二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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君の笑み、そして涙。【イナズマ短編集】
日時: 2010/03/15 17:49
名前: ぺりどっと(元くろーばー) (ID: Se9Hcp4Y)

−・−・クリックにマジで感謝!!−・−・


前スレが消えたのと、
もう1回書きなおしたいと思ったため
建て直しました!

元くろーばーのぺりどっとと申します。

イナズマイレブンの鬼道を中心に、
恋の短編集をかいていきたいと思います。

読みにくいかと思いますが、
温かく見守ってくれると嬉しいです><

   *−・−・目次でっす−・−・*
 プロローグ >>1 キャスト >>2 >>9 NEW!
第1章 春という季節
 >>5>>6>>8>>10>>11>>12>>14>>15>>16>>17
>>18>>21>>24>>25>>26>>29>>30>>31
第2章 夜空に咲いた大輪の花
 >>36

番外編 >>13>>23>>32
 
 
−・−コメしてくれたお客様-・-

 水晶 月光 かのん 愛羅

  −・スゲーッマジで感謝!!−・

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Re: 君の笑み、そして涙。【イナズマ短編集】 ( No.12 )
日時: 2010/02/09 22:23
名前: ぺりどっと(元くろーばー) (ID: SLKx/CAW)

第6話 気になるというか心配


果たして、セキュリティーが高いとは
どういうことなのだろう。

豪炎寺が言うことは、いちいち
意味深すぎる。

気になって仕方がない。


河川敷でいつも通り、朝練をしていると
笠峰の姿が見えた。

「おはよう。朝から大変だね」

「おまえこそ、朝練があるんじゃないのか?
 吹奏楽部は『文化部の運動部』って
 言われるくらいだぞ」

「そ、そうだよね……!私、何してるんだろ」

ぎこちないリアクションで、
なんとかごまかそうとしているのが
俺にはなんとなくわかった。

本当は、イヤなんじゃないか?
吹奏楽部にいるのが。

だが、今はそのことに触れるべき
ではないだろう。

「それじゃあ、練習頑張ってね!」

笠峰は昨日みたいに走り去ってしまった。


また肩をツンツン攻撃するヤツがいる。
だが今日はシャーペンじゃなくて、
三角定規の先のようだ。

「ねぇ今朝、笠峰さんと喋った?」

洋本が何か期待したような目で
こっちを見ている。

「……」

「あ、否定しない系?肯定しちゃう系?
 マジっすか〜。マジっすか〜〜」

2回目の「マジ」をやたら強調する洋本。

「うん、笠峰さんみたいなお嬢様は、
 鬼道のようなお坊ちゃんと相性が
 いいのかもね」

本気でスルーしようとしてたので、
うっかり聞き流すところだったが
俺の心臓がドクンと反応した。

今、なんて……?

「知らないの、笠峰さんお嬢様なんだよ。
 お父さんは大企業の代表取締役」

「そ……」

そうだったのか!

「しかもお姉さんは人気の若手女優。
 お兄さんは会社の跡継ぎらしい」

マジっすか……

「まぁ全部、友達から聞いたウワサだけどネ」

なんだよ!


続く!!

Re: 君の笑み、そして涙。【イナズマ短編集】 ( No.13 )
日時: 2010/02/09 22:43
名前: ぺりどっと(元くろーばー) (ID: SLKx/CAW)

番外編!!


