二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- ぬらりひょんの孫-もしもあの時-
- 日時: 2010/10/29 00:19
- 名前: 向日葵 ◆5tAuYEuj7w (ID: 5bBsNqZt)
こんにちわっ&はじめましてっ
3年ぶりに舞い戻って来た向日葵と申します
あ、名前は変えてありますが。
まずはクリック、ありがとうございます、ハイ←
まあ、題名通り、ここはぬら孫の夢小説です。。
まあ、特にルールとかはないんですけど、これだけは守ってほしいってーのが3つほど。
・まずは荒らしはやめてください。
ここ、荒らされるが為に作ったわけじゃないですし
・更新が亀の歩みよりも遅いのでご承知ください。
まあ、来年受験ですからね。。
・駄文です&原作沿いではありません
まんまです。
これを守ってくださる方だけドーゾ☆
いらっしゃってくださったお客様.・*
戒魔様
紅葉様
凛様
海条みや 様
目次
序幕…>>2
第一幕
1−1>>7
1−2>>11
1−3>>14
第二幕
1−1>>20
1−2>>21
1−3>>23
1−4>>24
1−5>>25
1−6>>26
第三幕
1−1>>28
1−2>>29
1−3>>32
1−4>>36
1−5>>39
1−6>>40
第四幕
1−1>>42
1−2>>43
1−3>>44
1−4>>47
1−5>>49
報告.・*
>>41
訪問インタビュー
橘 風花編>>31
納豆小僧の悪夢>>33
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- Re: ぬらりひょんの孫-永遠ノ唄- ( No.25 )
- 日時: 2010/10/05 17:44
- 名前: 向日葵 ◆5tAuYEuj7w (ID: 5bBsNqZt)
1−5.・*
そこは縁側だった。
空には満月。
庭には、満開のしだれ桜があり、花弁を散らせている。
その下には池があり、波紋が立っている。
そんな光景が見える縁側には、身体が弱そうな青年が盃を持って〝妖銘酒〟という酒をちびちびと飲んでいる。
その向かいには白とも銀ともいえぬ髪と黒髪を長く伸ばした青年もいて、同じように酒を口に運んでいる。
二人はこちらに気づいていないようで、たまにハハハ、と笑っている。
風花は無言で襖をそぉっと閉めた。何かの間違いだったのだろう。
そしてもう一度毛倡妓の元に行き、かくかくしかじか話すと、彼女は何かに気付いたようで、「え、あ、リクオ様は今お疲れで眠ってらっしゃるのです!」と言ってにへら、と笑う。
「リクオ〝様〟…? 家政婦…?」
が、近くにいた納豆小僧諸々が毛倡妓の意図を知ってか知らずか言った。(これは確実に後者だろうが。)
「だーーかーーらぁーーー! それがリクオ様なんだって」
笑いながら酒を一口飲んだ。
全妖怪の視線が納豆小僧に降り注ぐ。だが当本人は酔っているため全く気付かず、御猪口でまた酒を呑気にプハーッと飲んでいる。
剣呑な空気が流れ、さすがの納豆小僧も可笑しいとおもったらしく、辺りを見渡す。
風花はそれで、あー、あれが奴良君。と沈黙で判断したようで、電光石火の勢いで襖に近寄り、今度は思いっ切り、人生初といっていい程力を込めて開けた。
****
納豆小僧のその後は番外編でお知らせします。
- Re: ぬらりひょんの孫-永遠ノ唄- ( No.26 )
- 日時: 2010/10/05 18:03
- 名前: 向日葵 ◆5tAuYEuj7w (ID: 5bBsNqZt)
1−6.・*
屋敷中に響きそうな程大きな音がして、鴆とリクオはおっかなびっくり、音の方に首を伸ばす。
そこには、リクオにとって見覚えがある顔があった。
「橘…?」
「おい、リクオ。あいつ、知り合いか?」
「ああ。」
身体の弱そうな青年がコソコソと怖いものを見る目でリクオに耳打ちする。
風花はそんな二人の元に駆け寄り、リクオの瞳を全てを見透かすかの様な眼で見つめる。
「オメェ、寝てたんじゃ」
「ホントに、奴良君?」
「ッ!?」
「奴良君…なの?」
「…………」
「………そっか。奴良君も妖怪なんだ?」
風花は少し微笑んだ。
鴆は違和感を感じた。
——「も」? それになんでリクオってわかったんだ? 例えリクオだと分かったとして、何故妖怪だと分かる?
