二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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BLEACH 零を背負う者
日時: 2009/12/19 01:31
名前: 湯山 アヤカ (ID: .DDflOWn)

 あの、色々あって、もう一回はじめることにしました。

 よろしくお願いします


  目次
   1 プロローグ              10 るかと舞奈
       >>1                   >>17 >>18
   2 零番隊の秘密           11 それぞれの覚悟
       >>2 >>3 >>4 >>5        >>19
   3 双子の隊長             12 るかの陰謀
       >>6                   >>20
   4 始まりの人物            13 空白の一日
       >>7                   >>21
   5 藤原家と朽木家          14 るかの誘惑
       >>8 >>9                >>22
   6 訪問客                15 昔の舞奈と今の珠
       >>10                   >>23
   7 開戦の合図             16 終わりの始まり
       >>11                   >>24
   8 塗りつぶされた真実         17 輝く紅き月
       >>12 >>13 >>14 >>15      >>25 >>26 >>27
   9 十一番隊にて             18 零番隊出動
       >>16                    >>28


   19 落ちなかった落ち葉
       >>29 >>30 >>31 >>32 >>33
   20 応え
       >>34 >>35 >>42



 イラスト 泉 珠  >>36

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Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.20 )
日時: 2009/12/05 20:03
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

20 るかの陰謀
  るか 視点
 「白哉様…」
 「なんだ」
 私が呼べば、白哉はちゃんと返事してくれる。私は、隣にいるルキアを見た。ルキアは私を見ると、気を使おうとしたのか、部屋から出て行こうとした。
 「ここにいて、ルキア。これから話すことは、朽木家の今後にとても深く、関わる事だから」
 私は、一息を置いて、二人を見た。
 二人とも、真剣な表情をしている。
 ふふ…まんまと私に騙されたわね……
 「零番隊隊長、泉 珠はこの朽木家の現当主、朽木 白哉を暗殺し、この一族を全て滅するつもりです」
 白哉は、小さく反応した。
 「どこで、それを聞いた…」
 「風のうわさで聞いたものです。定かではないかも知れませんが、一応用心しておいた方がよいかと…」
 「もうよい、下がれ」
 私は白哉の言う通りにした。
 ここはうまくいったわ。次は……

Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.21 )
日時: 2009/12/05 20:06
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

 21 空白の一日
  舞奈 視点

 「舞奈ちゃん、舞奈ちゃん」

 誰かがあたしを呼んでいる…

 幼い時のあたしが、髪をバレッターで留めている女の子と一緒にいるのが見えた。

 なんで、幼いあたしがいるの?」

 しばらく考えて、やっと分かった。これは、夢なんだと……

 それにしても、あの女の子の髪、長いなぁ〜 バレッターで留めて、腰の長さだもん。降ろしたら、自分の身長を超えるんじゃないかな…

 でも、あの髪の色、藤原と同じ……

 「舞奈ちゃん将来、何がしたいの?」

 その子が、幼いあたしに聞いた。

 「あたしは死神になって、それで、今まで通りにみんなや兄様と一緒にいれたら、いいのかな?」

 あぁ、そう言えば、昔はそんな事、考えていたな…

 「————ちゃんは?」

 あれ、今何て言ったの?聞こえない……あたしは、何か忘れている…とても大切な何かを……

 「私は——————————————」

 口が動いているのは見えるけど、言ってる子とはまったく聞こえない…

 次にあたしが見たのは、見慣れた天井。

Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.22 )
日時: 2009/12/05 20:16
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

22 るかの誘惑
  舞奈 視点

 自分の部屋の天井を見て分かった、目が覚めたんだ。

 えっ!朝の9時?あたし、15時間以上寝たの!?

 「おっはよう〜 舞奈ちゃん」

 わぁっ!! びっくりした…って、藤原ー!! なんで、ここにいんのぉー!?!?

 「あははは〜 舞奈ちゃん、びっくりしすぎだよ」

 藤原は窓から入ってきたらしい。

 「な、何しに来たの?」

 「空白の一日…それを、舞奈ちゃんは思い出した?」

 突然、藤原がこう言った。

 「なんで…それを?」

 なんで? なんで? なんでそれを知ってるの?

 空白の一日…

 あたしは一日だけ記憶が抜けている……

 それは、あたしが炎帝を手にしたばかりのとき。初めておじい様に四大貴族の集会に連れて行ってもらったの。兄様とおじい様と一緒に、集会所に行った事までは覚えてるけど… その後はもう……

 「まぁ、いいや。それより、明日は隊首会があるのよね」

 げっ…そうだった……卯ノ花隊長のこと、どうしよう!!

 「そうだよ。あたし、ちゃんと出席するから。あたしの私用で、隊の印象を下げるわけには、いかないわ」

 「さすが隊長ね」

 藤原はそう言いながら、まじまじとあたしの顔をみつめた。そして、大きくため息をつく。

 「それにしても、あなた、昔とずいぶん変わったわねぇ〜」

 その言葉は、グサッとあたしの心に刺さった。

 「それだけを言いに来たの。じゃあね〜」

 藤原は手を振りながら、また窓から出て行った。

 あいつが去った後の静かな部屋で、ある思いが脳内に浮かんだ。

 あたしは…変わった?だから、兄様達は気付いてくれないの……?