ぺ「さて、ちょっと早い気がしますが
  トークタイムがやってきました!」

半「ちなみに作者の台詞の頭も『く』
  から『ぺ』に変わっております。
  そして、時間帯は遅いでございます」

ぺ「なんつーわけで、ぺりどっと&半田で
  お送りいたします」

半「さて、本日は鬼道にお話をうかがいたいと
  思います。主人公になった気分はいかが
  でしょうか?」

鬼「気分?うれ、しい……です」

ぺ「うわ、なにこの人かわいい!
  ためらいながら言う鬼道さんかわいいよ!」

半「なんか『ためらう』と『かわいい』の
  使い方違う気がしますが」

ぺ「そういえば、幻のトゥントゥクは
  もうアニメではやらないんですか?」

鬼「トゥントゥク……ああ、
  『音村式リズムの法則』のアレか」

ぺ「よくわかんねぇけど。アレ視聴者の
  腹筋をことごとく破壊したんだってねw
  うちも腹筋どころか、洗脳されるかt(蹴」

佐「鬼道を悪く言うな!あのボイパの
  おかげで7点巻き返したんだろ!!
  もう1回58話見ろコラァ!!!」

ぺ「おま、女子蹴るとかうわ!
  つーかどこから出てきたし!
  しかもペンギン召喚するのやめて!!」

佐「こっちが皇帝ペンギン1号組で、
  こっちが2号組。今は2号組が現役として
  活躍してるんだ」

半「それ当たり前だろ。1号現役だったら
  体がリアルに破壊されるぞ」

松「初期部員なのに日本代表に
  選ばれなかったからって、MCやりやがって……」

半「マックスは代表候補で、ちょっとでも
  出番あるからいいだろ。俺なんか先週出番
  3カットだけだぜ!?MCくらいやらせろ」

ぺ「てかマックスどこから……」

松「机の下にずっと隠れてた」

全「……」

ぺ「……では、お別れの時間がやって
  まいりました!また会う日まで!!」

松「ちょ、僕の出番」

半「おまジャマ!ちょっとせりf(終了)」


お詫び

gdgdですみませんでした。

Re: 君の笑み、そして涙。【イナズマ短編集】 ( No.14 )
日時: 2010/02/10 23:20
名前: ぺりどっと(元くろーばー) (ID: SLKx/CAW)

第7話 理由を知りたくて


笠峰のことは知りたい。

だが、知れば知るほど取り返しの
つかないことになりそうで、怖かった。

もし家柄が原因で部活内のトラブルが
発生していたとしたら……
それは可哀想だ。

好きなことをしたいのに、
それに集中できない。
なんでそういうことが?


「皇帝ペンギン!」

青い5匹のペンギンが空高く舞う。

「2号!!」

ボールにさらなる力が加わり、
ゴールへ一直線。

「真ゴッドハンド!!」

虹色の光を放つ黄金の右手が、
それを止める。

「うん、威力もアップしている。
 もっとレベルを上げるぞ!」

「おお!!」

俺は何かに見られてる気がして
斜め後ろを見た。

いた。やっぱり笠峰だ。

笠峰は俺と目が合うと
にっこりと微笑んだ。

それがなんなのか気がつかずに、
俺は無愛想に会釈をしてしまった。

太陽が大きな雲に隠れて
光は影に変わった。


「笠峰」

俺は部活帰り、ちょうど近くを通った
笠峰を呼び止めた。

「あ、部活お疲れ様」

「おまえ、吹奏楽部になんで
 いかないんだ」

ずっと気になってたことを、今
初めて聞いた。動悸が激しくなってくる。

「……今は、まだ言えない」

「何故だ」

「それも、まだ」

不機嫌になったのか、笠峰は足早に
その場を去ろうとした。

「問題は早く解決したほうがいい」

「貴方には解決できない!」

振り返った笠峰の顔は、尾を逆立てた
猫のようだった。
それでも、翡翠色の瞳は切なげに光っていた。

こんな笠峰の顔、見たことが無い。
俺はあることを決心した。

「ちょっと来い」

「なんで!?」

「いいから来い!!」

俺は我を忘れて怒鳴った。
よっぽど驚いたのか、笠峰はうつむき
硬直してしまった。

俺はただ手を引き、ある場所へ
連れて行った。

心が洗える、あの夕陽の元へ——。


続く!!

Re: 君の笑み、そして涙。【イナズマ短編集】 ( No.15 )
日時: 2010/02/11 21:50
名前: ぺりどっと(元くろーばー) (ID: SLKx/CAW)

