二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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BLEACH 零を背負う者
日時: 2009/12/19 01:31
名前: 湯山 アヤカ (ID: .DDflOWn)

 あの、色々あって、もう一回はじめることにしました。

 よろしくお願いします


  目次
   1 プロローグ              10 るかと舞奈
       >>1                   >>17 >>18
   2 零番隊の秘密           11 それぞれの覚悟
       >>2 >>3 >>4 >>5        >>19
   3 双子の隊長             12 るかの陰謀
       >>6                   >>20
   4 始まりの人物            13 空白の一日
       >>7                   >>21
   5 藤原家と朽木家          14 るかの誘惑
       >>8 >>9                >>22
   6 訪問客                15 昔の舞奈と今の珠
       >>10                   >>23
   7 開戦の合図             16 終わりの始まり
       >>11                   >>24
   8 塗りつぶされた真実         17 輝く紅き月
       >>12 >>13 >>14 >>15      >>25 >>26 >>27
   9 十一番隊にて             18 零番隊出動
       >>16                    >>28


   19 落ちなかった落ち葉
       >>29 >>30 >>31 >>32 >>33
   20 応え
       >>34 >>35 >>42



 イラスト 泉 珠  >>36

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Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.15 )
日時: 2009/12/05 19:48
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

15 塗りつぶされた真実
舞奈 視点
げっ、市丸 ギン・・・!
あたし、こいつ苦手なんだよね・・・・・・、なんか、全てを見透かされてる感じが・・・
「なんでもねぇよ・・・」
「ホンマ〜?あ、そうそう、ボクずっと思っとったけど、零番隊長さんってなんで、そんな女々しいんや?」
それはね、ギン。零番隊長さんが本物の女だからだよ・・・って言えるわけないよねぇ〜
「俺は女々しくねぇよ。ここも、たまたま通りかかっただけだ。じゃあな・・・」
「ちょいと待ち、零番隊長さん。零番隊がなんのために造られたのか、教えてくれへんか?」
この目だ・・・この人の心を射貫くような目・・・・・・
こいつ、何を探っているんだ。
「零番隊は、護廷隊が処理しきれないホロウなどを倒すために造られた。まぁ・・・、俺が就任してから、まだ一度も実戦したことはないがな」
「ホンマや?」
「本当だ」
これは本当のこと。でも、あたし達にはもう一つの仕事がある。てゆーか、こっちの方がメインだけどね。

それは、暗殺。

瀞霊廷にとっての危険人物を消す。
莫大な権力で、瀞霊廷を潰そうとしている貴族。蛆虫の巣なんかじゃ、収まり切れない程の危険分子。
ちなみに、こっちは腐るほどやってるよ。
「あと、零番隊長さんは、どうして試験を受けないで、隊長になったんや」
こいつ・・・、やっぱりあたしのことを探っている。
「それは、俺はあの時、まだ幼かったからだ。それに、前の隊長が殉職したため、いち早く隊長を決めなくちゃならなかったんだ」
すると、ギンは顔をあたしにぐいっと近付けた。
「ボクは零番隊長さんが、斬魄刀を解放すれば正体がバレてしまうと思おとったが、ちゃうんかい?」
「な、なにを言ってるんだ・・・」
「なぁーんて、冗談に決まっとるやないか。ホンマ、零番隊長さんはオモロイなぁ〜。じゃ、バイバ〜イ」
ギンは手を振ると、三番隊舎へと消えていった。
あいつの言う事は当たっている。あたしは朽木家だから、隊長格との知り合いが多い。100年前から隊長の人は皆、あたしを知っている。
だから、全死神の前で試験をやったら、確実にバレる。
ちなみに、試験とは、隊長は護廷隊の後ろから順に隊長と試合をし、続けて4人に勝ったら、合格だ。副隊長も、護廷隊の副隊長と同じルールでやる。
あ〜、もう。今日は本当にイライラするな!!
こんな時はストレス発散でもしにいくか・・・

Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.16 )
日時: 2009/12/05 19:55
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

