二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ニセコイのニジサク
日時: 2012/06/19 12:44
名前: 栖樺 啾 (ID: zRrBF4EL)


栖樺です。
コミック一巻を買ったらなんかこう・・・。
書きたくなったので、
手を出してみました。
栖樺にしては珍しく、本編に出てくるキャラを
中心軸として、話を回していきたいと思っています。

とはいえ、ニセコイって、小説にするの難しそうなので、
キャラ崩壊とか、本編との食い違いは悔い違いは、
できれば目を伏せていただきたく・・・・。
まぁ、察してください。
めだか箱、狐僕と並行していけるか不安ですが、
とりあえず、頑張ってみます。

どうぞ、お口汚しならぬ、
    お朽ち汚しを、ぜひ楽しんでいただければ嬉しいかと

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〜ご連絡〜 ( No.19 )
日時: 2013/01/04 23:31
名前: 栖樺 啾 (ID: 16/cv9YI)


上の二つのような、小説というよりも詩やモノローグだけのような作品をしばらくの間中心になります。
あと、2か月くらいでしょうか・・・。
なるべく早く、復帰します。
コメントどうもです。感謝してます。投稿おっそくて申し訳ない限り。

ときおり、短いですが、更新していきますので、
どうか、見ていただければ、活力にもなりますゆえ、
栖樺のお力添えをお願いしたく、思っちゃったりします。

楽しんでくださいな。ご賞味。  
                  

栖樺って打ってみると・・・・

ユキウサ ( No.20 )
日時: 2013/01/15 19:27
名前: 栖樺 啾 (ID: jv9VjO.m)


「あっ、お嬢。見てください、あれ。」
雪が少しだけ積もる道。
鶫と千棘が歩いていると、そこには雪だるまが飾ってあった。
頭にはバケツが載っている。
「可愛いわね。子供が創ったのかしら?」
「そうかもしれませんね。お嬢、昔私達もよく遊びましたよね。」
「え・・、あぁ。あの≪かまくら≫ね・・・。」
千棘が複雑そうな顔をする。
鶫は楽しげに語る。
「はいっお嬢のご期待に添えるように、頑張りましたっ!」
「そ、そうなの・・。」
子供が創ったものとは言えない。もはや、城だった。
クオリティが、半端ではなかった。

「あ、お嬢その隣・・。」
「えっ?」
鶫が指差す横にいたのは、

雪でつくってあるウサギ。葉っぱの耳がついていた。

「かわいいですねっ!」
「そうね・・。」
ウサギと言われると思いだしてしまう。
冬でも、顔がほんのり熱くなるのを感じる。
隠すように顔をマフラーで覆った。
「どうしました?お嬢。」
「べつに、どうもしないわよ。いきましょ。」
自分ばかりなのかもしれないけれど、
ちょっとしたことでも顔を思い浮かべてしまう。
これは、誰がどう見ても。

「やっぱ・・。≪恋≫かなぁ・・・。」

あの頃の鶫 ( No.21 )
日時: 2013/01/30 19:55
名前: 栖樺 啾 (ID: jv9VjO.m)


「おじょう。楽しそうですね。」
「えへへ、今日もね。≪彼≫と遊んだのよ。」
「・・・そうですか。」

お嬢は、小さい頃から可愛くて、素直で明るくて何より優しかった。
私にも、優しくしてくれた。
そんなお嬢は日本に来たさいに、仲良くなった男の子がいるらしい。
興味はあったが『私も連れて行ってください』とは言えず。
お嬢の話を聞いているので満足していた。
それで、楽しかった。それが、楽しかった。

けど、今は?
私は、あの頃をほんのちょっと後悔している。
あの時お嬢にお願いをしていれば、
お嬢と一緒にその男の子と遊べていたかもしれないのに。
会ってみたかった。

最近、お嬢は様子がおかしい。
一条楽のことになると、特に。
何やらそわそわしているのだ。
もじもじ、そわそわ。
お嬢は、昔から可愛かった。けれど。
お嬢は、最近、昔にはない、いじらしさがある。
いつも直球で曲がったことが嫌いなお嬢を曲げてしまう相手。
一条楽はなんなのだろうかー・・・。い、いやっ!
私があいつのことを考えているのはお嬢のためだっ!
それ以外に理由などないし、あってはいけないのだっ!
そうだっ!・・・・そう、なハズだ。
だから、一条楽を想ってる気持ちは違うんだ。

「私って・・、少しは・・可愛くなったって。」

『可愛いと思うけど・・。』
一条楽の言葉を思い出す。
本当にあいつはわからない。でも、
もっとわからないことがある。難題すぎて、解けやしない。
もやもやもやもやもやもや・・・。

この気持ちが、わからなくて、もやもやする。

「私も、遊びたい。仲間に入れて。」

ショウブ 小咲 ( No.22 )
日時: 2013/01/31 17:44
名前: 栖樺 啾 (ID: jv9VjO.m)


