二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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 冬結晶. 〔 inzm・東方小説集 〕
日時: 2012/03/19 20:33
名前: 紅闇 ◆88grV3aVhM (ID: dNKdEnEb)
参照: お菓子の袋開けたら中身が飛び散りました。ポップコーンェ……

   

         
       「やっほう、来ちゃった」


                 「……あ、あんたら何人の家でくつろいでるのよッ!」






>>東方幻常記

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 始めましての方は始めまして、お久しぶりの方はお久しぶり、こんにちはの方はこんにちは。
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*******魔道の世界--旅人達は--(イナズマ二次創作)********

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<後々更新>  10/16.


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Re: 魔道の世界--旅人達は--  *稲妻小説* ( No.3 )
日時: 2011/10/16 18:15
名前: 紅闇 ◆88grV3aVhM (ID: dNKdEnEb)
参照: お菓子の袋開けたら中身が飛び散りました。ポップコーンェ……




序章. 【 ジェネードの町 】

 1話










 時は、空が赤くなり始めた頃。
とある町の一角に構える店。そこに、小さな光が灯った。

「……カーナ。おい、起きろ」

 布団に包まってすやすやと寝息を立てていた少女を揺さぶり起こす一つの影。
目を擦りながら起き上がる少女を見て、影は言った。

「ほら、早く。今日は出発するんだぞ」

「……え。もう、ですか」

 影は、少女がちゃんと起きたのを確認すると、後方にあった木製の扉に手を掛けて、手を軽く振った。

「もう店主も起きてるから——、私は下に居る、お前も早く来いよ」

「お師匠様、待って下さい。行き成り過ぎて、状況、が」


 “お師匠様”と呼ばれた影は少女の問いには答えず、そのまま行ってしまった。
いや、少女の声が小さすぎて、聞こえなかったのかもしれないが。




 一人取り残された少女は、策付き窓から覗く赤い空を見ながら、ゆっくりと立ち上がった。



    ☆



 この世界に存在する、不思議な現象、“魔道能力”。それは、何とも説明し難いもので、不可解だ。太古の歴史から今まで、人はこの力を頼りに何千年もの間、地を支配してきた。
何故この不思議な現象を、人は使える様になったのか。魔道能力を生み出した悪魔から知識を学んだとか、天から見守る神々から授けられたものだとか諸説あり、真実は見当たらない。
 広大な土地、インフェニアは魔道能力が使える人間だけが住む土地。いつの間にか力を持つ者と持たない者が分かれてしまい、既に当たり前の様に存在する能力なのだ。

 この現象は“素”から来ているとされ、人はこの“素”を操っている。人の持つ能力は自然のものであったり、人工的なものであったりと様々だが、全てこの“素”から生み出しているのには変わらない。
 平和、戦争、平和、戦争……、人は過ちを繰り返しながら、今の文明に辿り着いた。使い勝手によっては暴発する能力をいかに安全に使用できるか……、結論となったのが“武器を持つ”事。それによって比較的安全に能力をコントロールする事が出来た。

 いくら文明が発達しようと、“魔道能力”の謎は解き明かされないと感じる人も多い。しかし、大半の者が、それを深く考えようとせず、楽観視してごく普通に能力を使っている。それ程この力は身近に在り過ぎたのだった。



    ☆



 緑の髪を持つ少女、“カーナ=グリドール”は、麻で出来た軽い旅装束に着替えると、扉を開けてこぢんまりとした部屋を出た。
 狭い通路から繋がっていた階段を下りると、先ほどと同じ影——“お師匠様”がカーナの姿を見て、目を細めた。

「遅い。何していた」

「お師匠様が行き成り叩き起こすからです。まだ日も昇りきっていないのに……」

 カーナがお師匠様と呼ぶ人物は、カーナ自身とそれほど年が変わらなく見える。しかし、口調や、その性格の違いからか、少なくとも姉妹とも見えなくは無い。
 悪魔のように真っ赤な瞳を持つこの女は、左手に彼女の背丈と同じぐらいの槍を持っていた。この世界では槍系統の武器は多くなく、広まっていない。また彼女も広まらぬ武器を大切に扱う、言わば変わり者の人間だ。

 叩き起こされた不満を顔に露わにしつつ、カーナは冷静に「本当に行くんですか?」と聞いた。それに対して女は当たり前とでも言いたげな表情で普通に答えた。勿論、と。
 反論しようと、カーナが口を開いた瞬間、別の人影が現れ、カーナの両肩に手を置いた。

「わっ……!」

肩に置かれた手と、気がつかない内に背後に居た驚きで、女に詰め寄ろうとしたが直立姿勢になったカーナ。
 それを見て、女は笑う。

「自分の背後に近づく気配も読めないとは。お前もまだまだだな」

 それを聞いて目を丸くしたカーナは、恐る恐る目線を後ろに向けた。
——手を置いたのは赤髪の男。病人の様な真っ白な肌を持っていたが、その明るい笑顔で恐ろしさは感じられない。
知人の顔を見て、カーナは更に目を丸くした。



「店主さん!」




Re: 魔道の世界--旅人達は--  *稲妻小説* ( No.4 )
日時: 2011/10/16 19:15
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

  紅闇

はっきり言って題名みて来たから紅闇が作者だと思わなかった←馬鹿
かがり「否、普通は見るよね?作者名」
………
凄く、カッコイイ題名だね!
話しも凄く神!!
そして、カーナちゃん、可愛いです!!!