 そりゃあ、50年も経ってるから色々変わったのかも知れない…

 兄様はあの後、緋真さんと結婚して、ルキア姉様を妹として迎えて、六番隊の隊長になって…ものすごく冷徹になったけど、あたしには分かる!! 兄様はやっぱり昔のように温かくて、優しい。

 でも、あたしは?

 あたしは、零番隊の隊長になって、男装して、卍解を修得して、ホロウ以外の人のいっぱい、殺して……

 そっか、もう昔のあたしじゃないね。

 あはは、でも大丈夫…だって、あたしは泉 珠なんだから……

Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.23 )
日時: 2009/12/05 20:19
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

23 昔の舞奈と今の珠
  舞奈 視点

 次の日、あたしは隊首会に出席した。

 終わった後、卯ノ花隊長に呼ばれたけど、大丈夫。あたしはもう、決心したから。

 「泉隊長、あなた、本当は朽木 舞奈という名前では、ないのでしょうか?」

 一昨日、もしくは昨日のあたしなら、この質問に戸惑っただろう。でも、今なら——————

 「俺は泉 珠です、卯ノ花隊長。たしかに、あんたの言うとおり、俺は朽木 舞奈でした。でも、今はもう違います」

       ——————はっきり答えられる。

 「それは、逃げているだけなのでは?あなたは、怖いだけでしょう、変わりすぎてしまった自分を、朽木隊長や私達に認めてもらえないのかと」

 「さすがですね、卯ノ花隊長。その通りですよ。俺は…あたしは、もう昔にみたいにきれいじゃないんです。絶対、昔みたいに兄様や卯ノ花隊長達と接する権利は、あたしには、もうない…」

 あたしは、卯ノ花隊長を一度も見ず、その場を離れた。

 「舞奈!探してたぞ」

 少し歩くと、聞き慣れた声に呼び止められた。

 「砕蜂…」

 「この間、お前が私に頼んだことを、調べてきた。藤原家はもう数十年前から、瀞霊廷を潰す計画を立て始めている。少しずつ、内側から壊していくつもりだ。そして、その最初のターゲットが……」

 「朽木家、六番隊ね」

 あたしの言葉に、砕蜂が小さく頷く。

 冗談じゃないわ…でも、藤原は何をもたもたしてるのかなぁ…チャンスならいっぱいあったはずなのに……

 その時、地獄蝶が飛んできた。

 『零番隊隊長、泉 珠。すぐに四十六室に来て下さい』

 はぁ〜 久し振りのお呼び出しだな…今回は誰を殺りにいくんだろう?

Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.24 )
日時: 2009/12/05 20:25
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

24 終わりの始まり
  舞奈 視点

 「泉 珠、朽木家は藤原家の者と手を組み、瀞霊廷を滅ぼそうとしている。そのため、我らはこうすることに決めた。朽木家を全滅させる。その任務を零番隊にまかせる」

 四十六室に着くと、そう告げられた。

 朽木家を全滅…?それって、兄様を殺せって事だよね……?しかも、あたしの手で……

 「ちょっと待って下さい!! それは間違いです。藤原家は確かに、瀞霊廷を滅ぼそうとしていますが、朽木家が何も関係ありませんっ!!! だから———」

 「反論は許されぬ」

 「任命をまっとうせよ」

 「それが、掟だ」

 「破る事は許されぬ」

 色々な方向から、声が伝わってくる。

 こ、こんなの、おかしいよ…なんで? なんでこうなるの?

 ふと、別の疑問が、頭の中に浮び上がった。

 なんで、藤原家の目的が四十六室にバレたの?藤原 るかがこんなヘマをするわけないし……砕蜂も、あたしが内緒で頼んだんだから、上にはバレないように、やってくれたはず……

 『おたくは、これから地獄を見るわ』

 藤原の言葉がよみがえる。

 そうか…そういう事だったんだ……

 あいつは、藤原 るかはわざと情報ををもらしたんだ。あたしを、苦しめるために。

 でも、なんで?

 「兄様を殺す位なら、あたしは零番隊の隊長をやめる!」

 思わず、そう叫んだ。また、各方向から声がする。

 「それは、許されぬ」

 「朽木 舞奈は死んだ」

 「お前は泉 珠だ」

 もう、何を言ってもダメだ…

 そっさに、そう感じた。四十六室は、きっと自分達の判断を変えてはくれない……

 「もし、あたしが今回の仕事は受け付けないと言ったら、どうしますか?」

 「その時は、隊全員に責任を取ってもらう」

 こんな自己中な事で、みんなを巻き込むわけには行かない。

 「いつ、実施しますか?」

 「今晩だ」

 あたしは一礼すると、薄暗いそこを後にした。

 
 外に出ると、眩しい光にあたしは思わず手をかざした。


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