二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 君の笑み、そして涙。【イナズマ短編集】
- 日時: 2010/03/15 17:49
- 名前: ぺりどっと(元くろーばー) (ID: Se9Hcp4Y)
−・−・クリックにマジで感謝!!−・−・
前スレが消えたのと、
もう1回書きなおしたいと思ったため
建て直しました!
元くろーばーのぺりどっとと申します。
イナズマイレブンの鬼道を中心に、
恋の短編集をかいていきたいと思います。
読みにくいかと思いますが、
温かく見守ってくれると嬉しいです><
*−・−・目次でっす−・−・*
プロローグ >>1 キャスト >>2 >>9 NEW!
第1章 春という季節
>>5>>6>>8>>10>>11>>12>>14>>15>>16>>17
>>18>>21>>24>>25>>26>>29>>30>>31
第2章 夜空に咲いた大輪の花
>>36
番外編 >>13>>23>>32
−・−コメしてくれたお客様-・-
水晶 月光 かのん 愛羅
−・スゲーッマジで感謝!!−・
- Re: 君の笑み、そして涙。【イナズマ短編集】 ( No.27 )
- 日時: 2010/03/05 15:52
- 名前: 月光 ◆.rvcC1zt4s (ID: .DwXlVdY)
- 参照: http://blogs.yahoo.co.jp/aoi_rikuzyoubaka
やほやほー^^
覚えてる、かな。
月光だぜー!!((
面白かったよ、これからも頑張れ!!
あ、そだ。
ブログはじめたから良かったら来てねんw
まだなんにもないけど((
- Re: 君の笑み、そして涙。【イナズマ短編集】 ( No.28 )
- 日時: 2010/03/06 16:43
- 名前: ぺりどっと (ID: SLKx/CAW)
>月光
覚えてるよー!
久しぶり^^
ブログ始めたんだ!
時々遊びに行くね〜
うん、頑張る!ありがとう!!
- Re: 君の笑み、そして涙。【イナズマ短編集】 ( No.29 )
- 日時: 2010/03/06 16:59
- 名前: ぺりどっと (ID: SLKx/CAW)
第16話 逃れられない現実
あれから1ヶ月が過ぎた。
笠峰とは時々会ったが、今度は
向こうから目をそらされるようになった。
俺、何かしたっけ……。
教室に忘れ物を取りに行った俺は、
偶然音楽室の前を通った。
ふとバイオリンの音がして、
俺は立ち止まった。
誰もいないはずじゃ……と、
一瞬怖くなったが、ドアの向こうに
人の影が見えたのでホッとした。
流れるようなメロディー、
澄んだ音色……。
誰だ、こんなの弾く人は。
恐る恐る音楽室のドアを開けると、
緋色の長い髪がゆれていた。
もしかして!
「あ……」
やっぱりそうだった。
「おまえ、バイオリン習ってるのか」
「ええ、6歳のときから」
「上手だな」
「ありがとう……」
照れくさそうに視線をそらす
彼女が、愛おしく感じる。
が、彼女の表情は一瞬にして
真剣な顔に変わった。
「……鬼道くんには、言わなきゃ
いけないことがあるの」
「なんだ?」
「婚約破棄……してもらいたいの」
は……
えええ!!!
何をいきなり言い出すんだ!
「本当は私、他に好きな人がいるの!
黙ってて……ごめんなさい」
「ちょっと待てよ、いきなり
そんなこと……」
「今まで怖くて言えなかったの。
言ったら、どう思われちゃうのかなって」
「だったら、最初からしなければ……」
「私が本当の気持ちに気付いたのは、
つい2週間前のことなの」
急展開に戸惑っている俺に
突き刺さるいくつもの言葉。
待てよ、今までのは一体……?
続く!!