16 十一番隊にて
  舞奈 視点
 十一番隊に来ると、さっそくやちるが、あたしに飛び付いてきた。
 「しゅうしゅう、久しぶりぃーー!!」
 「おっ、やちる。更木隊長はいるか?」
 ストレスが溜まっているときは、更木隊長と殺りあいをすると、すっきりするんだ。
 「うん!あと、るんるんも来てるよ!!」
 「るんるん?」
 誰だ、それは。
 でも、その「るんるん」が誰なのか、すぐに分かった。
 鍛錬場に入ると、そこには一角と殺り合っている藤原の姿があったのだ。
 藤原 るか、それでるんるんか。なりほど・・・
 殺り合っている二人が手にしているのは、木刀なんかじゃなく、斬魄刀。
 今の所を見ると、一角が苦戦しているようだ。
 「おたくの負けよ、一角」
 藤原は瞬歩で一角に迫り、首に斬魄刀を当てた。
 さすが、藤原家専属の死神なだけはあるね・・・あの一角を余裕で負かすなんて・・・・・・
 「あら、珠君」
 藤原はあたしに気付いて、近寄ってきた。
 「ふじっ、るかさん、どうしてここにいるんだ?」
 「戦っていないと、体が鈍るのよ。ここの奴らって好戦的で、遠慮なしにかかってくるじゃない?だから、丁度いい相手になるの」
 「そう・・・なのか?」
 こいつ・・・、何を考えてるのか、さっぱり分からないわ。
 「おい、珠。俺と殺し合いをするために、来たのかァ・・・?」
 更木隊長が、興奮気味に近付いてきた。
 「いいぜ、更木隊長。今日は俺も本気でいくよ!」
 更木隊長はニヤッと笑うと刀を抜き、あたしに向けて振り下ろす。あたしも刀を抜き、それを正面から受けた。
 うわぁ・・・、力強っ。やっぱりあたしが女だって知らないからかな・・・?
 でも、この人はたとえ、あたしが女だって分かってても、絶対、手加減しないと思う。もし、更木隊長がそんなことで手加減するような奴だったら、見下すけどね・・・
 女だからって、手加減されたり、守られたりするのは、大嫌いなんだ。
 「とっとと始解しろ、珠」
 あたしはそれを聞くと、ニヤッと笑って更木隊長を押し退けた。
 「二人とも、あまり建物、壊さないで下さいよ」
 一角がそう言うのが聞こえた。
 「それは無理だな、一角。まぁ、修理代くらいは、俺が出してやらないこともねぇよ」
 あたしは、一角に向かって叫ぶと、斬魄刀を前方に構えた。
 「燃え盛れ、炎帝えんてい
 紅い炎が炎帝を取りまいた。
 「行くぞ、更木隊——」
 「今、その斬魄刀を何と呼びました、泉隊長?」
 聞き慣れた声がした。
 「卯ノ花・・・隊、長」
 そんな・・・、なんで卯ノ花隊長がここにいるの・・・・・・?この隊には、昔のあたしを知ってる人がいないから、今まで気楽に炎帝の名が出せたのに・・・なんで?
 そのとき、あたしは見たんだ。卯ノ花隊長の後ろで、ほくそ笑んでいる藤原 るかを・・・
 あたしは、まんまとそいつの罠にはまってしまったんだ。

Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.17 )
日時: 2009/12/05 19:56
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

 5 るかと舞奈
  舞奈 視点
 「どうして、ここにいるんですか、卯ノ花隊長」
 「るかさんに、泉隊長が思い怪我を負わされたと、聞いたので・・・」
 「でも、もしそうだとしても、隊長が来る必要はないじゃないですか?!」
 「私が是非、烈にと頼んだのよ」
 「それは後にして下さい。泉隊長、あなたの斬魄刀の名前は、何なのですか?」
 あたしが回答に困っていると、一角が口を開いた。
 「知らないスか?泉隊長の斬魄刀、この隊じゃ有名ですよ。たしか・・・炎帝でしたっけ」
 一角の奴め・・・絶対ぶっ殺してやる・・・・・・
 卯ノ花隊長が、目を見開いた。
 ヤバイよ・・・あの冷静沈着な卯ノ花隊長が、かなりびっくりしてるよ。どうすればいいんだ、あたし!!

 ① 逃げる
 ② 正体をバラス
 ③ 一角を殺る

 よしっ!!③と①に決定だぁー!!
 「一角、覚悟ぉーーーーー!!!」
 「えぇぇェェーーーーー!!!」
 あたしは一角のみぞおちに足蹴りを一発入れ、窓から外に出た。
 「だ、大丈夫かい、一角。あぁ、口から泡を吹いてる!!」
 弓親の慌てた声が耳に入ったが、そんなの無視無視〜 だって、自業自得じゃん?
 あぁ、でもこれから、どんな顔をして隊首会に出ればいいんだろう?!

Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.18 )
日時: 2009/12/05 19:59
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

18 るかと舞奈2
  紅葉 視点
 隊長さん、帰ってきたと思ったら、また部屋に戻っちゃった。大丈夫かなぁ・・・顔色悪かったし・・・それを楓兄ちゃんに聞いたら
 「隊長の事だから、すぐによくなるんじゃねぇの?」
 と返された。
 「そんな、適当に・・・」
 「それは隊長自身の問題だから、俺らが焦ってもしょうがないだろう?」
 「それは、そうだけど・・・・・・」
 そう俯いた私の頭に楓兄ちゃんが手を置き、くしゃっと髪を撫でた。
 「隊長を信じろ、紅葉。隊長が俺達を信じてくれたようにな。覚えてるだろ?あの日の事・・・」
 「うん、忘れるはずない・・・よ・・・・・・」
 しばらく、沈黙が流れた。私達の周りを、思い空気が包み込む。そして、それを破ったのは、私でもねく、楓兄ちゃんでもなかった。
 「クスクスクス・・・」
 場違いな笑い方・・・これは—————
 「奏雀すざく、いい加減にして」
 私がビシッと言うと、私の斬魄刀から、同じ位の年の緑髪の男の子が出てきた。
 「お困りのようだね、お二人さん。この奏雀さまが、解決してやろうか?」
 「奏雀、お前俺達の話、ちゃんと聞いていたか?」
 「私達、それは隊長自身で解決しなきゃ、だめだって・・・」
 すると、奏雀が「えっ?」という顔をした。
 もう、話がちゃんと聞いてよ・・・
 「と、とにかく、俺がいれば、大丈夫だって。たぶん・・・・・・」
 やっぱり図星だね、奏雀。動揺してるのがバレバレだよ・・・・・・
 「もういいから戻ってよ、奏雀。呼んでいない時は、勝手に出てこないでって言ったでしょう?」
 「はっ、そんなの知らねぇな」
 もう・・・性格は楓兄ちゃんとそっくり。
 でも、どうしよう・・・・・・零番隊は斬魄刀を実体化出来るって事は、極秘なのに・・・もし、今お客さんが来ちゃったら・・・・・・
 私はいつもの癖で、楓兄ちゃんの袖を引っ張った。
 「はぁ〜 よし、俺にまかせろ、紅葉」

Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.19 )
日時: 2009/12/05 20:01
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

19 それぞれの覚悟
  紅葉 視点
 「はぁ〜 よし、俺にまかせろ、紅葉」
 楓兄ちゃんは、私に向かって優しく笑いかけながら答えた。
 「おい、醒竜せいりゅう、出て来い。お前のバカ弟をなんとかしろ」
 すると、楓兄ちゃんの斬魄刀から、緑髪で奏雀と顔立ちのそっくりな女の子が出てきた。
 私達の斬魄刀は、実体化すると双子の姉弟なの。私と楓兄ちゃんのようにね。
 奏雀のお姉ちゃんである醒竜は、出てくるなりに、奏雀の頭にパンチをかました。
 「主人マスターに迷惑かけちゃだめだって、いつも言ってるでしょう?!」
 「うるせぇーな、姉貴。俺は紅葉ちゃんや楓君を助けてあげようとしたんだ!!」
 「助けたいなら、主人マスターの話にちゃんと従いなさい!!今、紅葉さんは戻れって言ってるなら、戻りなさい!!!」
 「古い考え方だな、ババァ」
 醒竜のこめがみがピキッと音をたてて、青筋が浮かんだ。
 血管、切れちゃうよ…
 「私達は双子だろうが!!私がババァなら、お前はジジィだぁーー!!」
 姉弟ケンカが始まっちゃったよ。これ、前よりヒドくなってるよ…楓兄ちゃん、俺にまかせろって言ってたのに……
 「楽しそうね、私も混ぜてちょうだい」
 「うるさいぞ、お前達」
 現れたのは——
 「水華!」
 「副隊長さん…!」
    ——だった。
 醒竜も奏雀も、ケンカを止めている。この二人、水華が怖いみたい…
 昔、水華がキレたのを見て、トラウマになったらしんだ。
 「じゃ、俺戻るから」
 「わ、私も!」
 二人はそう言うと、私と楓兄ちゃんの刀に戻った。
 「つまらないの。はぁ、私も戻るわ」
 水華も戻り、私達三人だけになった。さっきの賑やかさが嘘のように、しーんとしている。
 「僕は隊長を信じている、隊長が僕を信じてくれたようにね」
 副隊長さんは、顔をしっかりと上げて言った。
 「俺達もだ。な、紅葉?」
 「うん!」


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