頑張ってね☆

Re: 魔道の世界--旅人達は--  *稲妻小説* ( No.5 )
日時: 2011/10/16 21:26
名前: 桜花火◇16jxasov7 (ID: /HyWNmZ0)

>紅闇さん

題名につられてやってきました!

初めまして、桜花火と言います
魔法ものが好物で、自分自身もそのような小説を書いています

序章見ました、
文才があり過ぎて、絶句して、動かなかった…www

続き、頑張ってください!
応援しています!!

Re: 魔道の世界--旅人達は--  *稲妻小説* ( No.6 )
日時: 2011/10/17 17:40
名前: 紅闇 ◆88grV3aVhM (ID: dNKdEnEb)
参照: 藍しゃま強いって……倒せんよう。




カーナ「初めまして、カーナです。この度は駄作と言う名の小説を見て頂いて有難う御座います。この作者は馬鹿ですので、運動会が近づいてもピアノの発表会が近づいてもPC&本三昧寝不足なのにその生活を改めようとはしません。むしろ改めるのが面倒の様です。作者はA型です。なので更新は亀以下のナメクジです。どうかこんな奴でも見放さないで見てやって下さい、お願いします」
茜「長いぞ」




@夜桜

題名につられて来てくれたんだね!(←)それでも嬉しいよ!
茜「題名決めるのに丸一日かかったもんな」
かがりちゃん、紅闇も良くあるから(エ 気にしちゃ駄目ですよー。

いあいあ、駄文以下の(ry
カーナ、可愛いって。
カーナ「はぃぃぃぃ。嬉しいです!」
良かった良かった(棒

頑張るよ♪


@桜花火さん

初めまして!駄作者の紅闇と申します!
題名ですか、苦労した甲斐がありました……

魔法物……イッツファンタジーですね!← 私も小説はファンタジーが多いですww
本当ですか!では後でコッソリ見に行っちゃいますww

文才が(悪い意味で)あって動けなかったんですね!分かります!

有難う御座います!
頑張ります!

Re: 魔道の世界--旅人達は--  *稲妻小説* ( No.7 )
日時: 2011/10/17 22:35
名前: 紅闇 ◆88grV3aVhM (ID: dNKdEnEb)
参照: 藍しゃま強いって……倒せんよう。

 序章. 2話




「あー、驚かせちゃったかな? ゴメンね、カーナちゃん」

 店主は肩から手を離し、いつの間にか近くにあった椅子に座っていた女の前の席に座ると、手を祈るように組んで、その上に顎を乗せた。彼の癖なのだ。

「カーナちゃんだって、この前うちに降って来た隕石を止めてくれたじゃないか。茜さん?」

 “茜”。それが女の名前だった。
茜はそれにフッと笑うと、店主を見ながら通常より少し低い声で答えた。

「魔道者にとって“隕石止め”は基本だ——それに、あれは小さかった」

「そうかい? 俺にとってあの技は凄く見えたんだけどなぁ」

「後、『さん』付けは止めろ。気持ちが悪い」

「それについては答えないよ」

 まだ椅子は何個も残っているのだが、カーナは座らなかった。
二人のやりとりを、カーナは見とれた様に、気が抜けた様に見つめて、その場から動かなかった。

「……ん、カーナ、どうした。座らないのか」

 不審に思ったのか、茜がカーナに話を振った。
「——え、」と言葉が出なかったカーナは、その場を取り繕う為にでまかせを言った。

「あ……いや、出発しないのかなって」

「……今、」

「私が起きてから、かなり経ってますが」

 一応、これも少しは考えていたのだが。
カーナは悲しくも茜に何故か一喝されてしまったのだった。



    ☆



「お師匠様、もう行くんですよね?」

「何処にだ?」

 カーナは、この師匠と暫くの間ずっと一緒に過ごしてきたが、最近やっと分かった事があるのだ。『この人とまともに話をする事は出来ない』という事だ。聞いていなかった、はぶらかされた、聞いただけで怒られる。彼女はきっと人間離れしすぎているのだ。カーナは勝手にそう結論付ける。