「おい、リクオ。こいつぁ」
「で、奴良君。なんで私、君の家にいるワケ?:
鴆は言葉を遮られ池の中の鯉のように口をパクつかせているが、風花一撃必殺技「華麗なるスルー攻撃」で迎え撃つ。
「後で説明してやるから、今は寝ろ。顔色悪ィぞ。」
リクオは質問からぬらりくらりと話を逸らすと、新たに盃に妖銘酒をたっぷりと注いで一気に飲み干す。
その刹那風花はリクオから盃を奪うと、妖銘酒を引っ掴み、乱暴に注ぐと一気飲みして立ち上がり、縁側から離れ、襖に手を掛けた。
心臓の高鳴りが五月蠅くて、信じられなくて、消したくて妖銘酒を飲み干したが風花は、後悔した。
頭の中に鐘があるようでぐわんぐわんと鳴り響く。まるで警告のよう。
そして風花は頭痛に耐え切れなくなって襖から出る。
「……なんだ? ありゃ。」
「………………さあな。」
男二人が首を傾げたその瞬間、襖の向こうからドサッという音がして、リクオは「オイッ」と立ち上がり、襖を開け少女を抱き上げた。
残された孤独な鴆は、よっこらせと薬を用意すべく
立ち上がった。
- Re: ぬらりひょんの孫-永遠ノ唄- ( No.27 )
- 日時: 2010/10/06 00:12
- 名前: 向日葵 ◆5tAuYEuj7w (ID: 5bBsNqZt)
誰かコメくださ〜い←
ま、もらえないのも仕方ないですけどね笑
意味不明やも…!?
それじゃあ、また明日ノシ
あ、でも明日は学校で体育大会があるんで疲れて寝てるやもなんで、来れないかもかも…!?
- Re: ぬらりひょんの孫-永遠ノ唄- ( No.28 )
- 日時: 2010/10/07 01:16
- 名前: 向日葵 ◆5tAuYEuj7w (ID: 5bBsNqZt)
第三幕
「誰……?」
振り向くとそこには柔和な笑みを浮かべる女性がいた。
かか様と同じくらい値が張りそうな藤色の着物を纏っている。
「こんなところで何をしておる? 我が姪よ。」
そう言うと、女性は笑みを崩さず私に歩み寄り、今降っている雪と同じような色白な手で私の頬をそっと触る。
「叔母様…? 〝羽衣狐〟叔母様?」
「ふふふ……。大きくなったのう。妾の姪よ。それにしてもこんな寒い時に、どうしたというのじゃ? 凍え死にたい訳ではなかろ?」
私は何と言えばいいのかわからず、俯いた。
叔母様がさしてくれた傘のお陰で頭に雪がかからなかった。
「叔母様…コウは……コウは…。かか様を護れなかった……! この力のせいでかか様が……」
「そう自らを責めるでない、コウよ。」
私は張り裂けそうな胸を押さえ、そっと叔母様の整った顔を見つめた。黒い瞳、黒い髪、それに見惚れながらも、次の言葉を待ってみる。
「コウ、お前は妾と我が姉の〝希望〟なのじゃ。
お前のためなら笑って命を投げ出そうぞ。」
「叔母様……コウは……。」
「さあ、帰ろうぞ。清明が妾の帰りを待っておるでな。」
叔母様は私の手を引き、歩き出した。
その時の叔母様の黒き瞳からは、涙が溢れ出ていた。
そして、待たせてある〝朧車〟に乗り込む。
〝コウ……。妾はコウが生き延びるためなら、何でもするであろうなあ……。お主は、妾達の≪希望≫なのじゃから。〟
頭の中にかか様の笑顔が浮かぶ。
気付けば、私は声を張り上げていた。
「かか様ぁーーーッ!! コウは、コウはっ……、かか様がどこかで生きていることを………信じてっ…いますっ……