『2月が近づいてきますと、男の子も女の子もそわそわしますよねー。』
テレビ番組の司会者は言う。
『そうですね。女の子にとっては一部の戦争ですねー。』
隣に座るゲストも笑って言う。
テレビ番組なんかでは良く見られるこの光景。
女子達はどんな反応をするんでしょう?
さて、ニセコイ女子の感想は?
バレンタイン、彼を目指して、火の車。

〜小咲の場合〜
「もう、バレンタインかぁ・・・。」
渡せるのかなぁ・・。
と思いつつ小咲は自分の手を見て溜息をつく。
「でも、これじゃあなぁ・・・。」
続いて台所を見る。
味に失敗したチョコの山だった。高く、どこまでも高く積まれていく。
「小咲、諦めて買うしかないねぇ・・。」
「お母さん・・。」
「まさかあんた、一条君にコレを食べさせるつもりかい・・。」
「でも、手作りチョコ・・・。」
今年こそは、とはりきっていた。
とはいえ、さすがにこれを好きな人に食べさせるわけにはいかない。
「うぅ〜・・・どうしよーーーーーうっ!!」
頭を抱える小咲。
通りかかるお客さんは言う。
「小咲ちゃん、楽しそうだねぇ。」
「・・・そうですね。」
(おとなしかったあの子がねぇ・・・。)
バレンタインは案外、子供の成長を感じるものである。

ショウブ 千棘 鶫 ( No.23 )
日時: 2013/01/31 18:04
名前: 栖樺 啾 (ID: jv9VjO.m)


千棘の場合

「バレンタインねぇ・・。」
(アタシが作ったとしてもちょっと人に食べさせるような感じでは・・・・ないわよね。)
溜息をついて、またテレビを見だす。
雑誌に視線を落としてみると、そこにもバレンタインの文字。
どこを見てもチョコやハートだらけだった。
(となると、・・やっぱり買うしかないかぁ・・・。)
またもや溜息をつくと、千棘ははっと気付く。

「な、なっんで!私、あげる前提なのよっ!!!」

しばらく自分の髪をかきむしる。
「うがーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!
 違ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーうっ!もうっ!」
後ろにいるギャング達は心配そうに集まってきた。
なんだなんだと、次々集まる。
しばらく暴れた千棘は、冷静に考え直す。
「そ、そうよ。恋人のフリなんだし。あげたって、変じゃないわよね。
 私が渡したって、気持ちに気付く訳ないし・・・・。うん。」
(あ、あげてみようかしら・・・チョコレート。)
千棘がいつも通りだと安心し、元に戻っていくギャング達。
「お嬢は集英組のばうずにあげるんでしょうねぇ。」
「羨ましいが、お嬢の幸せのため。」
「よろこばしいことだよな。あのお嬢がバレンタイン・・。」
「・・・・・・一条楽。許すまじ。」
最後の一言に込められた悪意を楽はまだ、知らない。

鶫の場合

「バレンタイン・・・・?」
「好きな異性にチョコをあげるイベントだそうだ。」
「はぁ・・日本は変わった行事をするのですね。」
鶫はクロードと訓練中だった。
休憩ついでにバレンタインの話になった。
「そうだな・・。お嬢はきっと一条楽にでもやるのだろうな・・。」
「そ、そうでしょうね・・。って・・。」
一瞬胸に違和感を感じた後、顔を上げるとクロードの顔が・・。
クロードの顔が歪んでいた。
かなりわかりやすく歪んでいた。
鶫はあわてて言葉を付け足す。
「い、いやっ!お嬢はこういう浮ついた行事ごとは嫌いですしっ!
 案外、いくら彼氏である奴のためでも、チョコは・・・・・・・。」
必死で弁解する鶫に、クロードも息を荒くしながら聞いている。
そして、頷いた。
鶫は安心する、胸の痛みは少し退く。
「そうだな・・・。落ち着かなくては・・・。」
「は、はいっ!再開しましょう!」
(よかった・・・・。)
鶫も戻ろうと、歩いて行ったクロードの後を追おうとする。
そして、ドアを閉めたところで、
(好きな、異性に。か・・・・・。)
楽の顔を思い浮かべてしまった自分が恥ずかしくなり、
ドアを蹴り破ってしまう。
クロードから注意されてしまった。
(わ、私は断じて、バレンタインに興味などは・・・。)
自分を、取り繕うことで手いっぱいだ。
素直にチョコを渡すことを考えることすら鶫にはできない。
小咲や、千棘、マリーとは違った悩みだった。
あげる、という選択肢は自分にはないものだ。そう、言い聞かせる。
胸に手をあて、誓ってみる、が。

胸はチクリと痛んだままだった。




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