- Re: 君の笑み、そして涙。【イナズマ短編集】 ( No.30 )
- 日時: 2010/03/07 15:58
- 名前: ぺりどっと (ID: wJXgwwJi)
第17話 別れのとき
婚約破棄してもらいたい……
さっきの言葉が頭の中をぐるぐる
回ってる。
悪い意味で意識を失いそうだ。
「で、好きな人って誰だ?」
恐る恐る聞いてみる。
「私ね、何一ついいところなんて
無さそうだけど、バイオリンだけは
得意になれたの」
さっきとは違い、うっとりとした
表情で語る彼女を見ると、心が
ずきっとなった。
「お父さんにだけニコニコして、
私には冷たい目をする大人とは
違って、先生だけは優しくしてくれたの」
先生……バイオリンのか。
「9歳のときに、その先生に変わったの。
他の人の嘘っぽい笑顔とはまるで別物で、
陽だまりのように暖かい、柔らかい笑顔だった」
笠峰がそこまで喋ったところで、
俺はあることをさとった。
つまり……
「つまり、その先生が好きだと」
「!!……鬼道くんには悪いけど、
実は、そうなの。音大の学生で、
私のバイオリン指導の先生でもあるの」
音大の学生か。偉い年の差が……
笠峰は年上好きなのか?
「彼のおかげで、もっとバイオリンを
練習しよう。もっと頑張って、褒めて
もらおうって気になったの」
「じゃあ何故吹部に?」
「先生に勧められたの。音楽をもっと
知り、表現豊かな演奏にするには
吹奏楽をやってみるのが一番って……」
「おまえはその先生に頼りすぎだな」
「鬼道くん、悔しいの?」
「な、何を言ってる!おまえが
そうするなら、俺は別に構わない」
心の底では本気で悔しかったので、
余計痛くなったわけだが。
「あと、来週に私、転校するの」
「え!?」
「お父さんが本社を新宿に移すことに
なったから、ちょっと稲妻町からじゃ……。
だから私、新宿に引っ越すの」
あれか、都心回帰ってやつか。
地理に出てた……
「はい、これ」
笠峰が俺に、封筒に入ったメモを
くれた。その瞬間、彼女の指先が
俺の手に……
「じゃあね、鬼道くん!あと、ごめんね!」
そう言って、笠峰は廊下を走っていった。
——廊下は走っちゃいけないんだぞ。
続く!!
- Re: 君の笑み、そして涙。【イナズマ短編集】 ( No.31 )
- 日時: 2010/03/07 16:28
- 名前: ぺりどっと (ID: wJXgwwJi)
第18話 初夏の南風にのせて
春は出会いの季節、そして
別れの季節でもある。
俺にとっても、そうだった。
アイツと出会ったこの図書室は、
あのときとは違って貸し出しもしてるし、
借りる人が結構来ている。
暖かい南風も次第に夏を匂わせ、
日差しも強いものになってきた。
俺が本を読んでいると、肩を
ツンツン攻撃された。今度は本の角……?
「鬼道も図書室をよく利用するの?」
肩を攻撃するやつといえば、コイツ
しかいない。やっぱり洋本だ。
「アンタ、失恋したね」
「は?」
「わかるよ、しかもその人、
転校したでしょ」
うん、とうなずきかけるのを
やっとこらえた。鋭いな、そして……
まさか、コイツ気付いてた!?
「やっぱり。顔真っ赤だよ?
ゴーグルあっても、それだけは
ごまかせないのね」
そう言って、俺のとなりに
座る洋本。どうやらお菓子のレシピ本の
ようだ。
「まぁ、人生そんなものよね。
恋も勉強も部活も友情も」
「おまえ、近所のおばさんみたいな
こと言うなよ」
「あれ、お坊ちゃんでも
近所のおばさんとかいるんだ?
なんか親近感わいてきた」
「わかないでいいです」
「まぁ、そう言わないでよ。
今度マカロン作ってなぐさめて
あげるからさ」
「遠慮する。甘いものは好きじゃないんだ」
「マジで!?人生絶対損してるよ?」
「損しようが、得しようが、俺の人生。
どっちでもいいじゃないか」
「まぁ、そうなんだけど」
洋本がそこでやっと黙ってくれた。
視線を感じたので、振り向くと、
図書委員がいた。
洋本がうるさいから注意しようと
してたんだな……
初恋……か。
俺の初恋は、初夏の南風にのって
遠くへ消えた。
アイツの住所と携帯の番号が
書かれたメモも、俺は風で
飛ばしてしまった。
いいんだ、これで。
そのとき校庭の木の葉が、揺れた。
—第1章、完結—
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