いだろう。
 「わかりました……。
 次こそは、注意します…… 」
 続く
 後書き
 大変、短い文章で申し訳ごさいません。
 漸く、ゲオルギウスが本編にお目見えいたしました!
 元々、眼鏡無しだったのですが。
 原作でサングラスがありますし、
 眼鏡もあっても不思議では無いので眼鏡キャラに……
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.52 )
- 日時: 2012/11/09 01:00
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
  
- 人物設定3 
 ランドルフ
 「俺らは“生き残る為”に戦ってんだよ。
 それ以上でも、以下でもねぇ……
 それが、存在理由だ 」
 性別:男
 属性:攻撃型
 No.8
 異名:血濡れの〜
 利き手:右
 性格:短気で大ざっぱ気性が荒い。
 反面、リーダーとしての気質は高く面倒見はよい。ポジティブ
 容姿:少し固めの金髪と銀眼に透けるような白い肌で、明るい雰囲気の美青年。
 髪型はウルフカット。 身長は188cm
 設定:レーヴァントの3歳上の兄。 母親が違う。
 冷静沈着の弟とは反対の性格で気性が高く
 全身を血を濡らす程、相手をいたぶる癖が相まって“血濡れ”と呼ばれている。
 しかし、戦闘狂では無くリーダーとして気質を持ち常識的で、
 当人にとって、その異名は心外のようだ。
 兄弟仲は良く、意識疎通と理解が出来る数少ない人物でもある。
 ゲオルギウス
 「さあ、どうですかね……?
 しかし、自分もそんなに甘くないのですよ……!! 」
 性別:男
 No.11
 異名:千里眼の〜
 属性:防御型
 利き手:左
 性格:温厚で天然。
 物腰柔らかで丁寧、礼儀正しい好青年。
 容姿:尻まである金髪をえりあしのところでひとまとめにして、
 銀眼、眼鏡を着用した知的で温和な美男。
 耳が少し尖っている。わかりやすくいうと、
 円卓の生徒The Eternal Legendのミンツを穏やかにし、耳を短くしたもの。
 設定:全戦士の中で最も妖気を読む事に長けた組織の目で、
 その精度は、極めて高く細かいところから広範囲に渡る。
 また、その精度で相手の妖気を操作して相手を操り人形のようにする事も可能だが、
 反面、相手の精神に介入する事はあまり得意ではない。
 組織に連れて来られる以前の過去は、殆ど覚えておらず
 曖昧に顔や声を覚えている程度のものしか無い。
 その過去に何があったのかは定かではないが、
 思い出そうにも、思い出せなかった為に本人は既に諦めているもよう。
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.53 )
- 日時: 2012/11/11 01:40
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
  
- 「だから、お前は馬鹿なのだよ。 
 ……トマーゾ? 」
 “死にたくない”
 それが、トマーゾの最後の言葉でした。
 運命に翻弄された自分達は、
 何をする為に生まれ、
 何の為に生きて、死んで往くのでしょう……。
 どこへ……?
 Scene15 残響の軌跡
 最初にトマーゾと知り合ったのは、
 模造の大剣を用いた訓練が始まった頃でした……
 当時は、鼻持ちにならない人物ではなくて……
 元々、高慢で上から目線ではあったものの。
 まだ、現在よりは明るく気さくではあった。
 「ボクの名はトマーゾだ。
 宜しく それで、君の名は? 」
 「……自分?
 自分はゲオルギウスです 」
 「へぇ…他の連中に比べて、
 君はきちんとした敬語を知っているようだな?
 どこで学んだだい? 」
 「……潜入の調査の訓練でです。
 気がついたら習慣になって、元の口調は忘れてしまいました 」
 時に自分達は場合によっては、
 戦士という事を隠して妖魔を探すという仕事もある。
 その為に都会の紳士の尊大さ。
 あるいは貴族に仕える執事の仕事から、
 裏社会のごろつきの凄みまでと。
 これらを訓練や座学で、
 様々な職種や立場の人間の、動作や口調や雰囲気等を学び。
 必要に応じて、完全になりすまします。……
 とまあ、簡単に言えばそんなところですが、
 中には完璧に学びきれずに、得手と不得手がある方も少なくありません。
 例えば、ナンバー3のダフさん
 彼は悪く言えば…頭が残念な人でして、
 ごろつきの凄みしか覚えませんでした。
 「ふぅん…… 」
 「……それで、何故トマーゾさんは話しかけてきたのですか? 」
 「んー……。
 他の連中よりは、気が合いそうだからさ。
 旧知の二人は、どうやらボクの事を煙たがっているようだし、
 かといって、他の連中は気に入らないから…… 」
 まあ、そこは致し方ないかった。
 トマーゾは、かつて貴族のご子息だったらしいですし……
 故に生まれ育ちの違うみんなとは、相容れなかったのでしょう。
 「それと、ボクの事は呼び捨てにしていい。
 ……何というか、嫌なんだよ。
 昔のように“さん” “様” “殿”付けは…… 」
 曰わく、昔の悲しい過去を思い出すから。
 「はい、承りました 」
 続く
 後書き
 トマーゾ再び登場(!?)
 私もよもや、彼が復活するとは考えてもおりませんでした。
 えぇ、全く……予想の斜め上です。
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