「何惚けてるんですか。ジェネードを出るんでしょう?」

「まだ早いだろ。陽が昇ってからで十分だ」

「——はあ?」

 気にしない、気にしちゃ駄目だ。そう自分に言い聞かせる。
 ——はっきり言って、この人変だよね。得体の知れない武器持ってるし。

「……だったらどうしてこんな早くに起こしたんで・す・か!」

「さーてそろそろ町も起き始めるし、出る前に散歩でもするかねぇ」

「話聞いてくださいって! ——あ、お師匠様ぁ!」
 
 カーナの事など見えていないかのように、スタスタと歩いて行ってしまった。勿論、荷物は置いてだ。しかし、左手に持つそれは、握ったまま。カーナがもう一つ気付いた事。茜は、滅多にその槍を手放す事はない。口を尖らせ、意味も無く左右に目を通し、成す術も無く付いて行った。
 その平和溢れる日常を後ろから見、口に手を当てクスクスと笑う店主には、誰も気付かなかった。



    ☆



 此処、ジェネードの朝は早い。空が赤くもう、染まり終わる頃には、ほぼ全ての住民が起き出し、自身の仕事を始めている。この町が貿易に盛んだからだろうか。茜とカーナが町の大通りを通る頃には、辺り全体が賑わっていた。

「おう、茜さんじゃねえか! もう行っちまうのかい?」

 それは、住民達に声を掛けられる事も、必然的に増えるわけだ。茜の場合は特に。今朝早くから威勢良く茜に話し掛けたのは、野菜を売る店の主の男。彼は茜の姿を見ると、愛想良く笑って手を振った。

「ああ。長居しすぎたからね。旅人の私達があまり此処に留まると、評判が落ちるだろう?」

「アッハッハ! んな事になったら、この町全員で訴えてやるさ! 気をつけろよ!」

 此処の人は皆優しいと感じる。人と関わる事が増えると、そうなるのだろうか。
 それからも、茜は町中の人に声を掛けられ、それに一つずつ答えていた。立ち話にも少しだけ付き合い、カーナの時とはまるで大違いだ。カーナはいくら彼女が変な人でも、態度が大雑把でも、嫌いにはならないだろう。きっとこれが、茜の本当の姿なのだと。



 しかし、此処は貿易の町だ。住民達が愛想良いとしても、此処暫くまったく騒ぎが起きなくとも、部外者が現れ、この町で騒ぎを起こす可能性だってあるのだ。人の出入りが激しいからこそ。


 そして偶然にも、カーナ達が居るこの日にも部外者が現れ、騒ぎを起こしたのだった。




「キャアアアァァッ!! 盗賊よ! 盗賊が来たわ!!」


 誰かが叫んだ。それは、密集しているこの町全体に響き渡り、一瞬だけ人々を沈黙させた。そして——
 一瞬だ。一瞬で我先にと自分の家へ戻った。カーナが驚いているその間に、人影は全て消えたのだ。音がしない。風が通り過ぎる音しかしない。その大通りには、事態が飲み込めないカーナと遠くを見つめる茜以外の誰も居なくなった。

「へ……、え? 盗賊? 何が起きたの?」

「カーナ」

 自分の右隣に立つ茜の顔を見上げ、カーナは別の意味で驚いた。さっきまで笑っていた茜の顔は、眉を潜め、酷く嫌な顔をしていたのだ。そしてカーナはそれを見て少しだけ、血の気が引いた気がした。きっと怒っているのだ。そう思うと、次に起こる事は、茜にとって邪魔な存在でしかないのだ。

「……『嵐の前の静けさ』と言う言葉があったな。今はそういう状況だぞ」

「え——」


「茜!」

 後ろから駆けてくる姿があった。宿の店主だ。店主は二人の前で止まると、茜の腕を掴み、咳き込むように一息で喋った。

「何があった!」

「毎年恒例の盗賊出現祭りだ。——離してくれ」

「……盗賊? ああ、そうか……ん、悪かった」

 何か勘違いをしていたのか。店主は腕を放し、その場で深く溜め息を付いた。カーナはまたもや気付く。息が切れていないのか、この店主は。確か、店からここまでかなりの距離があったはずだが。少なくとも、全速力で駆けるには長すぎる距離が。

「そうだったか……いや、てっきり茜さんが何かやらかしたのと……」

「さん付けを止めろと言っているが。そんな事しないさ。……この町では」

 他の町ではやらかすのだろうか。カーナは横でくだらない事を考えていた。すると、茜が先程見つけていた辺りから、足音がしてきた。ドスンドスン。何の怪獣……いや、人間か。やがて、黒ずくめの服を着た者が、何かを肩に乗せながら、こちらに向かってきた。








「おらああぁぁぁ!! 食いもんはねえのかこの町はよぉォオォ!!」














 ——なんだか、物凄く疲れそうだ。












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