私はッ……必ずや」
何かを言った覚えはある。
叔母様の少し微笑んだ顔も覚えている。
が、そこから先の言葉は思い出せなかった。
.・*
目を開けると先刻寝ていた部屋だった。
風花は近くにあった学校用の鞄から折り畳み式の薄いピンクの携帯を取り出して開ける。
待ち受け画面には黄金色の大きなくるくるした愛くるしい黒猫がアナログ時計の隣で丸まって眠っている。
AM01:59:58。
少し見つめていると、2時になって黒猫が仰向けに寝転がって、どこぞのマンガの様な見事な鼻提灯を作っている。
屋敷は恐ろしい程静まり返っていた。
人様の家だと承知しつつも、風花は手当たり次第、襖を開け続けていた時、リクオと酒を酌み交わしていた鴆が、障子を少し開けて、月を見ている所に遭遇した。
- Re: ぬらりひょんの孫-永遠ノ唄- ( No.29 )
- 日時: 2010/10/07 18:16
- 名前: 向日葵 ◆5tAuYEuj7w (ID: 5bBsNqZt)
1−2.・*
「あー……。」
「よぉ。もう大丈夫なのか?」
風花はうなずき一つで返すと、しばらくぬぼーっと立っていたが、鴆に「座れよ。」と言われて、彼の近くで足を延ばして座った。
そして、ふと頭に浮かんだ疑問を口に出す。
「すごく……静かなんだね。」
「あん?」
「妖怪って、夜に活動すると思ってた。」
「……あー。」
鴆は最初は真意をはかりかねていたらしいが、やっと分かった、という様に風花を横目で見た。
だが風花はそれを受け流して天井を仰ぐ。
言っていいものか。
鴆は千思万考するものの、もう風花に妖怪たちも見られているし、リクオの夜の変化した姿も既に見られているし、この調子だとリクオが三代目、といいう事も分かっていそうだな、と思って沈黙を破った。
「今は出入りしてる。」
「出入り……。百鬼夜行?」
「よく知ってるな。」
「伊達に妖怪やってない。」
「そういえば…何年生きてんだ?」
風花は立ち上がって歩きだす。アイボリーの長い髪が柔らかく風に揺れる。
すると、その制服のスカートがぼっこりと盛り上がり、そこから16本の毛並みの美しいミルクティーの尾がシュルシュルと次々に出てくる。
「な……っ」
鴆は驚愕で目を見開いている。口もポカン、と開いていて随分と間抜けな面だ。
「開いた口がふさがらない」というのは心底呆れた事を言うが、この場合は驚きすぎて、驚き>口を閉じる、になっているのだろう、
「この尾は、100年毎に1本づつ増える。……これで、わかるでしょ? 羽衣狐は転生する度に増えるらしいけど。」
風花は呟くと歩き出す。
歩を一歩進める度に、風花の外見が変わっていく。
髪の色が癖っ毛あるミルクティー色に変わり。学校の制服は、薄い紫の生地に青い紫陽花が描かれた着物に変わり。ミルクティー色のその髪の間からひょっこり姿を現したのはピンと立った二等辺三角形の獣耳。ニヤリ、と不敵に笑った口から覗くのは鋭くとがった犬歯だ。そして、その瞳はつり目がちになり、今は玉虫色に爛々と輝いていて、違う角度から見ると黄金色にも琥珀色にも見える。
————そうだ。私は…
「コウだ。」
今、思い出したよ、かか様——。
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