第8話 アイツの痛み


「どこに行くの?」

笠峰は何度も聞いてきたが、
俺は無言でただ手を引き、走り続けた。


「鉄塔広場……」

笠峰は茜色に染まった景色を
眺めながら言った。
そう、ここは鉄塔広場。

ゴーグル越しでもハッキリと見える、
雄大で、綺麗な夕陽。

とりあえず、俺は笠峰をベンチに座らせた。

「夕陽を見てると、こう……
 哀しくなるというか」

そのとき、笠峰の目からしずくが
こぼれ落ちたのを、俺は見逃さなかった。

「私はここから見る夕陽が
 嫌い。何よりも嫌い」

予想そてたのとは違う反応に、
正直俺は戸惑った。

「だってここで、夕陽が見えるここで
 私は傷つけられたんだもの」

傷つけられたとは、文字通りのことを
差しているような気がして
痛々しく思えた。

「あの夕陽が怖い……。
 どこかであの人たちが私を
 見ているような気がして」

笠峰の涙は止まることなく流れ続けた。
俺は笠峰を連れてきたことを
ものすごく後悔した。

そんな過去があったなんて……

「吹奏楽部に入ったはいいけど、
 楽器をまともに吹けなかった。
 それでも、バイオリンだけは得意だったの」

泣いたせいか、それとも夕焼けのせいか、
笠峰の目は赤かった。

「でもそれが逆に部活仲間にいじめられる
 原因になったの。バイオリンなんて
 吹奏楽では使わないし、2年にもなって
 自分の楽器を使いこなせないなんて……」

「それで、その苦しみから逃げるために」

「部活は去年の11月から行ってない」

「11月に、何が」

笠峰はスッと立ち上がり、背を向けた。

「お父さんの会社が、つぶれかけたの」

それだけ言うと、笠峰は走り去ってしまった。
俺は茫然と立ち尽くしたままだった。


続く!!

Re: 君の笑み、そして涙。【イナズマ短編集】 ( No.16 )
日時: 2010/02/12 20:30
名前: ぺりどっと (ID: SLKx/CAW)

第9話 体育館裏で


次の日、俺たちの教室がある2階には
嫌な空気が流れていた。
何か目線を向けられているようで
気味が悪かった。

そして、嫌な予感は見事に的中する。

部活後、俺は偶然体育館近くを通った。
そのときただならぬ気配がしたので、
裏へ行ってみると女子の輪が見えた。

俺は物陰に身をひそめて様子を見た。
そこにあったのは、あってはならない
光景だった。

「お嬢様だからって調子に乗るなよ!」

「被害妄想しやがって、気持ち悪いんだよ!」

次々に暴言を吐く女子たち。
こいつら全員、猫をかぶっていたのか。

そして、こいつらのゆがんだ怒りが
どこに向けられているのかもすぐわかった。

「11月から4ヶ月も来てないよねー。
 アンタなんか自殺したのかと思ってた」

「来れなかったのには、理由があって……」

「アンタの親の会社、つぶれかけたんでしょ?
 度重なる赤字決算、大量の解雇、
 工場もいくつかなくなり、生産量も激減」

「それの原因がリーマンショックだってねー。
 リアルすぎて気味悪い」

あざ笑う女子たち。泣くまいと耐える
アイツ。そして、いじめを見ている俺。

ここでなんとかしなくちゃ、俺まで
アイツをいじめてることになる……!!


一歩踏み出すことを決断した、
というより体が勝手に動いてたというほうが
近いだろう。

「おまえら、ここで何やってるんだ?」

「あ、鬼道くん!」

さっきまでいじめていたのに、
俺が出てきたときの豹変ぶり。憎たらしい。

「雷門中の吹奏楽部は仲間を平気で
 いじめるのか?そんなやつらとは、
 俺も知らなかったなぁ」

皮肉まじりに言ってみる。

「いじめ?何のこと?」

わざとらしい反応。
そんなもので俺が納得するわけが無い。

「私たち、ただお喋りしてただけ、ねー?」

グループの女子と思われるやつが、
他のやつを見回して「ねー」とはにかんだ。

「じゃあ、笠峰はどうして目が赤いんだ!」

俺はイラだって怒鳴った。

「そりゃあ、さっきゴミが入って……」

「ごまかすな。俺はさっき、ひどいものを
 見た。雷門中の恥じともいえる、
 ひどく汚い光景をな」

少々言いすぎかと反省したが、
全力でスルーしようとしている
コイツらには、やはりこれくらい言わないと
わからないものである。

人をいじめて自分たちを満足させようなんて、
汚い手に決まってる。実際、春奈も
いじめられていた……

「うちらはいつでも綺麗だよ。
 ほら、手だってピカピカ」

アハハ、と笑い続ける女子。

俺はいらだちを通り過ぎて
あきれ果てていた。

「吹奏楽部なんて、どうせ新入部員
 そんなに入ってないんだろ。
 このままじゃあ、廃部決定だな」

事実、吹奏楽部はいじめが絶えない。
それで新1年生は吹奏楽部ではなく、
他の部活に散らばった。

「もういいよ鬼道くん」

後ろから笠峰の声がした。

「もう……いい」


続く!!


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